「悪なき殺人」のドミニク・モル監督とのことで拝見。無能な捜査で女子大生の殺人事件を未解決にしてしまった様が描かれる。ミステリー風ではあるが、捜査に行き詰まる刑事たちの人間ドラマがメインなのでやや肩透かし。代わりにフランスで未解決事件の多い原因は男性社会、女性軽視が故と教えてくれる。フランスにおける普通の未解決事件との差が見えにくく、なるほど！とはならなかったかな。主人公が競技場で自転車でグルグル回るシーンが捜査の膠着状態のメタファーなんだろうけど、陳腐。セザール賞受賞は国内のこの現状のうっぷんを晴らした感じか？
