回想シーンでご飯3杯いけるさんの映画レビュー・感想・評価

回想シーンでご飯3杯いける

回想シーンでご飯3杯いける

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

1.5

期待していたわけでは無いけど、あまりに評価が高いので鑑賞。

確かに所謂特撮映画、怪獣映画としての「ゴジラ」のブランドに恥じないアイデアと映像を楽しめる作品ではあると思う。が、しかし、日本映画業界で大
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.6

2023年の大ヒット・ホラーをようやく鑑賞。ホラー・マニアには物足りなさそうだけど、色んな要素が上手く噛み合って、本当に良く出来ている。

少女の姿をしたAIという王道の設定に加えて、何と言っても、そ
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.9

辻村深月による、不登校を題材にした青春群像劇が原作。小説を映像化する場合、本作のようにSF的な要素が入ってくると、どうしてもCGを使う必要が出てきて、実写だとチープな感じになってしまう場合が多い。本作>>続きを読む

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.5

「グランツーリスモ」ってレースゲームというより、自ら「カーライフ・シュミレーター」と掲げている事からも分かるように、シュミレーター志向のソフトなので、セガ系の派手なレースゲームが好きだった僕からすると>>続きを読む

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.6

フィンランドのアキ・カウリスマキ監督作品。今回鑑賞したのは「マッチ工場の少女」だ。

冒頭のマッチ工場の機械が動く様子を延々と捉えたシーンが強いインパクトを残す。反復する動きは勿論なのだが、心に刻まれ
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.6

フィンランドのアキ・カウリスマキ監督作品。今回鑑賞したのは「真夜中の虹」だ。

炭鉱の閉山で失業した男に、時代遅れなコンバーチブルのキャデラックを託し、父は自殺する。それを中古車屋に売って大金を得るも
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

3.8

映画を頻繁に観る見るように前に少しだけつまみ食いした程度だった、フィンランドのアキ・カウリスマキ監督作品を久々に鑑賞。

ゴミ収集業で働く男と、スーパーのレジ担当として働く女性の、一風変わった純愛物語
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私がケーキを焼く理由(2023年製作の映画)

4.1

ちょっと可愛らしい邦題が付いているので、新人パティシエのサクセス・ストーリーかと勘違いしていたけど、内容は全然違う。ケーキを焼いているのは法律家を目指す若い女性ジェーン。ケーキを焼く理由はあまり意識せ>>続きを読む

アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~(2024年製作の映画)

2.0

アン・ハサウェイ、ニコラス・ガリツィン、コーチェラ・フェスティバル、スターとの恋。とても分かり易いこれらの情報が並ぶだけで、手堅くヒット(配信作品の場合は再生回数)が見込めるのだろう。言い方を変えると>>続きを読む

生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.5

黒澤明による1952年の名作が、イギリスの名優ビル・ナイ主演、カズオ・イシグロ脚本によってリメイク。

アナログ感溢れる映像やクレジットのフォント使い、1950年代を再現するロンドンの風景等、過去作品
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手紙と線路と小さな奇跡(2021年製作の映画)

4.0

フォローしている皆さんのレビューが軒並み高評価だったので気になっていた作品。確かにこれは良い。

道路が整備されていない山村に、住民自らが私設駅を作るという実話ベースの話らしいのだが、おそらく実話とリ
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.2

郊外の一軒家に祖母と暮らす貝のマルセルが主人公。そこに引っ越してきた映像作家のディーンがドキュメンタリーを撮影する体で綴られている。配給はA24である。

映像は実写とストップモーション・アニメの合わ
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

黒人のステレオタイプな描写ばかりがウケてしまう小説や映画業界をブラックユーモアたっぷりに描いた作品。

とは言っても、作品の感触自体はさほど毒々しい感じではなく、インテリ系の黒人文学教授が学内の問題行
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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.2

5点満点を付けた「少年の君」のデレク・ツァン監督による作品。こっちの方が先に撮られたっぽいのだが、「少年の君」同様に物凄い熱量で、ラストシーンまでとことん引き込まれた。

2人の女性の、小学校時代から
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87分の1の人生(2023年製作の映画)

4.0

本作も現時点ではamazonプライムのみで配信されている作品。可愛らしい邦題が付いているが、実際は交通事故によって過酷な運命を強いられた人達の姿を描いた、かなり辛口の映画である。

本作もまた、前回レ
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慌てず騒がず(2023年製作の映画)

4.0

配信でひっそりと公開されているamazonオリジナル作品だけど、さすが映画大国のインド。さりげなく深い内容になっている。

タイトルはヒンディー語で「楽しくいこう」みたいな意味。お客さんとのトラブルで
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ミュージック ~僕だけに聴こえる音~(2024年製作の映画)

3.4

久々のamazonプライム無料体験期間という事で、amazonオリジナル作品のレビューはまだまだ続く。

本作はニュージャージー州で暮らすブラジル系アメリカ人の話。主人公の青年は、日常の生活音が音楽に
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Saltburn(2023年製作の映画)

3.9

久々のamazonプライム無料体験期間。というわけで、暫くの間アマプラ・オリジナル作品や独占配信作品のレビューが中心になります。

本作の冒頭を観て、バリー・コーガンがLGBTQ映画?と早とちりしたの
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傷だらけのふたり/恋に落ちた男(2014年製作の映画)

