楽太郎さんの映画レビュー・感想・評価

楽太郎

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水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)

3.0

山下敦弘監督が高校生の戯曲を映画化。90分弱の短さながらほぼ動きがなく、なかなか退屈な作品でした。まんま舞台を観ているようで、映画的感動が少ない。多少破綻があってもいいからもっとフレッシュなものが観た>>続きを読む

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

5.0

青春18きっぷみたいなタイトルだけど、意味は全然違う。台湾の青年の18歳の時の出会いと、18年後の36歳の時の旅を描いた青春ドラマ。おじさんでも切なくなれる素敵な映画でした。基本台湾映画なんですが、監>>続きを読む

バジーノイズ(2023年製作の映画)

3.5

恋愛映画かと思い、パスしようとしましたが、意外に評価が高く、話題になったドラマの監督さんだからなのかなと観てみることに。最初こそかなり強引な出会い(ヒロインが夜中にピンポンならしたり、ベランダのガラス>>続きを読む

最強殺し屋伝説国岡 完全版(2021年製作の映画)

3.5

「ベイビーわるきゅーれ」(2021)の阪元監督のモキュメンタリーをアマプラで。殺し屋に密着するというテイで国岡の日常を描く。どうでもいい会話をはさみながら、殺しのアクションを見せていくという構成はユニ>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.5

悪は存在しない。確かにこの映画には悪人はいない。悪気はなく、ただただ自分の都合があるだけ。でも、ある日、不条理なことが起こるとそれどころではなくなる。
さて、主人公は便利屋。知り合いに頼まれれば苦労を
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鬼平犯科帳 血闘(2024年製作の映画)

3.5

映画「鬼平犯科帳」(1995)から29年。前作は記憶の彼方です笑 二代目中村吉右衛門さんから十代目松本幸四郎さんに主役が変わっての第2弾。今回は初心者にも分かりやすい安心設計。若き日の鬼平(八代目市川>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

PMSとかパニック障害など生きづらさを抱えた人が出てくるけど、この映画はそういった病に向き合いながらも、そのことをドラマとして描いていない。そこがいい。どんな人であれ、生きていくのは大変で、でも社会の>>続きを読む

アンブレイカブル(2000年製作の映画)

4.0

23年ぶりに再見。公開当時、「シックス・センス」(1999)のシャマラン監督の新作ということでどんなミステリーかと期待が膨らみ、しぼんだ記憶笑 列車事故で傷ひとつ負わずに生き残った男が実はスーパーヒー>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.5

第96回アカデミー賞脚色賞を受賞した風刺コメディ。白人にとっての理想的な黒人文化について皮肉を交えて描く。テーマは高尚ですが、主人公の家族をメインに描くなど語り口が柔らかいので観ていて嫌な気持ちになら>>続きを読む

黄龍の村(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「ベイビーわるきゅーれ」の阪元裕吾監督作。低予算映画ながらアイデアがありいい意味で裏切られる。冒頭の若者男女8人のドライブ旅はうんざりするほど。でも車がパンクして奇妙な村に入り込んでひと盛り上がり。共>>続きを読む

ノイズ(2022年製作の映画)

2.5

公開当時、面白そうと思ったけど評判が今ひとつ。ということで2年経ってアマプラで。…なるほど。勘違いで人を死なせてしまい、追い込まれる島の若者たちのドタバタは面白い。「デスノート」で天才的なバトルを繰り>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.5

鉄の爪でお馴染みのフリッツ・フォン・エリックの息子たちを描いた実話の映画化。80年代のプロレスシーンはうすっらしか覚えていないので知らない話ばかり。兄弟4人の名前がいきなり出てきて、これは覚えるの大変>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

3.0

舞台のオーディションということで若手舞台俳優7人が山荘に集められる。そこで主催者である演出家によるミステリーの謎解きをしていくのですが、メンバーが次々に消失。果たしてこれは本当のオーディションなのか?>>続きを読む

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.5

公開時、とても評判が良かった映画をアマプラで。ゲーム好きの主人公が本物のレーサーになるお話。実話をベースにしたそう。前半はそれほどでもなかったけど、いざレースが始まるとそのスピードと迫力がすごかった!>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

オッペンハイマーの半生がカラーと白黒の2つのパートに分かれてましたが、違いがよく分からなかった。現在と過去かなと思いながら観てたけど、多分違う。
カラーの方は若き日のオッペンハイマーが学生時代から始ま
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異人たち(2023年製作の映画)

3.0

山田太一さんの第一回山本周五郎賞受賞作がまさかのイギリスで映画化。大林宣彦監督の映画は名作だけど、これはまた違ったアプローチ。80年代の日本のアーバンな孤独から、クィアと言われる同性愛者の孤独に置き換>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.5

単純な英雄譚ではなかったPART2。なんなら眠気が襲ってきたけど、今の時代だと単純な勧善懲悪は避けたいんだろうな。ポールは一家を滅ぼされ、砂漠の先住民と手を組んで復讐を果たしたいんだけど、嫌な予感がす>>続きを読む

ペナルティループ(2024年製作の映画)

3.5

日本映画のタイムリープものってコメディタッチが多いので、ネガティブな内容は珍しい。恋人への復讐がうまく行かず、殺人を何度も繰り返すと思いきや、最初の一回で成功させてしまうという驚きのスタート。そこから>>続きを読む

