妹は頭のいい姉を妬み、男との交わりを病気の姉に見せつける。自分の病弱と不自由から姉もまた妹を妬む。
拗れた姉妹の関係が少年の純朴な目を通して映る。
「主義主張はなんの意味もない。あの力には及ばない…
ベルイマンによる神の沈黙3部作の第3作目。言葉が通じない国に来た対照的な姉妹。そして妹の幼い息子。一種の極限状況下を描いた問題作。3部作を通して、沈黙する神のアンサーを示すのではなく、その日常を綴っ…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
⚠️過去記録
●多分、初めて観るイングマール・ベルイマン監督作品。
●『神の沈黙三部作』の三作目。
●お話自体は、よくある『堅物の姉と奔放な妹の確執』を扱った作品。でも、この作品を単なる昼ドラ…
啀み合う姉妹。姉は翻訳家として真面目に働きつつも病気に悩まされる、妹は小さい子供を持ちながらも性に奔放で見境なく男を連れ込む。
姉妹と妹の息子の3人で異国のホテルに泊まる。閉ざされた空間の中で今まで…
沈黙、言葉が通じないから訪れる沈黙と言葉が通じても心が通じ合わないから訪れる沈黙。神の沈黙三部作らしいけど、神の、というより「存在の沈黙」な気がした。望むように答えてはくれない、縋るものはない、他者…
>>続きを読む言葉が通じない異国を姉と妹と彼女の息子の3人が旅する途中のホテルで、抑圧的な姉と奔放な妹の間にずっとくすぶり続けていたわだかまりが露わになっていく。性に対する考え方の相違。酒に溺れつつも理性的であろ…
>>続きを読む恥ずかしながら、頭抱えるぐらい難解だった。"沈黙"というタイトルから、言葉の通じない異国における"沈黙"、姉妹の間の"沈黙"のことを表しているのだろうとは思うけど、それ以外のこと、もっと様々なテーマ…
>>続きを読む2023/1/30
「神の沈黙」三部作の3作目。過去2作と比べると神の気配が感じられないけれど、神=愛と捉えるなら確かに神は沈黙していた。とにかく姉エステルと妹アナ、二人の間に隔たる溝がとてつもなく…
インテリな姉と奔放な妹の確執の物語はベタだ。ベルイマンの映画を「昼ドラっぽい」と浅い感想で片付けるのは悪い癖だが、今回も同様の感想を抱いた。ただ、むせ返るほどの性と死の雰囲気は凄まじいよ。苦しい。唐…
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