TenKasSさんの映画レビュー・感想・評価

TenKasS

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捜索者(1956年製作の映画)

5.0

『スターウォーズ』を劇場で観れてしまったので…①

アメリカ映画は砂漠と彷徨だなとか思う。そして自国の歴史を捉え直す。内戦後。
ジョン・ウェインの過剰な敵意がまるで果たされず内に留められる。どこにも帰
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彼女たちの舞台(1988年製作の映画)

5.0

どことなくキッチリしてるタイプのリヴェット。みんな綺麗でどうなっているの?という感じ

スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977年製作の映画)

5.0

運良く人生で初めて映画館で観られた。何回も観た映画のはずなのに「なんでこんなに面白いの?」って気持ちになった。全ての映っているものが今までと違って見えて泣いた。
もう現世に未練はなくなった(大袈裟)

ガーゴイル(2001年製作の映画)

5.0

愛することが本当に痛い。毎日毎日その苦痛は続くので治りもしなければ、なぜ発症するのか判りもしない…

悪は存在しない(2023年製作の映画)

5.0

GIFTと印象が随分違う。発声が加わることによって画面に映る人の印象がかなり変わる。高橋と黛の二人が前者はより憎めなく、後者は(失礼ながら)何も考えてなさそうという印象から相当しっかりしてる人だったと>>続きを読む

エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命(2023年製作の映画)

5.0

画面がずっとめちゃくちゃカッコいいのに、事あるごとに音楽が怒涛の主張で感情が迷子になる。高校生の頃教皇ベネディクト16世がダースシディアスに似てるとかいって笑ってたけどこの教皇も大概暗黒卿だった。
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ラブレス(1981年製作の映画)

5.0

全員会話の仕方がおかしい。ずっと狂っている。「デイトナにレースに行くんだ」と言った次の瞬間に移動が止まる。そして映画の時間中ずっと止まっている。デイトナにも結局行けない。向かうそぶりもない。頭の中に同>>続きを読む

パリでかくれんぼ(1995年製作の映画)

5.0

3時間ずっと幸せだったから1000億点くらい付けたい。Blu-ray手に入れてチキンをつまみに好きなお酒飲みながらぼーっと縦横無尽に画面を駆ける彼女たちを眺めてそのまま微睡んで休日を終えたい。

青春がいっぱい(1966年製作の映画)

5.0

2時間弱で3年間を爆走するアイダ・ルピノ(テロップ不使用!)。超愛おしいしこういうコテコテなのが一番侮れない気がする。
三年で変化するものしないもの、変化したと認めざるを得ないものを感じまくって普通に
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地に堕ちた愛 完全版(1984年製作の映画)

5.0

長いので、演劇の稽古をして最後に本番なんて『親密さ』みたいだなーなんて呆けた顔で若干まどろみながら観ていたのだが、後半「時間(とき)が狂っている」という一連のセリフが出てきた時に、絶対構成も舞台設定も>>続きを読む

天使の復讐(1981年製作の映画)

5.0

超わかりやすい表象とアホみたいなアクションや雑めな編集とは裏腹に、複雑さも兼ね備えている。セントラルパークで全員倒したあと呻く男にもう一発撃ち込むところが構図やらなんやら色々極まってて素晴らしい。拍手>>続きを読む

ガールフレンド(1978年製作の映画)

5.0

ショーイングアップ…フランシス・ハ…ゴーストワールド…みんな参照元これかぁー!?的な体験。
うまく行き始めたと思うと途端に自分が惨めに感じたり、思い返せば友人に蔑ろにされてるよう見えてきたり、社会的に
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異人たち(2023年製作の映画)

5.0

「異人」の意味をアンドリュー・ヘイが自身のフィールドへ手繰り寄せるところから始まる脚色。
昨日大林版を観たばかりということもあって序盤はこれがこうであれがこうなってるんだなと言う確認作業的なところから
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異人たちとの夏(1988年製作の映画)

5.0

大林映画は男性目線のエディプス的な性嗜好とそれに伴うノスタルジーを心に触れるものとして描くのが上手過ぎる。嘘くささも全部味方につけてしまう。しかしその上手さを死人に生気を吸われるホラーとして異化してい>>続きを読む

太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

5.0

こんなふうにしか互いの感情を表現できない男たちのままでいるのは流石にまずいという気がしてくる。
アラン・ドロンが自身に口づけするが、フィリップに向けてなのかトムなのか、それともマルジュなのかというとこ
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

-

エクストリーム旅の恥は掻き捨て。

男の中の漢を無理矢理奮い立たせようとするド変態ミア・ゴスが良かったというか一人勝ち。
異常にマッチョなノースマン、アレクサンダー・スカルスガルドがやけに弱々しく薄っ
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オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

5.0

予告見て随分前のレフンのドラマで見かけたネル・タイガー・フリーの主演映画だ!となり…でも『オーメン』観たことないしなぁと一作目だけを観てから臨むとネル・タイガー・フリーはとんでもなく凄みがある俳優にな>>続きを読む

オーメン(1976年製作の映画)

