見なきゃ良かった。『アメリカングラフィティ』と『となりの山田君』と、どれにしようか迷った挙句にこれを観てしまったが、非常に気分が悪くなった。まるで『ソラリス』や『TheClockWorkOrange』>>続きを読む
隠居の家に出前の刺身が届き、その皿を持ち上げたオカネが一瞬、行水する隠居の方を伺う。その後すったもんだした挙句に隠居は再び行水をしている時に倒れるが、これはオカネが毒を持ったということなのだろうか? >>続きを読む
刺青師が、麻酔が切れて悶える若尾文子の背中を見て、“蜘蛛が動いている”とつぶやいたのが印象的。刺青師は、若尾文子の殺人現場に常に居合わせているが、これは『祈りの雨』の未亡人と同じような効果を感じる。刺>>続きを読む
ナポリの市場をさまようシーンが秀逸だとケースに書いてあるから、もう一度観てみた。たしかに。エイの顔が印象的。最後の、ボートにフィリップの死体が絡みついてたという結末の衝撃は、『カンバセーション』のそれ>>続きを読む
すごかった。ルポルタージュだった。インドでのボパールで起きた公害のノンフィクション。どんな言葉も陳腐になる。まず観るべきだ。公害を起こしたユニオンカーバイドの会長を演じるのはマーティンシーン。『アポカ>>続きを読む
働かない、または働けない若者を描いてるけど、『青春群像』とはちがって物悲しさがあった。カメラが洗濯物をかき分けて進んでいくのが、貧乏くさくて良かった。仕事がないってあんなにつらいんだね。監督が感極まっ>>続きを読む
これと言った事件と言ったら、最後にサンドラが行方不明になることくらいで、あとは全編、ダラダラと青年たちが日常を無為に過ごしてるというだけの話。フェリーニをみると人生を考えさせられるなんてリュードミラが>>続きを読む
オープニングクレジットのアニメーションは、手紙のようなペンで書かれた文字の部分アップが、キャストの名前が切り替わるごとにスライドしていくというもので、『コズモポリス』のそれに通じるものがあった。
内容>>続きを読む
オープニングクレジットの背景は、絵の具を筆にべっとりつけたのを軽いタッチですうっと紙にこすりつけたような線を3色分重ねていくというアニメーション。『危険なメソッド』のそれが史実に基づいた物語の始まりを>>続きを読む
モルディブに長く独裁が敷かれていたということがまず驚きで、さらに、41歳の若い男がそれに打ち勝って新たな大統領になったということが素晴らしい。島国の海面上昇の話はよく聞くけど、それが実際に生活に差し迫>>続きを読む
ロバートの家は白くて美しい屋敷だ。前にはロータリーがあり、車はドアの前まで乗り入れられる。他の10人くらいの住人はみな女子。アルビーが預けられてきた時は、彼をラスベガスのホテルに残して自分はナイトクラ>>続きを読む
精神病で振る舞いのおかしいという役を演じることは、よく考えたら普通の人間としてはすごく難しいことだろう。メイベルの狂ったような演技は圧巻だった。あれは、ジーナローランズ自身の中に潜む狂った一面を表層に>>続きを読む
衝撃を受けた。旧日本軍が捕虜に暴行を加えたことは有名な話だが、映像で見せられたのは初めてだった。信じらんないくらい凶暴だった。日本兵を野蛮な未開人のように描いていた。本当にあんなだったのだろうか?我々>>続きを読む
監督かっけーなって思ってたら、俳優でもあるらしい。でも、あんなに若くしてこれほどのものを作ったっていうのは並じゃない。冒頭からすごかった。自殺のシーン。異次元だった。道士が入ってきて戦うところで、壁に>>続きを読む
素晴らしすぎて、観なきゃ良かった。せっかく世の不条理を弾劾するジャーナリストへと転向しかけていたという時に。アーティスティックでヒューマニティな映画の魅力を改めて味わってしまった。
それはさておき、気>>続きを読む
『闇の後の光』みたいだった。ゲストがいなかったのが残念。是非とも、何を言わんとしているのか直接きいてみたいものだった。やはり、舞台はメキシコ。砂漠地帯だったから、『バグダッドカフェ』も連想させられた。>>続きを読む
ナンニ・モレッティ監督が『親愛なる日記』(Caro diario, 1993年)に、シルヴァーナ・マンガーノが歌い踊るシーンを引用しているというが、なるほど、やはり、このシーンがいちばん好きだと思う。>>続きを読む
