日本映画のタイムリープものってコメディタッチが多いので、ネガティブな内容は珍しい。恋人への復讐がうまく行かず、殺人を何度も繰り返すと思いきや、最初の一回で成功させてしまうという驚きのスタート。そこから同じ朝を迎えて、犯人がまだ生きているので殺さなければならないというしんどい設定。でも何度も繰り返すうちに殺すことの無意味さが伝わり、復讐ってなんだろう、死刑制度とはと思わせてくれる。犯人役の伊勢谷友介さんの、好感度ゼロからいい奴に見えてくるところにこの映画の価値がある。余計な設定のせいで訳が分からないのは残念だけど。