3.4

借金の取り立て屋の男と、親の肩代わりで取り立てに追われる女が恋に落ちる話。台湾映画「君が最後の初恋」もほぼ同じ設定とストーリーだったのだが、原作が同じだったりするのだろうか。

まあ、チンピラが堅気の
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チャムキラ(2024年製作の映画)

4.0

Netflixでもすっかり配信数が減っているインド映画だが(翻訳家の人手不足が原因か)、これは久々の力作。インド・パキスタン分離独立で取り沙汰されるパンジャブ地方で1980年代に人気を博した男性歌手チ>>続きを読む

ビューティフル・ゲーム(2024年製作の映画)

3.8

韓国映画「ドリーム」と同じ、ホームレス・サッカー・ワールドカップを題材にした、実話ベースの作品。韓国の方はパク・ソジュンが監督役だったが、イギリス製作のこっちはビル・ナイが主演で、監督ではなくコーチ役>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.8

カラオケ大会で最下位になると兄貴分から恐怖の罰ゲームを受ける事になってしまうヤクザが、歌のコーチとして選んだのは、合唱部の部長を務める男子中学生。いかにも漫画が原作と言う感じの「実際にはあり得ないけれ>>続きを読む

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

3.6

オフィスの中で走り回る人がとても苦手なので、ファッション誌“RUNWAY”の編集部を描く冒頭のシーンが凄くストレスフル! でも、そう思わせたって事は、この映画が分かり易くてテンポの良い映画だという証拠>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

2.8

購入したプロジェクターの大画面を楽しむシリーズ。2作目は新海誠監督による「すすめの戸締り」。九州の田舎町を舞台に自然現象が描かれるので、作品が描こうとしている世界観を存分に楽しむ事が出来た。

「災害
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トゥルー・スピリット(2023年製作の映画)

2.8

プロジェクターを購入したので、120インチの大画面を実感できそうな映画という事で、本作をチョイス。ヨットによる世界一周単独航海に史上最年少で挑んだ、オーストラリアの少女を映画いた実話ベースの作品である>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.3

伝記『オッペンハイマー 「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇』を原作とする映画。政治や社会ではなく、物理学者であるオッペンハイマーの視点で戦争を描くというのは、いかにもクリストファー・ノーランらしい。>>続きを読む

ドゥ・オーバー:もしも生まれ変わったら(2016年製作の映画)

2.7

ずっとNetflixのマイリストに入れたままになっていた、2016年のアダム・サンドラー主演作品。何の気なしに見始めたら、何と前日に観たアルゼンチン映画「安らかに眠れ」と同じ、中年男が死を装って、新し>>続きを読む

安らかに眠れ(2024年製作の映画)

3.4

誰が書いたのか知らないけど、Filmarksにあるあらすじは読まない方が良い。

多額の借金を背負ってしまった男が、家族の安全を守るために選んだ方法とは?

今までそんなに本数は観ていないはずのアルゼ
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恋は光(2022年製作の映画)

3.5

密かに注目している小林啓一による、現時点で最新の監督作品。今回も変わり者の若者達の姿を鮮やかに描いている。

男子大学生の西条は、“恋する女性が光って視える”特異な体質を持っている。本人は恋愛と無縁の
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PHANTOM/ユリョンと呼ばれたスパイ(2022年製作の映画)

3.5

1933年、京城(現在のソウル)。日本統治時代の朝鮮総督府を舞台に、抗日スパイ「ユリョン」(幽霊)を炙り出す為の心理戦を中心に描いている。

当時の様子を再現したロケ地や舞台美術がとにかく凄い。ポスタ
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キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2020年製作の映画)

4.0

2011年にニューヨークで発生したケネス・チェンバレン射殺事件に基づいて作られた作品。モーガン・フリーマンが製作総指揮を務めている。

これまでにも多数作られてきた警察官による黒人射殺事件を題材にして
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エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

3.7

インド映画と言っても「RRR」みたいなお祭り映画ばかりではないという事を何度も書いてきたけど、この「エンドロールのつづき」もフランスとの合作で、ヨーロッパの映画に近い落ち着いたテイストを感じる。監督の>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

3.3

ノルウェー郊外の団地を舞台に、4人の子供達が超能力に目覚める様子を描いたサイキック・ホラー。

あらすじだけ読むと「ストレンジャー・シングス」っぽいんだけど、こっちは北欧という事もあるのか、トーンは終
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我、邪で邪を制す(2023年製作の映画)

3.7

昨年末に台湾で劇場公開されたクライム・アクション映画が、早くもNetflixで配信開始。

銃による大量殺人で指名手配となっていた主人公。唯一の肉親だった祖母を亡くし自分も余命わずかと聞かされ、自首を
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.0

タイトルの「アンダーカレント」とは、風や水の底流という意味。そこから転じて、人の心の奥底にある感情を指す言葉でもあるそうだ。実家の銭湯を夫(永山瑛太)と共に継いだかなえ(真木よう子)だったが、夫が突然>>続きを読む

スペースマン(2024年製作の映画)

3.6

これは僕の好きなタイプのアダム・サンドラー映画。割と馬鹿っぽいイメージで語られがちだけど、本作のようにくたびれた中年男、特にパートナーと上手くいっていない役をやらせると抜群の味が出る。

ってか、本作
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