義清

ラヴ・ストリームスの義清のレビュー・感想・評価

ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)
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ロバートの家は白くて美しい屋敷だ。前にはロータリーがあり、車はドアの前まで乗り入れられる。他の10人くらいの住人はみな女子。アルビーが預けられてきた時は、彼をラスベガスのホテルに残して自分はナイトクラブの朝帰り。ホテルのボーイとは顔なじみで、毎度のことであろうクリーニングされたタキシードが運ばれてくる。ロバートは孤独とセックスを描く作家だというが、少なくとも映画の中では、彼が筆を取るシーンはなかった。あんな生活してみたい。
サラがロバートのために動物を買いに行ったあたりで寝てしまったためか、目が覚めた舞台のオペラのシーンからわけがわからなくなった。サラが別れた夫と娘と舞台で歌を歌うのはもちろんサラの夢の中のことだけど、彼女はそれをきっかけに彼らと意思が通じあったと解釈し、大嵐の中を彼らの元へと旅立って行く。一方で、リビングで上座に腰掛けてたロバートの横には、気づいたらポリネシアンのような見知らぬ裸のマッチョが腰掛けてた。
冒頭においては悠々自適な生活を送るロバートと、離婚訴訟に悩まされるサラの姉弟関係はわからず、両者が並行して描かれていた。最終的に、というよりは物語の中核的な部分で2人が結びつくのは容易に察しがついたが、あのようにして構図を立体的にできるのだとわかった。
人生のこのタイミングでこの映画にであったことから受けた産物は、ロバートのようになりたいと思ったことくらいか。気軽に小切手を切り、賑やかな10人もの女子を気前良く家に住まわせ、別れた妻の子も気前良く預かる。部屋にワルツのレコードをかけ、老齢のレディと踊る。
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