解説にもあったとおり、確かに『アウトサイダー』を思わせるが、こちらはより詩的。流れる雲や建物の影の時間経過による伸長、壁に映した犬や人の影などが印象的。
乱闘シーンは秀逸。相手が刃物を抜いた瞬間のラス>>続きを読む
ロバートハリスが本で紹介してたから観てみた。街の通りの背景に橋があるパッケージが印象的。
舞台は20年代から60年代のアメリカ。最近昔のアメリカのお話をよく観る。『天国の門』といい、『ディアハンター』>>続きを読む
舞台は中国の都会なのかと思いきや、NYのチャイナタウン。解説にもあったが、『天国の門』が卒業式で幕を開けたのに対して、これは葬式で幕を開ける。暴力的なのに『ダイハード』みたいにアメリカンな安っぽさはな>>続きを読む
どこをとっても絵になる美しい映像。ただ、途中寝てしまったせいで、ストーリーそのものが蜃気楼のように揺れ動き、消えてしまいそうなイメージを持った。
始まりは特急列車のボックス席。女の瞳孔をアップで撮って>>続きを読む
幕開けはリチャードギアが鍛冶屋で雇い主と言い争うシーン。真っ赤に熱せられた鉄、煤まみれ、汗まみれの労働者たち、そんな彼らを酷使する雇い主。ここでの言い争いの内容は、鍛治の騒音にかき消されて一切わからな>>続きを読む
ロバートハリスの自伝のよう。
詩のような映画だった。原作も詩的なのだろうか。一編の詩を映像化したら、こうなるとおもう。
ロドリゲスの歌をバックに夕陽(朝日?)に染まるケープタウンの海沿いの景色が映されてたが、あんなに美しい土地だとは知らなかった。プロデューサー2人がデトロイトの酒場に初めて彼を訪ねたときのイメージ映像も>>続きを読む
モーナルダオ、すごいかっこよかった。大地をがっちりとつかんでいるかのような逞しい脚、大きな肩、吠える犬をも黙らせる強靭な声、そして、なによりも、あの眼差し。あんなおじさんになりたいものだ。あれで本作が>>続きを読む
クリストファーウォーケンのロシアンルーレットを見たら、なんだか刹那的な気分になってしまった。捕虜になっていたときのよりも、サイゴンの賭博場のときの方が迫真の演技だったように感じた。感想を表現しづらい作>>続きを読む
レイキウとクワンサウが屋台のCDが売れずに落ち込むシーンで、時間経過を表現する描写がすごかった。ワイドショーなどで素人に単独インタビューをする時に、素人は慣れてないがためにしばしば間を置く。放送ではそ>>続きを読む
回想の形式なのが良かった。一つ一つの出来事を朗読によって回想し、それに合わせてストーリーが流れていく。回想だから当然のことだが、朗読は終始過去形である。それが、結末を見ずにして、ネガティブな結末を予感>>続きを読む
住民らが基地の前で体を張って泣き叫ぶ姿には、久々にうるっときた。フェンス越しに米兵が薄ら笑いを浮かべる前で、ともに県民同士である住民と警官らが揉み合うという構図は確かにおかしなものであり、切ないと感じ>>続きを読む
冒頭の空撮が良かった。上空から真下を見下ろす角度で、地上は一面秋の落ち葉のカーペットだった。そこで流れてた優雅な歌声は、エンドロールから類推するにDianaKrall?!
ウィルキーンの娘が彼の家の>>続きを読む
本日、2回目みに行ってしまった。一度みてると、落ち着いて細部に注視する余裕が多少生まれる。2回目だけど、やはり素晴らしかった。
誰かが、本作には人々が輪を描いて動く描写が多いというような評論を書いてい>>続きを読む
女優さん、眉がくっきりしてて声が綺麗だった。たしかトルコ語って、日本語と似た膠着型の文法なんだよね。初めて聞いたトルコ語の響き、なんかファンタスティックで歌みたいで心地よかった。
ヒョンミンがみつおに似てた。監督は経済学部を出て1年間はサラリーマン生活を送るも、それをやめて監督を始めたという。次にどんなのを撮るかはまだ決まっていなくて、現在は処女作を世に送り出したばかりで魂が抜>>続きを読む
21歳であれはすごい。しばらく単調なトーンで進行していき、最後の最後でやっとマーベンの境遇がわかった。彼は妻子に逃げられたんではなくて、通り魔に殺されたんだね。だから常に娘のビデオばかり見てすごしてい>>続きを読む