このレビューはネタバレを含みます
◎展覧会の絵型、引きこもりピアニストの生と死と
4Kデジタル修復版(1998/2020)による上映
午前十時の映画祭13 A
たぶん再見。
『戦場のピアニスト』と混同しているか、とも一瞬思ったが、そんなこともなかった。
冒頭の自由の女神発見、
プルイット・テイラー・ヴィンスの止まらない瞳の動き(眼球振盪によるとのこと)、
船から降りかけて、結局戻るティム・ロス、
あたりの記憶は確かにある。
だけど、メインの部分、ジャズバトルも、1900の最後も、キレイさっぱり忘れてしまっていた。
昨年末、過去鑑賞記録として、何となく、いい話だったかな、ぐらいの気持ちでスコアも付けたが、3.8 ぐらいだったろうか、うっかりメモせずに消してしまった。
う〜ん、観直してみると、ウェルメイドに作ろうとはしているけど、ちっともいい話じゃないなぁ。
海の上のピアニスト1900、結局、人間的な成長は全くしなかった、ってことだし。
話は「展覧会の絵」型で、トランペッターが語り手となって、回想によるエピソードが積み重なる方式。
唯一、ピアニストが恋したのは、三等船客の魚屋の娘。
Enhypen のNI-KI(西村力)によく似ている。
好きになったら、上陸して会いに行きゃあいいじゃないか、、
基本おとぎ話にしても、ずいぶん人間という存在を馬鹿にした話だと思う。