楽太郎

ボーはおそれているの楽太郎のネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

「ヘレディタリー/継承」、「ミッドサマー」のアリ・アスター監督の3作目。ホアキン・フェニックスを主演に迎え、何かをおそれている中年男性ボーの悪夢のような旅を描いた作品です。
まずボーの住む世界がすごい。死体が道端に転がっていて、不審人物がウロウロしている。これは治安の悪くなった架空のアメリカなのか、不安定なボーから見た世界なのか、はたまた実業家として成功した母親が作ったビョーキの人が住む人工の町なのか。とにかく不条理な世界でボーは生きています。
そして、ボーの旅路が変すぎる。トラブルから帰省しそびれて困っているところ、事故にあって重体に。なぜか加害者に助けられるも軟禁状態になり、やはり帰省を阻まれてしまう。なんとか逃げ出したところで、今度は謎の演劇集団に助けられ、意味不明な芝居を見せらたりもする(これが長かった汗)。最後にようやく帰省できるのですが、ボーの実家もまたトンチキ過ぎて何を言いたいのかさっぱり分からないという笑
最後まで観ると母親と息子の共依存とか愛情と虐待の関係性とか、何か母子の業みたいなものを描きたかったのかなとは思ったけど、とにかく長い長い旅路が描かれていました。
分からないなりに表現がぶっ飛んでいるのでクスクス笑えて楽しめたけど、変な映画だったな。
ボーを演じたホアキン・フェニックスにイライラしなかったから、かなり的確な演技をしていたと思います。私にはキリスト教文化の素養がないので意味のあることは何も読み取れなかったけど、きっと何かを伝えたい、素晴らしい映画なんだと思います。いつか理解したいなー。
楽太郎

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