[ギャング映画の文法で撮った"インディアン殺し"] 50点
長編作品としては『アイリッシュマン』以来4年ぶりの新作。カンヌ映画祭プレミア部門で初上映。Appleスタジオが製作に入っており配信メインの>>続きを読む
[風刺というフォーマットで遊びたいだけでは] 30点
2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。存在すら忘れていた前作『リトル・ジョー』に続いてコンペ入りとなったが、やはり流石は木を見て森を見ない映>>続きを読む
パンフレットにバス・ドゥヴォスのキャリアを振り返る記事を寄稿しました!ぜひ読んでね!
この記事の副題も予告編に採用されました!推しの映画公開にここまで関われるなんて!ありがとうございます!
[ベルギ>>続きを読む
[映画史の上に建つシネフィル的ゲーム] 80点
リタ・アゼヴェード・ゴメス長編最新作。1987年、エリック・ロメールは『レネットとミラベルの四つの冒険』の執筆中、第五話として書いていた作品を独立させ>>続きを読む
[] 70点
前作『麻希のいる世界』をいたく気に入ってしまったので今回も。登場人物全員がパチキレていて好印象。距離感も倫理観も貞操観念も世界観もバグっているし、戯画的な描かれ方をされているので、まあ>>続きを読む
[] 60点
アイラ・サックス長編八作目。主人公はパリ在住のドイツ人映画監督トマス。最新作の完成披露パーティで小学校教師のアガーテと出会い、そのまま一晩を過ごし、それを夫マーティンに報告する。曰く、>>続きを読む
[イタリア、エドガルド・モルターラ誘拐事件の一部始終] 70点
2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。マルコ・ベロッキオ長編26作目。本作品はエドガルド・モルターラ誘拐事件を描いている。かつてモ>>続きを読む
[]
大傑作。ビクトル・エリセ長編四作目。1992年の『マルメロの陽光』以来31年ぶりの新作長編。それで170分は張り切りすぎだろ。映画は1990年に製作されたという劇中劇『The Farewell>>続きを読む
[ポーランド、大地主老人と結婚させられた少女の物語] 60点
2024年アカデミー国際長編映画賞ポーランド代表。ポーランドのノーベル賞作家ヴワディスワフ・レイモントによる代表作『農民』の映画化作品。>>続きを読む
[大人になれなかった二人の子供の物語] 40点
ハン・シュアイ長編二作目。前作『阪南の夏(Summer Blur)』があまりにも素晴らしい作品だったので、今回は本作品が上映されるから釜山に来たはずだ>>続きを読む
[対話可能性とその危ういバランスについて]
2023年ヴェネツィア映画祭コンペ部門選出作品。『ドライブ・マイ・カー』でも組んだ石橋英子から音楽ライブで使用する映像を依頼されたため、劇映画を撮って、そ>>続きを読む
[チュニジア、ある母親と四人姉妹の物語] 80点
傑作。2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。2024年アカデミー国際長編映画賞チュニジア代表。カウテール・ベン・ハニア長編六作目。前作『皮膚を売>>続きを読む
[セネガル、村の規範との戦い…?] 40点
2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。Ramata-Toulaye Sy長編一作目。ラインナップ発表前日に"ある視点"部門からコンペに格上げされたらし>>続きを読む
[オーストラリア、アボリジニの少年とキリスト教] 50点
2023年カンヌ映画祭"ある視点"部門出品作。ワーウィック・ソーントン長編三作目。主演も務めるケイト・ブランシェットがプロデューサーとしても>>続きを読む
[マイウェンによる"もしも私が18世紀にデュ・バリー夫人として生まれていたら"] 10点
2023年カンヌ映画祭オープニング上映作品。明らかにコンペに入ってただろう作品と思われるが、ラインナップ発表>>続きを読む
[レシフェと私と映画館の歴史] 70点
2024年アカデミー国際長編映画賞ブラジル代表。クレーベル・メンドンサ・フィリオによる最新ドキュメンタリー。レシフェはブラジルの角の先端にある港湾都市であり、>>続きを読む
[オランダとインドネシア、私のアイデンティティはどこに?] 80点
2024年アカデミー国際長編映画賞オランダ代表。エナ・センディヤレヴィッチ(Ena Sendijarević)長編二作目。観た瞬間>>続きを読む
[カナダ、廃墟に流れる隔絶された緩やかな時間] 70点
ドゥニ・コテ長編最新作。好きでも嫌いでもないがなんだかんだ毎回新作にエンカウントする監督界の代表格。本作品はまず10分ほど廃墟の空間をひたすら>>続きを読む
[モンゴル、シャーマン青年の恋と成長] 70点
