パングロスさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

お早よう ニューデジタルリマスター(1959年製作の映画)

2.7

本作、デジタル修復版上映にて鑑賞したので、
こちらに投稿すべきところ旧版『お早よう』の
方に投稿してしまいました。

そのためレビューについては 2024.3.25投稿の
旧版『お早よう』の方(パング
>>続きを読む

彼岸花 ニューデジタルリマスター(1958年製作の映画)

4.8

本作、デジタル修復版上映にて鑑賞したので、
こちらに投稿すべきところ、旧版『彼岸花』の
方に投稿してしまいました。

そのためレビューについては 2024.3.24投稿の旧版『彼岸花』の方(パングロス
>>続きを読む

秋日和 ニューデジタルリマスター(1960年製作の映画)

4.4

◎司葉子時分の花満開なれど原節子の美絶賛の巻

デジタル修復版(1960/2013年)による上映
*状態良好、カラーも彩度が少し低い程度で良し

再見です。

ある母子家庭、亡夫七回忌を終えた美しい未
>>続きを読む

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)

2.2

このレビューはネタバレを含みます

3話構成って、オムニバスじゃなくて、貴樹の13歳から成人後までの年代記になってる訳ね。

う〜む、何か言いたいことがあることだけは分かるけど、新海誠本人も何を伝えたいのか、まだ分かってないのじゃないか
>>続きを読む

秋刀魚の味 デジタル修復版(1962年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

◎瓢箪先生見て娘の縁談、やもめ艦長酔いの孤愁

デジタル修復版(1962/2013年)による上映
*状態は頗る良好、セピアがかったカラーも味に。

再見です。

これも喜劇9割、シリアス1割の按配によ
>>続きを読む

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

◎家族という呪い、恋という希望

本作で描かれた「壊れた家族」だけが、「呪い」なのではない。

すべての家族は呪いであり、呪われていない家族などないのだ。

そして、恋は希望だが、それは、すぐに愛とい
>>続きを読む

女の歴史(1963年製作の映画)

3.8

◎ 困り顔のデコ、ボーならぬ信子は苦労している
  または、
◎ デコの「さらにいくつもの この世界の片隅で」

モーパッサンの『女の一生』に着想を得た笠原良三の脚本、成瀬巳喜男の監督、高峰秀子の主演
>>続きを読む

長屋紳士録 4Kデジタル修復版(1947年製作の映画)

4.4

◎小津流下町人情噺 飯田蝶子と愉快な仲間たち

2023年5月の<第76回カンヌ国際映画祭クラシック映画部門>でワールドプレミア公開された4Kデジタル修復版(1947/2023年)による上映
*ステキ
>>続きを読む

愛と哀しみのボレロ(1981年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

◎42年前のエブエブ なれどボレロ以外は杜撰

午前十時の映画祭13 B

これも観たかどうか、記憶が定かでない作品。

42年前(1981.10.16日本公開)と言えば、自覚的に映画を観始めた頃だが
>>続きを読む

ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター(1993年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

◎エイダ・スチュアート夫人の恋のレッスン
  または、
◎ニュージーランド南島の精霊

観たか未見かの記憶さえ曖昧な作品がかなりあるのだが、本作もその一つ。

『海の上のピアニスト』(2024.3.1
>>続きを読む

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

3.6

 ※レビューは4Kデジタルリマスターの方に
  書いたので、そちらをご覧ください。
 (2024.3.26投稿、本レビューの一つ前です。)

風の中の牝鷄(1948年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

◎NTR復員記者の隠れ売春宿探訪DVから赦しへ

4Kデジタル修復版(1948/2022年)による上映

*本作は、ネタバレなしには何も説明できないので、最初からネタバレ全開で記すことを承知いただきた
>>続きを読む

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

-

ありゃりゃ、こいつぁ難しいや。

浅野いにお、の作品は、私小説的な(と形容して多分いいはず)『ソラニン』とか『零落』とかは読んだけれど、本作の原作は知らなかったな。

ドラえもん、とか、映画『未知との
>>続きを読む

お茶漬の味(1952年製作の映画)

4.2

◎艶やかさ満開 有閑マダム 甘辛ホームコメディ

4Kデジタル修復版(1952/2017年)による上映
*状態は頗る良好、ストレスなく鑑賞できる。

不朽の名作『東京物語』(1953年)の一つ前の作品
>>続きを読む

お早よう(1959年製作の映画)

2.7

◎小津版サザエさん 婦人会費とテレビ買っての巻

デジタル修復版(1959/2013年)による上映
*状態は頗る良好、セピアがかったカラーも味に。

多摩川に近い(蒲田あたり?の)小さな区画に同じ仕様
>>続きを読む

彼岸花(1958年製作の映画)

4.8

◎極上コメディで縁取る強権家父長と娘の結婚

デジタル修復版(1958/2013年)による上映
*状態は頗る良好、セピアがかったカラーも味に。

これは面白い!
『東京物語』と並ぶ小津の最良傑作群の一
>>続きを読む

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

◎犬とドラァグクィーンの受難曲/モノオペラ

ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの女装した顔と犬を重ねたアートワークだけ見て鑑賞。

もっとグロいめのバッドテイストな作品かと思ったら、そこまで酷くはなか
>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

3.7

◎中華系自主映画?ジュブナイル•ノワールの問題作

本作は、『白蛇:縁起』(2019)、『ナタ転生』(2021)、『羅小黒戦記』(2022)などの中国アニメをはじめ、妻夫木聡が参加した中国の探偵コメデ
>>続きを読む

