[ボスニア、初体験と妊娠をでっちあげた少女の物語] 70点
2024年アカデミー国際長編映画賞ボスニア・ヘルツェゴビナ代表。ウナ・グニャク(Una Gunjak)長編一作目。9年前にボスニア北部の中>>続きを読む
[つまらんゲージュツは俺が変えるんだ!] 40点
カンタン・デュピュー長編11作目。昨年から1年に2本というホン・サンスみたいなペースで作品を撮りまくっており、今年も本作品をロカルノ映画祭で上映した>>続きを読む
[現代カザフスタンに生きるラスコーリニコフ] 70点
ダルジャン・オミルバエフ長編六作目。今回は『罪と罰』を土台としている。主人公は金欠大学生、冒頭では映画撮影の現場で働いている。しかし、主演女優に>>続きを読む
[性差別の蔓延する場末のサルーンにて] 50点
キティ・グリーン長編四作目。彼女は、とある映画祭で審査員をした際に鑑賞した2016年のドキュメンタリー映画『Hotel Coolgardie』に衝撃を>>続きを読む
["見えないこと"の反復の中にある"見えること"の神聖さについて] 100点
人生ベスト。俳優アラン・キュニーの残した最初で最後の長編作品。ポール・クローデル「マリアへのお告げ」の映画化作品。キュニ>>続きを読む
["チャリティではなく連帯"という答え] 60点
2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。ケン・ローチは今回で15回目の選出となる。同じコンペには9回目のナンニ・モレッティ、8回目のマルコ・ベロッ>>続きを読む
[真夜中のブリュッセルを巡るオデュッセイア] 100点
人生ベスト。バス・ドゥヴォス長編三作目。誰もいない夕暮れ時のリビングルームから少しずつ光がなくなっていく印象的な長回しから始まる、ある掃除婦の>>続きを読む
[ある男女の偶然の出会いと偶然の別れ] 70点
2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。アキ・カウリスマキ6年ぶりの最新作。1986年製作の『パラダイスの夕暮れ』から『真夜中の虹』『マッチ工場の少>>続きを読む
[転落に至るまでの結婚生活を解剖する] 40点
2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品、パルムドール受賞作。ジュスティーヌ・トリエ長編四作目。英題"Anatomy of a Fall"から想像する>>続きを読む
[ブルガリア、パルチザン神話の果てしなき重さ] 100点
人生ベスト。ビンカ・ジェリャズコヴァ(Binka Zhelyazkova)長編一作目。ブルガリア初の女性監督による長編映画。夫で長年の協力者>>続きを読む
[大人になれない大人たちの現実逃避] 40点
2024年アカデミー国際長編映画賞シンガポール代表。今年はチェンの初英語作品『Drift』がサンダンス映画祭で上映され、そのすぐあとのカンヌ映画祭で本作>>続きを読む
[ルーマニア、閉鎖的な宗教コミュニティと悪魔祓い事件について] 70点
2012年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。クリスティアン・ムンジウ長編三作目。2005年にモルタヴィアの修道院で起こった修道女>>続きを読む
[宇宙人に環境問題について説教される回] 60点
ロルフ・デ・ヒーア長編六作目。焚き火を囲んで座る老婆が二人の少女に昔話を語る。昔々、南十字星の一番暗い五つ目の星イプシロンから誤って地球に送られてき>>続きを読む
[白色の"死"と黒色の"希望"] 100点
人生ベスト。ダン・ピツァ(Dan Pița)&ミルチャ・ヴェロイユ(Mircea Veroiu)コンビの長編一作目。ルーマニア映画史に燦然と輝く大傑作。I>>続きを読む
[] 80点
2023年ベルリン映画祭コンペ部門選出作品。まだ『福岡』しか見たことないチャン・リュルにわか的に言わせてもらうと、実にチャン・リュルらしい平和な混沌の映画である。主人公はバツイチの料理>>続きを読む
[ルーマニア、歴史の岐路に立たされた彷徨える魂…?] 60点
クリスティ・プイウ長編七作目。2020年のトランシルヴァニア映画祭での前作『Malmkrog』の屋外上映イベントにてマスクを付けなかった>>続きを読む
[白人社会に生きる先住民たちの年代記] 70点
リサンドロ・アロンソ長編六作目。前作『約束の地』はボロボロになったヴィゴ・モーテンセンが荒野を彷徨う静かな映画だったので、今回は疲れ果てているだろう釜>>続きを読む
[ポーランド、とあるトランス女性の43年間] 80点
傑作。2023年ヴェネツィア映画祭コンペ部門選出作品。マウゴジャタ・シュモフスカ長編11作目。盟友ミハウ・エングレルトの名前が連名で監督欄に載る>>続きを読む