青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

5.0

仙台の単館系映画館チネ・ラヴィータの最終日に選んだ「青春ジャック」。若松孝二監督が80年代に名古屋に作ったしねますこーれという単館系の映画館の物語でした。映画愛に溢れた作品だったことに不思議な縁を感じ>>続きを読む

美しい星(2017年製作の映画)

3.5

公開時観たいなと思いつつ、見逃した吉田大八監督作。三島由紀夫の原作による意欲作だが、内容を現代に置き換えてもやはり宇宙人設定には古さを感じてしまう。キャストも演出もみなぎっており、最後まで集中してみれ>>続きを読む

12日の殺人(2022年製作の映画)

3.5

「悪なき殺人」のドミニク・モル監督とのことで拝見。無能な捜査で女子大生の殺人事件を未解決にしてしまった様が描かれる。ミステリー風ではあるが、捜査に行き詰まる刑事たちの人間ドラマがメインなのでやや肩透か>>続きを読む

変な家(2024年製作の映画)

4.0

原作ファンほど、この映画のホラーテイストが好きではないようですが、私は好き。前半の間取り図の推理編は雰囲気いいし、何より川栄李奈さんが怖可愛い。ずっと見ていられる感じは才能ですね。佐藤二朗さんの栗原は>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

前半、かなりだるくて睡魔が襲うこと必定。フランスの片田舎の山荘が舞台の殺人ミステリーなんだけど、なかなか本題に入らない感じが退屈なのかも。妙にダサい嫌がらせ音楽も不快でした。
面白くなるのは後半。作家
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

5.0

80~90年代、コメディタッチのアイドル映画やガメラシリーズで私の心を掴んだ金子修介監督。近年は低予算の作品が目立っていたけど、地道なアジア進出活動が実を結んだのか、久々に海外資本で面白い映画を作って>>続きを読む

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.0

「キングスマン」シリーズも3作目にして失速。
いや、つまらないわけではないんだけどここまで別物になってしまうともはや。
かつて「釣りバカ」シリーズの番外編で時代劇バージョンがあったけど、あれにならい、
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

3.5

「キングスマン」(2015)の続編。メンバーが壊滅状態となる衝撃からのスタート。一人前になったタロン・エガートンのエグジーがマリーンとともに敵と戦うことに。協力を求めたのはアメリカの組織「ステイツマン>>続きを読む

キングスマン(2015年製作の映画)

4.0

「アーガイル」(2024)の予告編を観て、面白そうだなーと思ってマシュー・ヴォーン監督作を予習(復習?)。ちょうどアマプラに「キングスマン」(2015)シリーズ3作がありました!
民間版の007といっ
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プレイス・イン・ザ・ハート(1984年製作の映画)

4.0

アカデミー賞の季節だからなのか深夜に放送していたのを何気に。幸せな家族の父親がいきなり撃たれてしまい、そこから引き込まれました。
未亡人が窮地に立たされながらも持ち前の人の良さから救われるお話。住宅ロ
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禁じられた遊び(2023年製作の映画)

4.0

アマプラで中田秀夫監督作。ファーストサマーウイカさんがお化け役と始めから言われている点がいい。期待が出来る鑑賞動機。
で、中身も突っ込みどころはあるけど、ウイカさん演じる美雪の強すぎる(察知するのが早
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“それ”がいる森(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

アマプラで中田秀夫監督作。観終わって、そっちかーと。
まずひとつはジュブナイル風だったこと。相葉さんと松本穂香さんが主役のホラーだと思っていたけど、どちらかというと相葉さんの息子役の目線の方に引き込ま
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マッチング(2024年製作の映画)

3.5

「ミッドナイトスワン」の内田英治監督だし、評判もいいようなので観てみたけど、これは微妙かな。2時間ドラマによくある展開でした。
マッチングアプリを題材に新しい物語を見せてもらいたかったけど、それはきっ
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.5

原作未読のため映画として新鮮に楽しみました。序盤の二百三高地の戦いから迫力ある映像でさすがハイローの久保監督を起用しただけはある。
そして、北海道の冬の寒そうな感じは往年の大作邦画の雰囲気があって嫌い
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ほかげ(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

「ほかげ」って一体何なんだろうって思いながら観てました。
終戦後の日本が舞台。まだ電気も水道もまともに戻っていない夏。居酒屋で売春をして生計をたてている女(趣里)と戦争孤児(塚尾桜雅)の交流。そこに現
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バービー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

観逃していた「バービー」。アカデミー賞に絡んでいるからなのかチネ・ラヴィータでうれしい再上映。
オープニングは「2001年宇宙の旅」のパロディで、自我に目覚めた女の子たちが赤ちゃん人形をぶっこわすシー
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宮澤賢治 -その愛-(1996年製作の映画)

3.0

1996年の奥山和由プロデュース作。野口英世の生涯を母物でとらえ直して大ヒットしたのを受け、今度は生誕100年の宮沢賢治を描く。前作に続いて神山征二郎監督、新藤兼人脚本、三上博史主演の組合わせ。
原作
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

「ヘレディタリー/継承」、「ミッドサマー」のアリ・アスター監督の3作目。ホアキン・フェニックスを主演に迎え、何かをおそれている中年男性ボーの悪夢のような旅を描いた作品です。
まずボーの住む世界がすごい
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