砂場さんの映画レビュー・感想・評価

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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

4.1

「モンスター・ヴァース」シリーズは、80年代のヤンマガ的にサブカル偏差値高めの「AKIRA」と低めの「ビー・バップ・ハイスクール」が共存してて面白い。サブカル偏差値高めの「髑髏島の巨神」(ジョーダン・>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.7

冒頭のタイトルから「気狂いピエロ」っぽくて映画臭がムンムンする。湧き水を汲む二人の男の場面からもうすごい傑作。

巧は娘の花を学童に迎えに行くのが遅れ花は歩いて帰った。車の後部座席から後ろを映すカメラ
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夜明けへの道(2023年製作の映画)

3.4

ミャンマーには以前住んでいたこともあり、本作は知人も支援しているので絶対見たいと思っていた

5月の連休の中日、しかもこの題材でどのくらい見にきてくれるのかなと思ったが意外に客席は埋まっていてホッとし
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プリシラ(2023年製作の映画)

3.5

ソフィア・コッポラはプリシラに寄り添っているのか、それともダメ男から離れられない彼女に距離をおいて見ているのか、、、

プリシラとの純愛は最初は微笑ましいのだが、次第にプレスリーのDV、モラハラ、浮気
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

3.0

前作アフターライフの自分のレビュー見たら大傑作!と書いてあって、世代的に同窓会映画なので点が甘くなったなと思う、笑
その流れで本作『フローズン・サマー』、

見た印象的には前作よりもパワーダウンしたと
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美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

4.7

ナン・ゴールディンの写真は性的に過激なイメージがあるけど、大昔写真雑誌で普通のファミリーを撮ったカラー作品を見たことがある。その時に感じたんだけども普通でいて普通ではない何か、静止画なのに動画のような>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.2

クィア・パルム賞を受賞した時に、批判も目についた。クィア批評、映画批評の久保豊氏が論考を書いていた。

”映画という極めて異性愛規範的な視聴覚装置が初期映画の頃から100年以上繰り返してきた、性規範か
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

3.8

「ゴールドボーイ」なかなか面白かった
ミステリなのでネタバレなしレビューします。後味の悪いいわゆるイヤミス系、特に子供犯罪が絡むとね、、イヤミスといっても湊かなえの何冊かぐらいしか読んだことはないが、
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

5.0

近年のリュックベッソンだと『ルーシー』がかなりのトンデモだったので、本作もあまり期待しなかったんですが、予告の雰囲気が良かったので観てきたら、想像以上に素晴らしく圧倒され何度か涙ぐんでしまった

『ニ
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

ヴィルヌーヴ監督の『デューン砂の惑星 Part2』、待ってましたよ〜
全体的に映像のクオリティが最高でした!砂漠の広大さ、砂嵐の恐怖、敵方の採掘船とのバトルの迫力、シャラメ、ゼンデイヤは美しかった。そ
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

4.1

久しぶりに配信で観ました、

「ファンタスティック・プラネット」、原題は「La Planète sauvage」英語タイトルが、「Fantastic Planet」なので日本では英語タイトル通りで知ら
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スペースマン(2024年製作の映画)

3.6

チェコ人宇宙飛行士の話、

身重の妻をおいて木星付近への探索に出たヤコブ、妻はヤコブとはすれ違いの末離婚したいと思っている。チェコの管制塔は妻との不仲がミッションに影響するのではとヤキモキ、、ヤコブは
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スニーカーヘッズ(2015年製作の映画)

4.0

スニーカーマニアのドキュメンタリー

スニーカーヘッズといわれるマニアの生態を描くドキュメンタリー。90年台のエアジョーダンあたりからの歴史を辿りつつも、カルチャーとしてのスニーカーに迫る。
家蔵には
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

す、、素晴らしい、、、前作『ケイコ、、』も超絶傑作でしたがあちらはクール系、本作「夜明けのすべて」はウエットな感動系でした。

藤沢さん(上白石萌音)は仕事が続かない。PMS(月経前症候群)で月一回イ
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(500)日のサマー(2009年製作の映画)

4.2

10年ぶりくらい?に再見してみたら気持ちに刺さってしまった!

惚れた女性に最後は逃げられるという男の話なんだけど、まあそれは前に見てわかっているんだけど最初のエレベーターでスミスの曲の話から仲良くな
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.3

サスペンス感満載な冒頭、しかもスタイリッシュな映像でテンポも良くグッと引き込まれる。「暗くなるまで待って」みたいな感じなのかな〜と思いきや、、、、

サスペンスものから、法廷劇になり、それもスッキリす
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.4

「ヘレディタリー」「ミッドサマー」と立て続けに良作を撮ってきたアリ・アスター監督。本作「ボーはおそれている」ではグッと内面寄りの作風にシフトしたように思う、それは主人公の内面でもありアリ・アスター本人>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

原題「Poor Things」を「哀れなるものたち」という邦題にしたのはなかなか良いと思う。漢字的にブニュエルの「哀しみのトリスターナ」を想起させる。あちらも変態ジジイが若いトリスターナ(カトリーヌ・>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.3

