反社界勢力を描いた最初期の映画との触れ込みを聞き、鑑賞したのだが、まあ普通に面白い映画だった。
1927 年というと、アメリカは禁酒法の時代で、密造酒でボロ儲けしていたマフィアが全盛の時代を捉えた、…
ショットの連鎖だけで充分に物語を展開させるってこういうことかと。
その分過剰なほどに演劇的なところもある。
その後トーキーが生まれて無声映画の良さとトーキーならではの演出がなされていくことが良くわか…
「世界初のギャング映画」という枕詞が無くとも素晴らしい。固定カメラだからこそ人物が生きる。
影の揺らぎ。これぞギャング。ゴッドファーザーも影に色気があるが、その源流と言える。
『Under Wo…
この頃の映画はクロース・アップが好きだよなぁ、と思いつつ、そのクロース・アップの必然性と特権性を存分に思い知らせてくれるフィルムだった。男女が背徳的に親密さを深めていく様子を日常的な素振りから描いて…
>>続きを読む「執行時間が少し遅れただけじゃないか」「その1時間に俺の人生が濃縮されていたのさ」←映画的な、あまりに映画的な
ピストルや男の影など、影でわかる演出が多くて、暗黒街って感じ。画面が暗いから銃の煙が…
ギャングと愛人、弁護士の三角関係を描く、サイレント映画。JFスタンバーグ監督、ベン・ヘクトが第一回アカデミー原案賞を獲得。
アメリカ映画協会がギャング映画ベスト10に選出しているように、パラマウン…
サイレント期のスタンバーグ。グッド・バッド・マンであるバンクロフトの哄笑が物語を軽やかに見せつつ、嫉妬による花屋での殺人のあとは狂恋により、すべてを破壊しようとするも、自らが助けた2人の行く末を願い…
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