義清

レイルウェイ 運命の旅路の義清のレビュー・感想・評価

レイルウェイ 運命の旅路(2013年製作の映画)
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衝撃を受けた。旧日本軍が捕虜に暴行を加えたことは有名な話だが、映像で見せられたのは初めてだった。信じらんないくらい凶暴だった。日本兵を野蛮な未開人のように描いていた。本当にあんなだったのだろうか?我々の祖父や曾祖父たちが。
舞台挨拶のクルーたちに聞きたいことは山ほどあったが、どう言葉にしてよいのかわからなかった。なぜ日本兵は非人道的な行為に及ばなければならなかったのだろう?国民性の問題だとしたら我々にもその萌芽がみられるのか? この映画に描かれた日本兵の姿は、多くの外国人にとって一般的なのか? 我々世代に責任を感じる義務はあるのか? 枢軸国が勝利していたら、日本の戦争責任も変わっていたのか? ローマクスの戦友は、本当につらい思い出は話せないものだと言っていたが、如何にして取材したのか? どうやって映画監督になったのか?学生時代に頑張ったことは? 今観ておくべき作品は?
ローマクスが拷問の記憶を回想するシーンに移行するときの描写がなんかよかった。目覚めたらベッドの前に石田淡朗が演じる憲兵が立っていて、彼に連行されて部屋を出たところで景色が変わり、拷問場にたどり着くというもの。
ローマクスは度々、当時を弁解する永瀬に対し、一人称で語れと迫っていたが、これも興味深い。日本人は戦争責任を互いになすりつけあっているという指摘を耳にしたことがあるが、それを象徴しているのだろうか。
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