錦之助と2人の女の三角関係が楽しいし、賑やかな祭りが一転して不穏な空気に変わっていくシークエンスにも感嘆。美しいローアングル撮影と苦味を残す結末。東映プログラムピクチャーの枠を大きくはみ出した加藤泰…
>>続きを読む流石に60年代の加藤作と比べると完成度は劣るが、ローショットや長回し、極端なクローズアップ、力強いモブシーンといった様式美は確立されつつある。中村錦之助を看病する三國連太郎を中心にして襖の横に長谷川…
>>続きを読む加藤泰覚醒前夜ながら、お馴染みとなるローアングルや長回しに加え、奥行きを見せる為の意図的な配置を携えたショットは随所に垣間見える。だがこの頃はまだ殻を破りきれていない感もあり。
主題は王道の股旅物…
「おめえ、幾つになったんだ」
たったいま背後を狙った相手は隙も無く、水辺に屈んだなりから浅瀬に走り込みすでに抜刀して向き合って来る。しかし力が抜けたように洩らした言葉はそれだ。一見して錦之助の賞…
渡世人銀次(中村錦之助、萬屋錦之介)は仙太郎(三國連太郎)を「あにい、あにい」と親しく呼び、仙太郎は口数が少ないけれど自分の息子のように優しく接する間柄。
しかし、大量の小判を手にしたことによって話…