このレビューはネタバレを含みます
「他者への愛は自己嫌悪から生まれた」
(イレーネ)
◉比較的裕福なイレーネは息子を失った悲しみ、自責の念がきっかけで弱い立場の人々に関わり肩入れする様になる。貧しい生活を目の当たりにし、価値観を揺…
エゴ
裕福な家庭のご婦人の息子が自殺を図る
その後彼女は自らを責め、さらにそのショックから社会の矛盾に目を向け……
ロベルト・ロッセリーニ監督とイングリッド・バーグマンのコンビによる社会派ドラマ…
罪滅ぼしなのか?それとも政治的目的?
ただ人のために見返りを求めずに善行をしているだけなのに、なぜそんなにも敵意を向けられなければならないのだろう。
まるで、ローマ帝国に危険視されたイエス・キリスト…
ロッセリーニの強いメッセージが伝わってくる。重い。
「異常」の描写として、気分が悪くなりそうなシークエンスが二ヶ所ある。本当に異常なのは何か?という観客への問いかけに感じられた。
ジュリエッタ・マシ…
自分では出会うことはなかったであろう作品
主人公は結局何がしたかったのか、結末はどこに向かうのか、一切感情移入できない故に読めない
だけど、1950年代イタリアの雰囲気とかが勉強できて良かったし、女…
このレビューはネタバレを含みます
戦後イタリアの富裕層と貧困層に二分されていた状態が描かれていた。
他人を慈しむ気持ちはいけないことなのだろうか。困っている人を救っていたらその人は狂人?
そんな思考に至る国としての余裕の無さが印象に…
全ての権威の外側に行ってしまう無性の愛は文字通り檻の中へ。心の貧困と生活の貧困の狭間で。遣る瀬無いことしか起こらなくて共産主義者の言葉も工場労働の前では空疎。神父に至っては彼女の崇高さに耐えられず危…
>>続きを読むネオリアリズモって現代でもあてはまんじゃんって思ってたけど、これは違うなーって感じた。
多分現代だったら、貧乏なジュリエッタマシーナ一家はイレーネが何かしてくれても、受け身なままだと思う。それにイレ…
母はブルジョワ的な社交に奔走し、疎外された息子は自殺未遂をしてそのまま死んでしまう。その罪悪感から知合いの共産主義者の手引きで貧しい人々の手助けを始める。そののめり込み方が尋常ではなく、キリスト教的…
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