パングロス

デューン 砂の惑星PART2のパングロスのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.8
◎体感する異世界、映像美と人物の圧倒的存在感

IMAXにて鑑賞

いやぁ、言葉がないとは、このことですね。

とにかく観ろ、できればIMAXで、としか言いようがありません。

パート1より、はるかにパワーアップしてます。
パート1観てなくても、何なら後から観ても、充分楽しめます。

ロングランになりそうだから急ぐ必要はないけど、行動範囲にIMAXシアターがあれば迷わず選択することをお勧めします。

【以下ネタバレ注意⚠️】



四條畷のイオンにIMAXシアターが一昨年入ったので観に行きました。
日常的な買い物ついでに、異世界体験ができちゃうんですから有り難いことです。

圧倒的な映像美。
五体に響き渡るハンス・ジマーの重低音。
それらに伍して存在感を魅せつける俳優陣。

いくら韓国映画が凄かろうと、中国映画のCGレベルが世界水準になろうと、こればっかりは、ヴィルヌーヴにしか出来なかったでしょう。

もう、とにかく166分圧倒されて、エンドロールが終わるまで、客席を立つ人もいなかったですね。

ショップで、パンフレットありますかと訊いたら、売り切れでした。
公開2日目で、ですよ。
どうしても欲しかったので、数軒ほど他の近隣の映画館に電話したら、どこもまだ充分在庫ありますとのことで無事入手できました。

これ、おそらくIMAXをわざわざ観に来るような客は、最初から熱心でパンフレットもほとんど買う人ばかりだったか、観たらあまりにも素晴らしかったのでパンフを購入する人が多かったのか、のどちらかのはずです。
どっちにしても、本作のIMAX体験は公開2日足らずでパンフ売り切れになるぐらい凄いってことだと思います。

いやぁ、それにしても凄かった。

ある世代の映画ファン、SFファンにとっては、『2001年宇宙の旅』(1968年)以前と以後とで、別の世代では『スター・ウォーズ』(1977年)以前と以後とで、歴史が変わったと言えるように、これからは、ヴィルヌーヴの『DUNE』が歴史の画期になることは確実だと思います。

だって、出てる俳優からして凄すぎるじゃないですか。

主人公ポールを支える砂漠の民のリーダーが『ノーカントリー』(2007年)でオスカーに輝いたハビエル・バルデム(54歳、スペイン出身)、敵方ハルコネン男爵がスウェーデンの国宝級俳優ステラン・スカルスガルド(72歳)、妖女レディ・マーゴット・フェンリングに『アデル』(2013年)でパルムドールに輝いたレア・セドゥ(37歳)、教母モアヒムにイギリス出身の国宝級女優シャーロット・ランプリング(77歳)、そして、皇帝役に、デ・ニーロ(80歳)と並んで、ハリウッド現役の最長老クリストファー・ウォーケン(80歳)と、文字通り、欧米全土から新旧の国宝級俳優をかき集めた超豪華キャスト。

どの俳優も、セリフ回しや小細工に頼ることなく、圧倒的な存在感をもって、作りに作り込まれた圧倒的映像美に対峙する説得力を有している。

そして、これらの世界最高峰の俳優陣に1ミリも引けを取らず、実力で勝ち取った覇王の存在感を示したのが、我らのリサーン・アル=ガイブことポール・ムアディブ、ティモシー・シャラメその人。

サイコパスの最強ヴィラン、フェイド=ラウサ(オースティン・バトラー、32歳)を討ち殺し、宿敵ハルコネン男爵の息の根を止め、80歳の皇帝を跪かせる28歳のポール=シャラメの姿は、これぞ『ナポレオン』の戴冠式で本当は観たかった真の王者のそれでした。

また、少し間をおいて、パート1から通しで観たいと心底思います。
そして、パート3が今から楽しみです。

2024.3.24追記
《本作を批判的に見るためのレビュー》
Commentarius Saevus 2024-03-19
ポールがイケメンすぎるのが悪いと思うんだ~『デューン 砂の惑星 PART2』(ネタバレあり)
saebou.hatenablog.com/entry/2024/03/19/173130
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