男を手玉に取って生きようとする妹と、男に縋って生きる姉の姉妹の生き方の対比を、京都の祇園の乙部を舞台に描いた(甲部で無い所がミソである)戦前の溝口の傑作。
どちらも、結局男に裏切られ、悲惨な結末を…
なんかもうすごい!
溝口すごい!ってなった。
溝口37歳の映画だそうです。
(脚本家の依田さんは26歳くらい)
おもちゃが悪い話を持ちかけるときに一回だけ映った暗闇の鴨川とか。
終盤の格子戸の外…
このレビューはネタバレを含みます
男性優位の社会で、男性に取り入ったり従ったり生き方しかできず、その不利な立場関係からいいようにされる姉妹。
ラストの「なぜ芸妓なんて仕事がこの世にあるのだ」、こんな悲痛な叫びがあるだろうか。
…
あんまり勝ち負けとか言いたくないが、、色恋営業とかの性を売るようことで生計を立てようとすると負けたと思う、だけどその仕事で金を巻き上げることができて気持ちまで注ぎ込まれたら勝ったと思う。
あくまでも…
客商売の嘘と本当の線引きもできんガチ恋おじは滅びろと思う。
したたかすぎて恨みを買う妹と、誠実すぎて振り回される姉。救いがあるわけではないけど、ただ惨めなわけでもない。不思議と力強さを感じる。
ラス…
©松竹 大谷