Lkhagvadulam Purev-Ochir長編一作目。ウランバートルのユルト地区にて、グランパ・スピリットは強力なシャーマンとして近所の人々を助>>続きを読む
[カナダ、人を殺せないヴァンパイアの恋] 50点
Ariane Louis-Seize長編一作目。サシャは吸血鬼一家の一人娘。しかし、彼女は繊細すぎて人殺しができない!父オーレリアンは彼女の味方をし>>続きを読む
[]
真正のビビリなので『オカルトの森へようこそ』鑑賞以降も白石晃士作品に触れられなかったのだが、劇場ならいけるだろうと思い云々。予告編の時点でドストレートな『カメラを止めるな!』だったので安心して>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
[チリ、ピノチェトから受け継がれ生き延びる負の遺産] 80点
2023年ヴェネツィア映画祭コンペ部門選出作品。パブロ・ラライン長編10作目。チリ軍事政権の独裁者アウグスト・ピノチェトは、実は御年25>>続きを読む
[スロヴェニア、戦争のない"平和の谷"を目指して…] 60点
1957年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。カンヌ映画祭コンペ部門に選出された数少ないスロヴェニア映画の一つ(もう一つもシュティグリッツの>>続きを読む
[] 70点
リサンドロ・アロンソ長編五作目。"ハウハ"とはかつて豊穣と幸福の地と呼ばれ、多くの者がその地を目指したが誰もたどり着けないまま、伝説だけが膨れ上がっていった…という冒頭字幕だけはどこか>>続きを読む
["ウェスっぽさ"の自縄自縛?] 40点
2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。ウェス・アンダーソン長編11作目。本作品は謎の入れ子構造になっており、ブライアン・クランストン演じる"ホスト"が進>>続きを読む
[団地妻は殺人狂の夢を見るか?] 90点
大傑作。マルタは郊外の小さなマンションに暮らす魅力的な主婦である。彼女の忙しい夫カルロスは出張ばかりで家を空けがちで、猫のフェドラと共に暇で空虚な日々を送っ>>続きを読む
[ドイツ、不機嫌な小説家を救えるのは愛!] 50点
2023年ベルリン映画祭コンペ部門選出作品、銀熊(審査員グランプリ)受賞作。ペッツォルトは6回目の選出となる。本作品は前作『水を抱く女』に続く"エ>>続きを読む
[日常を演じようとする人々の悲しみ] 90点
大傑作。2023年ベルリン映画祭コンペ部門選出作品。リラ・アヴィレス(Lila Avilés)長編二作目。前作『The Chambermaid』も中々面>>続きを読む
[輪廻転生の恋と現世の恋] 40点
2023年ベルリン映画祭コンペ部門選出作品。サンダンス映画祭でプレミア上映された作品がベルリンのコンペ入りになるのは前年の『Call Jane』と同じで、ベルリン>>続きを読む
[大人になった三人の子供たち] 60点
2023年ベルリン映画祭エンカウンターズ部門選出作品。ダスティン・ガイ・デファ長編三作目。2011年の『Bad Fever』で長編デビューというマンブルコア組>>続きを読む
[正面から"美しき仕事"をパクってみた] 30点
2023年ベルリン映画祭コンペ部門選出作品。Giacomo Abbruzzeseの初長編劇映画。ベラルーシ人の青年アレクセイは途中で友人ミハイルを失>>続きを読む
[喧嘩する両親を見て沈黙を選んだ少女の物語] 60点
1996年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。ロルフ・デ・ヒーア長編五作目。喧嘩ばかりする両親を見て、3歳から話すことを止めた少女は、そのまま7歳に>>続きを読む
[パトリス・シェローと私とみんな] 60点
2022年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。英語字幕付きと書いてあったので仏Amazonで購入したら英語字幕の"え"の字もなかったので6000円も無駄にした>>続きを読む
[ドイツ、壁は崩壊したけれど] 80点
傑作。オストクロイツ、東の十字路を意味するこの単語はベルリンにある駅の名前のようで、二つの大きな路線が立体交差する有名な駅で、崩壊した壁もすぐ傍にある。壁が壊>>続きを読む
[カナダ、殺人鬼を追う女] 90点
大傑作。パスカル・プラント長編三作目。連続殺人鬼リュドヴィク・シュヴァリエの裁判が始まった。彼は三人の少女の殺害をライブ配信していたというのだ(三人目の映像のみ未>>続きを読む
[フランス、"成功が一番重要"で崩壊した家族の年代記] 70点
2022年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。レオノール・セライユ長編二作目。前作『若い女』が"ある視点"部門に選出されてカメラドールを受>>続きを読む