延々と歩く

こいつで、今夜もイート・イット アル・ヤンコビック物語の延々と歩くのレビュー・感想・評価

3.2
 マイケル・ジャクソンやマドンナ、ニルヴァーナの替え歌で大成功した凄腕アコーディン奏者アル・ヤンコビックの伝記映画。

 ヤンコビック氏のことは知ってたけど、有名になるきっかけが79年ナック「マイ・シャローナ」の替え歌だったのは知らんかった。日本だと「アメトーーク」のテーマ曲。それこそマイケルやマドンナと同時代のイメージだったけど、まあ10年もズレてないから仕方がない。

 これをきっかけにググってみたら映画「スパイハード」のオープニングテーマもやってたのを思い出してテンション上がった。コメディの感覚は時代に流されやすいとも言われるけど、こういうギャグはあんま古びてないと思う。まあ「当時から一番とんがってる笑いじゃなかった」からでもあるけどそこが良いじゃない。

 そもそもは自身の半生をあつかってよくあるタイプの「ショービズ業界の光と闇が題材のシリアス伝記映画」のパロディ予告編をつくってみたら、ファンたちがホントに見たいといい出したから本作が生まれたという。

 弱小配信サイトで無料公開されてたみたいな話もあって、気心の知れた仲間たちと人助けに話題になる作品にすればいいや、くらいの感じなんでしょうか。そういうノリなので個人的に十分楽しめたけど出来栄えを云々しまくる作品でもない。

 一番おかしかったのは肉体労働しか認めない厳しい家に育ったと描写してるけどそこらの設定は全部ウソだったこと。実際はすごく理解のあるご両親だったらしい。アコーディオンを弾いただけで警察に補導されてしまうのも笑う。

 ライブ会場の裏側で40秒くらいしか会話したことのないマドンナが主人公と大恋愛の末にコロンビアの麻薬カルテルに誘拐されるという人物に改変されまくっていた。演じるエヴァン・レイチェル・ウッドの金髪クールビューティぶりも嬉しい。元々の予告編ではオリビア・ワイルドだったのもかなりキてたよね~ビクンビクン。
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