無機質でひんやり。小説家が撮った劇中劇は彩りがあざやかでニクい。そしてまるで読み終えた本を閉じるかのようなエンディングに戻って、さらにうっとり。めちゃくちゃかっこいい。
でも、はじめてホン・サンス作…
「気まずさ」の映画。とりわけ、人間関係に於ける「気まずさ」の居心地悪さを、否定も肯定もせず、ホン・サンスの十八番バカズームによって映しとる。劇中、イ・へヨン扮するジュニがホン・サンスを代弁するように…
>>続きを読む「やっと、「わたしたちの第二章ごっこ」終わったわ〜、しんどかったー」みたいな苦みをジュニとギルスから感じる。どうなのか?
もうかつての名声なんて興味もなくて、距離を置いて休みたくもあれば、そこをけな…
この映画は退屈だけど、心地良い。
それは「物語」が中心ではなく、会話や仕草によって登場人物達の過去や画面の外にある物語がうっすら見え隠れし、根本にユーモラスさがあるからだろうか。画面内の「物語」は、…
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ボーッと観ていたら終わったのだけど、鑑賞後の感覚が良くて、この監督好きになれそうと思った。
終始ボーッと観させてくれるテンションで、会話劇なので字幕が多く、文字情報が多いという印象をもつ。この点監…
物語だけ追っていればシンプルすぎるくらいな一方、メタ構造的な台詞が多くて、作品に対する手引きが十分すぎるような気もする。
出向く先で出会った人に連れられて新しい場所に行く中盤までのテンポの良さが小…
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ジュニは自分勝手な人だな。
監督を無理矢理黙らすし、ギルスを待たずに屋上行っちゃうし、禁煙て言ってるのに屋上で煙草吸い出すし。
ギルスの夫が映画に参加するとOK出したのも意外。
あと、本屋で働い…
春の日を思い出すとき、かならずわたしはひとり広いところに放り出されていて、ずっととおくで子どもたちの笑い声が響いていて、自分のまつ毛がおとす影さえ冷たく感じるほどに照らされていて、あのとき泣いてい…
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映画監督であるホン・サンスにとって、作中の小説家の言葉や態度は噴飯ものだろう。接する人間が彼女に敬意を示しながらもどこか腫れ物に触れるような扱いをしていること、そして映画を観終わったあとの主演女優の…
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