このレビューはネタバレを含みます
✨2024年33本目✨
現代の感覚からするとこの家父長制を描く映画というのは賛同できるものではありませんが、これがあるからこそ田中絹代演じる節子の理性的で逞しい姿が印象的なものとして我々の心に突き…
高峰秀子の演技力、上原謙の柔らかさがとても良かった。この2人の掛け合いのシーンは生き生きとしていた。道化口調でおどける高峰秀子と聖人君子のような上原謙。
1904年生まれの笠智衆と1909年生まれ…
新東宝が文芸大作路線として「細雪」と並び、松竹から小津安二郎監督を招き大仏次郎原作の本作を製作して成功を収めた傑作。大の猫好きの大仏を投影したと思われる夫山村聰の人物像は、成瀬巳喜男「雪崩」夫のニヒ…
>>続きを読む4Kリマスター買って観た。
とても素晴らしいです!!小津作品の私的ベスト3に入ると思う。
小津スタイルを徹底し尽くす田中絹代と小津調へ飲まれずに豊かに個性を発揮する高峰秀子が素晴らしすぎる。
それ…
伝統的な家父長制の中で生きる姉・節子(田中絹代)と、何にも縛られず奔放に生きる妹・満里子(高峰秀子)の対照的な姉妹を描いた作品。
ダメな夫の横暴にもただ耐えるだけの節子に対し、"お姉ちゃんは古い"…
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久しぶりの小津作品。格が違う。
「古くならないことが新しい」、作中でのその最たる例であるお寺で、妹との古くならない姉妹愛や、上原謙との古くならない愛(それでも結婚しないところに強い意志を感じる。のが…
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溌剌で、快活な高峰秀子。諦観さえ感じさせる田中絹代。両名女優を筆頭に俳優陣の勝利。
相も変わらず小津は残酷である。
他の作品と比べて戦争による世代の分断が顕著に見られる。新しいとは何なのか。それに…
山村聰が眼帯で登場。すでに死相。猫を愛でるシーンがやたら多く彼が主人公のノワールでもある。千石さんに「キスしてやろうか?」しかも原因不明の突然死。その死によって囚われる田中絹代。狂言廻しでしかない高…
>>続きを読む対照的な姉妹の絹代様とデコちゃん。デコちゃんのペロッがコミカルで可愛い。
戦後の取り残された夫、山村聡の哀愁とネッコの扱いがキュンだけどうまくいかなすぎる夫婦の結末がどよんとした後の京都の山は紫色。…