年末にバタバタして見れずにやっと見た、

ヘルシンキのスーパーで働くアンサ、賞味期限切れの廃棄処分のパンを持ち帰ろうとしてクビに、工事現場で働くホラッパは作業中でも酒を飲んでしまいクビに、そんな貧しい
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そして父になる(2013年製作の映画)

3.9

久しぶりに見た、
血が繋がっているのが家族なのか、血が繋がってなくても家族なのかについて考えさせられる
福山雅治のうち、リリーフランキーのうちは子供取り違え、そして福山の母親も継母である。取り違え犯の
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

素晴らしい作品だった、と不覚にも思った

外国人監督が日本を撮るとなると、当事者なもんで妙に構えてしまうのですが今作はそんな構えはすぐに無くなり作品に没入していた

ヴェンダース=小津の影響とか当然思
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.5

ケリーライカートは作品ごとに結構雰囲気が違うのでの本作は楽しみでした。
想像以上にハマってしまい、今年のベスト1です!

冒頭は現代、二体の骸骨、ただ不思議と悲劇性はなくむしろ愛らしくもある。
舞台は
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ほつれる(2023年製作の映画)

4.0

M1グランプリ2023は優勝した令和ロマンは面白かったが、準優勝のヤーレンズが今回良かった
日常の会話劇なんだけど、ちょっとズレた応答が続くだけで不条理感が漂ってギャグになる。

本作『ほつれる』は最
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水いらずの星(2023年製作の映画)

4.4

このレビューにはネタバレが散りばめられていますのでご注意!
この傑作を多くの人にお勧めしたいです

冒頭の粗い白黒のプライベートフィルム映像からこの映画は始まる。海岸を楽しそうに走る女、ショットは男に
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正欲(2023年製作の映画)

4.0

原作未読ですが、かなり良い映画でした。なんとなくネタに触れているので未見の方はご注意を!
検事の寺井啓喜(稲垣吾郎)は普通の世界を代表しそれ以外の主要人物たちは普通ではない世界の人々です

水フェチの
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

山崎貴監督の『アルキメデスの大戦』が想定外の傑作であった。このゴジラは監督にとって『アルキメデス』の続編のような位置付けだろう。

さて、本作『ゴジラ-1.0』はとても良い映画だった。去年東宝ゴジラ全
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

4.5

ネタバレなしでレビューします

ジャズのジャケットには美しい傑作が多いけども、ビル・エヴァンス&ジム・ホールの有名なジャズアルバム『アンダーカレント』もそうした一枚だ。暗い水中に浮かぶ水死体を思わせる
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ブルービートル(2023年製作の映画)

4.1

アメコミに詳しくないのでブルービートルの原作とか背景はよく知らないんだけど面白かった!
日本公開は全くの未定のようだがこれ結構日本市場で受けると思うけどな

主人公の体内にスカラべが一体化されるまでが
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バービー(2023年製作の映画)

4.0

前作グレタ・ガーウィグの『若草物語』に続く、アメリカ政治思想見つめ直し作品だと思った。
スピルバーグ『リンカーン』とセットで考えてみるべき映画かもしれない。以下長文で申し訳ないですがレビューします(ネ
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

3.5

1作目『MEG』は海底基地のデカい窓にMEGが突っ込んでくる場面とステイサムの無双ぶりくらいしか覚えてなく、全般的に緩かった印象

結論的には今回は迫力が増していてすごく面白かった。MEGが3匹くらい
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.1

アジア某国で観ました。IMAXがなんと約800円という安さだった!
事前にオッペンハイマーとかマンハッタン計画についてサッと調べて
鑑賞したが時系列が入り組んだ演出の上、物理学の専門用語とか長々とした
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.5

黒澤明オリジナル版とどうしても比べてしまう。
黒澤版は実に長い。黒澤 明、 橋本 忍、 小国英雄3人が別々に脚本書いて議論して一つに仕上げたらしいんでアイディアをみんな盛り込むと長くなってしまうのかも
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.6

マエストロと呼ばれるカリスマ指揮者であり、パワハラ・セクハラ野郎であり、私生活では同性愛者でかつ”パパ”としての役目もあるような
複雑怪奇なキャラクターをケイト・ブランシェットが見事に演じている
その
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.5

少しネタバレしてます

13歳のレオ(エデン・ダンブリン)とレミ(グスタフ・ドゥ・ワール)の親密さは親友を超えて、兄弟のようであり周囲からはあなたたち付き合ってるの?と言われるほど、しかしその親密さは
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.8

宮崎駿版日本の一番長い日のような
ネタバレ感想はコメント欄に

マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.2

クルド人のことは以前この映画をみて後追いでちょっと調べた程度、ほとんど無知なんですが先日2月6日におきたトルコの地震はクルド人が多く住む居住区という事を知ってこの映画の事を思い出した

この映画でさら
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