東京暮色 4Kデジタル修復版(1957年製作の映画)

2.7

◎暗いわ、間延びするわの小津には珍しい失敗作

4Kデジタル修復版(1957/2017年)による上映

日本橋あたりの銀行監査役をつとめる杉山周吉(笠智衆)と、男手ひとつで育てた姉孝子(原節子)と妹明
>>続きを読む

東京暮色(1957年製作の映画)

2.7

 ※レビューは4Kデジタル修復版の方に書いた
  ので、そちらをご覧ください。
 (2024.3.20投稿、本枠の左側にあります。)

MY SHINee WORLD(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

◎K-pop 初心者です。
SHINeeのミノさんは『花郎』の俳優として、キーさんはEnhypen のNI-KI が尊敬する大先輩として、テミンさんはソロアーチストとして、とメンバーのうち3人は認識で
>>続きを読む

ディス・マジック・モーメント(2023年製作の映画)

5.0

◎感涙必至、僕らのニュー・シネマ・パラダイス

これは素晴らしい!

映画館を愛する人なら、全員が強い感銘を受けるはずだ。

大阪に住むマレーシア人であるリム・カーワイ監督が、2022年のテアトル梅田
>>続きを読む

ほかげ(2023年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

◎『野火』と同じく、戦争の悪夢、とくに戦地において殺人を犯すことがもたらす人間性の破壊(いわゆるPSTD)がメインテーマ。

だが、脚本、構成が稚拙で、ドラマを追いにくく、訴えたいテーマも伝わりにくい
>>続きを読む

海の上のピアニスト 4Kデジタル修復版(1998年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

◎展覧会の絵型、引きこもりピアニストの生と死と

4Kデジタル修復版(1998/2020)による上映
午前十時の映画祭13 A

たぶん再見。

『戦場のピアニスト』と混同しているか、とも一瞬思ったが
>>続きを読む

海の上のピアニスト(1998年製作の映画)

2.8

 ※鑑賞日は再見日です。
 レビューは4Kデジタル修復版の方に書いた
 ので、そちらをご覧ください。

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.8

◎体感する異世界、映像美と人物の圧倒的存在感

IMAXにて鑑賞

いやぁ、言葉がないとは、このことですね。

とにかく観ろ、できればIMAXで、としか言いようがありません。

パート1より、はるかに
>>続きを読む

早春(1956年製作の映画)

4.1

◎不倫コメディからの丸の内リーマン残酷物語

4Kデジタル修復版(2017年)による上映
*状態はすこぶる良くストレスなしに鑑賞できる。

以前観たかと思ったが、他の作品と混同したようで、(記憶違いで
>>続きを読む

淑女は何を忘れたか(1937年製作の映画)

4.6

◎完璧なる小津喜劇、嘘つき教授と酒呑み難波娘

終映後、拍手が起こった。

終始、爆笑に次ぐ爆笑。
三谷幸喜もクドカンも、元ネタはこれか!と思わず膝を打つほど完璧な喜劇。

日中戦争(1937-45)
>>続きを読む

犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ3作目だそうだけど、初めて観ました。

マ・ドンソク刑事、無敵過ぎて、もはやバトルが成立しません。

國村隼オヤビンも、日本で指示だけ出す一条組の組長様として御登場。
オヤビン、今までオカルト
>>続きを読む

父ありき(1942年製作の映画)

4.7

◎シングルファーザーむじな先生、子育て奮闘記

4Kデジタル修復版による上映
*戦後GHQの検閲でカットされたシーンもロシア版で補い復元(文末リンク)。
時間は『大全』94分,今回92分,後半に一部欠
>>続きを読む

METライブビューイング2023-24 ビゼー「カルメン」(2024年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

◎ヒップホップスター カルメンのトラックロード

METライブのカルメンと言えば、ガランチャがタイトルロール、アラーニャがホセの回(指揮はヤニック・ネゼ=セガン)が印象に残っているが、2010年1月1
>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

◎法廷で明らかにされる作家同業夫婦の対立と内心

う〜む、これがパルムドールですかぁ、、
その上、アカデミー脚本賞まで、、

Filmarks平均スコア含めて、ちょっと評価高すぎやしませんか?

いや
>>続きを読む

一人息子(1936年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

◎信州の母子家庭からの進学、敗残の東京物語

*1936年、小津の初めてのトーキー劇映画。
同年、小津は、歌舞伎座で六代目菊五郎が演じた鏡獅子の記録映画をトーキーで撮っていた。

*原作のゼームス・槇
>>続きを読む

その夜の妻(1930年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

◎アメリカンテイストの強盗 屋根裏看板屋と娘

1930年の無声映画。
小津はこの年だけで6作の無声映画を公開している(『小津安二郎大全』)。

鳥飼りょうさん(楽士)のエレクトーン生伴奏付き上映。
>>続きを読む

蟻の王(2022年製作の映画)

4.5

◎蟻が運んだプラトン愛を破壊する母性と国家権力

いずれも実話に基づく、同性愛者への国家権力を含む社会からの抑圧を扱ったヨーロッパ映画が、2023年11月から翌年2月にかけて公開された。

2023.
>>続きを読む

映画 ○月○日、区長になる女。(2024年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

◎広場で直接対話するミュニシパリズム市民革命

2022年6月の杉並区長選挙で、3期12年続いた保守系現職候補を187票の僅差で破り、新区長に就任した岸本聡子の、立候補から当選、翌年4月の区議会議員選
>>続きを読む