延々と歩くさんの映画レビュー・感想・評価

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潮騒(1972年製作の映画)

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 なんなのこの映画…フランス人による米国流ハードボイルドアクションのパロディという感じで個人的にはけっこう好きだけど、好き嫌い別れがちな変化球映画でした。同じく最近のフランス人監督では「ラバー」や「マ>>続きを読む

殺人者はライフルを持っている!(1968年製作の映画)

3.2

 「ペーパームーン」「ラスト・ショー」のピーター・ボグダノヴィッチによる監督デビュー作。テキサスタワー乱射事件を題材に、老いたかつての映画スターも絡んでくる。

 めっちゃオモロいとかではないけどその
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.9

 17世紀イタリアを舞台に、神様の声が聞こえまくる主人公、彼女をヴァチカンに聖人と認めさせ自分も偉くなりたい神父がいたりその割を食って失脚する修道院の母娘がいたり、その渦中で主人公のレズの愛人がバレて>>続きを読む

オフィサー・アンド・スパイ(2019年製作の映画)

3.5

 「ドレフュス事件」が題材の実録映画。冤罪に気づいてしまったスパイ組織の長官とその周辺の戦いを描く。監督は自身もユダヤ系であるロマン・ポランスキー。

 天才映画監督が老境にいたってぶつけてきた集大成
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X-MEN:ダーク・フェニックス(2019年製作の映画)

2.9

 コミック原作の人気シリーズ…なんだけど、制作スタジオの買収騒ぎにまきこまれたせいか本作とその同時期に撮られた「ニュー・ミュータント」はそろって興行成績が悪く、13年「ウルヴァリン:SAMURAI」を>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.6

 タイムループに閉じ込められるコメディ。90分にまとまっていて、誰が見てもある程度以上たのしめると思う。

 しかし観終るとすぐ忘れちゃうんだよな。クオリティは高いのに。

 何も残さない美学というの
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死霊のえじき(1985年製作の映画)

2.9

 ジョージ・A・ロメロ監督による「ゾンビ三部作」の最終章。

 人間とはゾンビが踊り食いするためのもの、という世界観のスプラッター映画は苦手じゃないけどすすんでみる感じでもなく、ゾンビハザード世界に閉
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スパークス・ブラザーズ(2021年製作の映画)

3.8

 カリフォルニア出身の兄弟バンドのドキュメンタリー。70年のデビューからイギリスを皮切りにヨーロッパで評価を固め、浮いたり沈んだりしながら現在に至るまでを追う。

 良さそうな感じと思いつつ置いといた
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.1

 もうムチャクチャだよこの映画…日本版ウィキには「ボディ・ホラー要素を含むドラマ映画」と書いてあり、そこに「信頼できない語り部」キャラクターがふたりもいるからいよいよオカシクなっていく。

 監督のジ
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Pearl パール(2022年製作の映画)

3.5

 A24制作の傑作ホラー「X エックス」の前日譚。

 二作目にしてますます面白い。「エックス」撮影中にコロナがひろまってスケジュールが全部ストップ、その間に足止めを喰らったロケ地ニュージーランドで本
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.1

 前評判で「意味不明」「ぜんぜん分からない」と聞いていたから覚悟していたけれど、一時間ほどは普通に楽しい。まあ僕くらいの頭脳だと一般ピーポーぶっちぎるよねゴメンなさ~いと調子こいてたら中盤以降あっさり>>続きを読む

ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録(1991年製作の映画)

3.1

 歴史にのこる大作映画「地獄の黙示録」の裏側を、その監督の奥さんが残していた制作ノートや映像資料から迫っていく。

 「黙示録」の撮影がそれこそ語り草になるレベルで揉め倒したのは有名であり、その当事者
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こいつで、今夜もイート・イット アル・ヤンコビック物語(2022年製作の映画)

3.2

 マイケル・ジャクソンやマドンナ、ニルヴァーナの替え歌で大成功した凄腕アコーディン奏者アル・ヤンコビックの伝記映画。

 ヤンコビック氏のことは知ってたけど、有名になるきっかけが79年ナック「マイ・シ
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アネット(2021年製作の映画)

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 まえに一時間ほど見て面白れぇ~と思いつつ放っておいたのを、時間があるから見直してみたら全然ライドできず最後まで早送りしちゃった。

 子どもの頃に書かされた絵日記などに、月日やお天気のことが空欄にな
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デス・ウィッシュ(2017年製作の映画)

3.2

 チャールズ・ブロンソンの大ヒット復讐アクション「狼よさらば」をブルース・ウィリス主演でリメイク。妻子を襲われた主人公が、頼りにならん警察をほったらかして悪党どもを追いつめる。

 監督のイーライ・ロ
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シャイニング(1997年製作の映画)

2.9

 スティーブン・キングのベストセラー小説を原作者みずからのてこ入れでドラマ化(全三話)。キングが脚本を担当し、監督は「ザ・スタンド」でも組んだミック・ギャリスがつとめている。

 スタンリー・キューブ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.7

 「胎児の脳を移植された美女」が、世界を旅して成長していくお話。それにともなって彼女を「女性版フランケンシュタイン」にしたマッドサイエンティストやその仲間たちも改心したり、しないせいであんなことになっ>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.5