[] 70点
グー・シャオガン長編二作目。山水絵巻第二巻。前作『春江水暖』はカンヌ批評家週間でのプレミアだったが、本作品はなんとTIFFでワールドプレミアとなった。カンヌに落ちたと言ってた人がいたけ>>続きを読む
[] 40点
イランの変な風習の詰め合わせパック。酒を所持してたら逮捕、道行く人に宿題をやらせようとする子供、家の権利書という最強カード等々。まずそれらがあり、若者にとにかく金がないというのがあり、>>続きを読む
[] 40点
アジアの未来は取らないと決めてたのに、カザフスタン映画に変な義務感を感じてしまい失敗。昼はダンス講師、夜はダンサーとして稼ぎ、祖母とニート弟と幼い娘を支えるマディーナの物語。彼女は様々>>続きを読む
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アレクセイ・ゲルマン・ジュニア長編七作目。1942年春にレニングラード近郊の小さい前哨飛行基地に配属された女性兵士たちの物語。女性パイロットを蔑視して参戦に反対する男性兵士たちも多くいるが、損>>続きを読む
[] 60点
ペマ・ツェテンの遺作の一つ。チベットの山村で、飼っていた羊を9匹も雪豹に食い殺されたジンパvs第一級保護動物なので速やかに解放したい役人のバトル。ずっと羊のいる囲いの中に雪豹を入れとく>>続きを読む
[ゴンドラの上のユートピア] 99点
大傑作。ファイト・ヘルマー長編八作目。長年の友人だったバフティヤル・フドイナザーロフの代表作『コシュ・バ・コシュ』をヘルマー流に拡張しアレンジしたような一作。同>>続きを読む
["普通"の人間は主人公になれるのか] 90点
大傑作。リュウ・ジャイン長編三作目。前作『Oxhide II』から14年ぶりの新作である本作品は、脚本家になる夢に破れて弔文ライターとなった男の日常を>>続きを読む
[] 40点
イサベル・エルゲラ長編一作目。インド系スペイン人の少女イネスがインドを旅行中に「スルタナの夢」という女性ユートピアを描いた本に出会い云々という話。メアリー・ビアード、ポール・B・プレシ>>続きを読む
[] 50点
バルバラ・アルベルト長編七作目。ドイツの作家ユリア・フランクによる同名小説の映画化作品。映画は第一次世界大戦期のドイツに始まり、第二次世界大戦終結から10年後までを扱っている。主人公ヘ>>続きを読む
[] 70点
大きく二部構成になっており、前半は"赤い豚"と呼ばれた元英国軍兵士が、混血児セグンド&メキシコ人ガンマンと共に先住民たちを殺しまくるパタゴアン西部劇である。後半はその7年後を舞台に政府>>続きを読む
[] 60点
ヒラル・バイダロフ長編五作目。今回もオルカン・イスカンダルリがダブドという男を演じている。そして、説教三部作の二作目らしい。みんな大好き『クレーン・ランタン』の記憶がほぼないため、新鮮>>続きを読む
[ルーマニア、終わらない労働と届かない声] 90点
大傑作。2024年アカデミー国際長編映画賞ルーマニア代表。ラドゥ・ジュデ長編10作目。大きく二部構成になっていて、第一部は搾取され続けるADアンジ>>続きを読む
[] 0点
漁師ウエスタンフォークロア。信じらんないくらいつまらん。マジで1秒も面白くなかった。この内容の薄さで140分て実力低すぎでは?60分でも長いだろ。同じ銅像が100回くらい出てきたけど10>>続きを読む
[強固であり希薄な存在である春さんのこと] 80点
傑作。杉田協士長編四作目。主演の小川あんは、これまでの杉田作品の女性たちとはまた別種の存在感があり、ちょっと映画の雰囲気に対して強すぎるのではない>>続きを読む
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ゴン・ズーハン長編一作目。クィア映画と知らなかったので明記。医師の母親がアフリカに長期出張することになって、長らく会っていなかった父親に預けられたシアンのひと夏の恋。お相手の年上お姉さんの人物>>続きを読む
[] 50点
イザベル・コイシェ長編最新作。山麓の村に引っ越してきたナタリアは、あまりのボロ家具合に大家にキレると、折り込み済みだろ!と逆ギレされ、これだから女は~というミソジニーまでプレゼントされ>>続きを読む
[コソボ、失われた世代の青春] 60点
ルアナ・バイラミ長編二作目。前作『The Hill Where Lionesses Roar』は都会の大学に行きたい!という田舎暮らし女子高生三人組の物語で、>>続きを読む
[あるエトルリア人の見た夢] 100点
人生ベスト。2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。アリーチェ・ロルヴァケル長編四作目。なんだかんだ『天空のからだ』が一番好きで、『夏をゆく人々』も『幸福な>>続きを読む