延々と歩く

炎の延々と歩くのレビュー・感想・評価

(1975年製作の映画)
3.6
 「荒野の七人」から発想されたというインド製アクション映画。75年の公開当時から大ヒットし、ムンバイのある劇場では5年間上映されたとか観客動員数2億5000万人とかで、今でも本作からのセリフを引用するインド映画がたくさんあるという。

 「荒野…」は「七人の侍」のハリウッドリメイクだから実質「炎」を作ったのは黒澤明!みたいな宣伝文句にひかれて見たけど、オモロかったです。

 古い映画特有の、ぶっちゃけ絵面は地味だけどホントに馬から落ちてるアクションや濃ゆくて粘っこい役者陣の顔面圧力に圧倒される。シタールやドラッグをおぼえていい感じに緩くなった時期のブリティッシュロックな音楽やミュージカル場面も大いに楽しい。

 ダブルヒロインの片方を演じるヘマ・マリニも可愛いし上手かった。お喋りなのはいいとして同じ個所を繰り返したり話題がコロコロ変わったりでなんも頭に入ってこないのが笑える。まあ~こういう人っていそうだよな~。二の腕のぷにぷに具合もこちらのフェチズムに響きまくる。

 とはいえインド映画ってこの時期からすでにメッチャ長かったんすね~。前半のベタすぎるコメディリリーフとか、個人的には大好きだけどお話に一切関係なかっただろ!中盤から各キャラクターの身の上話をしだすのは水増ししてダメになっちゃう連続ドラマシリーズみたいだった。全体に見どころは作られてるけど高密度なのは最初の1時間半かなあ。
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