 3時間26分の暗黒西部劇。石油利権をねらって先住民たちを闇に葬りまくる極悪白人どもの実話。監督はアメリカ映画界の巨匠、マーティン・スコセッシ。

 3時間半があっという間…とまでは言わないけれど、苦
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

-

 退屈はしなかったけど、あまり印象は無い…。主役のスカーレット・ヨハンソンとディズニーの出演料トラブルが悪影響したのかと思ったら、それは公開後のことだった。
 まあマーベルユニバースは「エンドゲーム」
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座頭市(2003年製作の映画)

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 勝新太郎が演じたことで有名な「座頭市」シリーズが北野武の監督主演作として復活。

 熱心なファンの中でも「大ヒットはしたけど作品としてのまとまりはちょっと…」って感じの評価でしょうか。「北野武の映画
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バーン・アフター・リーディング(2008年製作の映画)

2.8

 コーエン兄弟が「ノーカントリー」でオスカーを手にした後につくったクライムコメディ。96分と短くまとまってるから見たけど、よう分からんかった…

 町山智浩さんによるとユダヤ教で育った監督がその知識ぶ
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

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 「セブン」「ファイトクラブ」のデヴィッド・フィンチャーが手掛けるサスペンスアクション。口封じのために迫りくる追手や「依頼主」への復讐のため、殺し屋である主人公が世界中を駆け巡る。

 登場人物みなが
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.4

 ライアン・ジョンソン監督による大ヒットミステリーの二作目。

 ジョンソン監督といえばあの未来永劫許して貰えなさそうな「最後のジェダイ」を撮っちゃった人ではあるけど本シリーズで「それはそれ、これはこ
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スーパーマン III/電子の要塞(1983年製作の映画)

3.5

 クリストファー・リーブ主演の有名ヒーローシリーズ三作目。

 やはりリーブ版「スーパーマン」はリチャード・ドナー監督が途中降板した2作目「冒険編」まで、という評価なのかも知らんけど個人的には楽しめた
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スーパーマン(1978年製作の映画)

3.7

 クリストファー・リーブ主演の超有名シリーズ第一作。

 有名つーか、もう歴史的知名度ですよね。最近のスナイダー版みてなくても名前はみな知ってるんだから。そしてその地位はリチャード・ドナー監督の手腕、
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マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)(2017年製作の映画)

3.6

 芸術家の父と彼にふり回されっぱなしの子供たち(成人してるけど)が織り成すネトフリ製コメディドラマ。

 ノア・バームバックの監督作としては世評の高い2年後の「マリッジ・ストーリー」より本作の方が好き
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アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

3.7

 一発逆転をねらう怪しい宝石商が、さらに怪しいルートからブツを仕入れるも換金できずにアレコレ振り回される。

 ストリートから掟を学び、コンクリートジャングルを生き抜きタフな俺たち…みたいな映画はイン
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.2

 ウエスト・サイド物語を手掛けた天才作曲家レナード・バーンスタインとその妻にかんする伝記映画。既に大スターであるブラッドリー・クーパーが監督・主演・脚本の一部まで参加し作り上げた。

 久方ぶりにネッ
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ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

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 老人としてうまれた主人公が、成長しながら若返っていくというファンタジー映画。監督は「セブン」「ファイトクラブ」のデヴィッド・フィンチャー。

 フィンチャーはすごい才能だし本人が大っ嫌いという「エイ
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Mank/マンク(2020年製作の映画)

3.2

 アル中脚本家が歴史的名作「市民ケーン」をかき上げるまでのお話。監督は「セブン」「ファイトクラブ」のデヴィッド・フィンチャー。

 ストにゆれる撮影所やら世相をあやつる権力者やらと出会ううち、主人公は
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探偵マーロウ(2022年製作の映画)

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 主演のリーアム・ニーソンにとって映画出演100作目ということで、しっかり作られていたと思う。正直そんな印象に残ってるわけやないけど黄金期ハリウッドのゴージャスな雰囲気がよく出ていた。

新・明日に向って撃て!(1979年製作の映画)

3.1

 超有名作の前日譚。のちに伝説になるならず者たちが出会ってコンビを組むまでのお話。監督はビートルズとの仕事や「スーパーマン」シリーズを手掛けたリチャード・レスター。

 これな~最初の一時間はメッチャ
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ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.7

 クーデターのおきたメキシコを舞台に、血も涙もない政治劇に巻き込まれる人々を描く。
 
 高橋ヨシキさんが激押ししてたから見たけど、確かにすごい。映画・ドラマがひたすら長大化していく中で正味80分しか
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(1975年製作の映画)

3.6

 「荒野の七人」から発想されたというインド製アクション映画。75年の公開当時から大ヒットし、ムンバイのある劇場では5年間上映されたとか観客動員数2億5000万人とかで、今でも本作からのセリフを引用する>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.4

 北野武による大作時代劇。

 思いついたアイデア全部乗せみたいな、巨匠の作ったトンデモねえ闇鍋料理?飄々として理解の追いつかぬ独特さ…。

 「宣伝文句は『構想30年!』『あの黒澤明も期待していた企
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Returner リターナー(2002年製作の映画)

3.1

 「ゴジラ-1.0」のヒットメーカー山崎貴が、若き日に手がけたSFアクション大作。

 元ネタの映画群そのまんまのカットやら設定が多すぎてビックリしてしまうが、とはいえ日本製アクションでこの仕上がりと
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