5.0

俺にとっての犬の嫌いなところ全部盛り。
マジでいきなり吠えるな近付いてくんな。

首吊りに串刺しに突き落とし、ガラス板ギロチンと重力を利用した目を見張る凄惨な殺人方法のオンパレードではあるけど映画は割
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美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

5.0

オピオイド危機について恥ずかしながらよく知らなかったのだけど、自分自身が長い間メンタルクリニックで処方薬を貰って飲んでいる身だということもあってか、映画序盤での簡単な問題への説明でその極悪非道ぶりが一>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

やっとこさ観れたけど良かった。疲れ果てたけど…。
これだけ日本への原爆投下の是非が異化されてるのに、一足先に観ていた人たちが口を揃えて「日本公開の見送りは正しい、こんなのはアメリカ的過ぎて無理〜」みた
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ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

-

言うまでもなく暴力の歴史は北アイルランドに留まらず、人類普遍の問題であり地球上のどこかで常に血は流されているのだと考えると、街の映画としてのこの映画は「哲学」を手段としてその暴力を止めうる思索と対話の>>続きを読む

ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)

5.0

なんか休日返上して凄いヤバい仕事が大変な事態になりながらもどうにかこうにか終わったんだけど、身体が疲れ過ぎてて何一つ喜べないし、誰も褒めてくれないし、終わったのに気持ちが休まらないし、ていうかまだ家帰>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

5.0

初台のオペラシティにある口を開け閉めし続ける巨人のモニュメントと同じものが、韓国にもあるんだ!という謎の驚きで幕を開けたけど途中で忘れたくらいよかった。音楽が全部好みで超気持ちよかったのもあるけど映像>>続きを読む

ペナルティループ(2024年製作の映画)

5.0

表向きには口当たりのいいことを標語にして他人の憎しみを飯のタネにする、得体の知れない大きな存在に感情も行動も操られる寓話として楽しんだ。前作は『ソーシャルネットワーク』の終盤Facebook社内の登録>>続きを読む

愛と激しさをもって(2022年製作の映画)

5.0

単なる不倫関係において発せられる「私は傷つきました」に、非常に今日的な自身に課せられた属性に基づく主張が織り込まれていた感じがして凄い。コロナ禍映画で登場人物も場面も少なく凄くミニマルなのだが、挟まれ>>続きを読む

ホワイト・マテリアル(2009年製作の映画)

5.0

銃持ってはしゃいでる子たち本当に怖い。槍と鉈持って白人の物を盗み、人を殺して何かわからない薬をラムネ菓子みたいに食べる。全部の行動が抵抗としての大義名分を持つのか、それ故の歯止めのかからなさがスクリー>>続きを読む

ショコラ(1988年製作の映画)

5.0

デビュー作というには名のある監督たちの助監督としてのキャリアがあり過ぎるので、もうぶっちぎりで凄い。満を持して半自伝的映画を監督した感じがすると思ったら実際そうらしい。
「地平線は空と地面が交わるとこ
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ゴールキーパーの不安(1971年製作の映画)

-

なんかトロ過ぎてよーわかんねーがきもちいーなーって感じだったけど、やっぱり最初にカメラが試合を右へ左へ追っていくことと、最後のゴールキーパーはその時が来るまでフォーカスされず右往左往する存在云々的な唯>>続きを読む

GIFT(2023年製作の映画)

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音楽は全部即興で本人も全カットを覚えてるわけでないとのこと。そうなると客席の咳き込む声や笑い声、鼻を啜る音なんかも巻き込んでいる一回性の贅沢さがあった。
形態は非常に伴奏付きのサイレント映画っぽいのだ
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

5.0

原作から引き算するだけして大まかなストーリーラインをなぞってるだけにしか見えず出し惜しみと引き伸ばしという印象だった一作目からは考えられないほどの世界の広がりと、原作に対する再解釈が炸裂していた!
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ZOO(1985年製作の映画)

5.0

これは流石に凄い。堕落と腐敗、人間と動物を隔てるものが全然ない…ということを撮るという行為で表しているように思う。死んだものも動くということを示す、腐敗過程の活動写真。

英国式庭園殺人事件(1982年製作の映画)

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絵の構図を決めるが如くカッチリとしたフィックスの連続と衣装、あと単にイギリス人ユーモアと話が観やすくて面白かったけど、致命的に合わねえ…

関心領域(2023年製作の映画)

5.0

2014年に劇場で『アンダー・ザ・スキン』を観た時、打ちのめされて映画に対して第三の目が開いたかのような感覚になったことや、そのせいで椅子から暫く立てなかったことを克明に思い出した。ジョナサン・グレイ>>続きを読む

カドリーユ(1937年製作の映画)

5.0

本当編集凄い。ギトリ映画でしか摂ることのできない栄養みたいなのがある。

デ ジャ ヴュ デジタルリマスター版(1987年製作の映画)

5.0

随分と分かりやすくてびっくり。おっちゃんが風呂に消えて行くところが凄過ぎて目ん玉ひん剥いた。映画で初めて見たファスナハト。

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