新内語りの鶴次郎(演:長谷川一夫)と相方で三味線弾きの鶴八(演:山田五十鈴)による藝道ムービーである。
成瀬巳喜男の藝道物と聞くと後年の作品群のような堅苦しいイメージがまず浮かぶが然に非ず。
実…
近づいては離れる映画。鶴八と鶴次郎が舞台という場で同じ方向を向いて並ぶことによる連帯というのは確かにそう、となると小津が駅のホームや食堂の壁に面したテーブルを男女の逢瀬の場としたことにも繋がる、例の…
>>続きを読む強情っ張りな長谷川一夫と山田五十鈴の芸道ラブコメ。舞台を降りればダメ出しと口答えの応酬で「もう絶交だもん!」と別れるが、なんだかんだでまた隣どうし並んで舞台に上がっている。私たちは一緒に年をとること…
>>続きを読むクズ男映画です。最後の最後まで男がおナルちゃんな戯言を言ってるのにビックリ。
好き合う男女(芸のコンビでもある)が毎回喧嘩別れしては仲直りするという、コメディ的な受容で見進めるのだが、だんだん笑え…
『残菊物語』とは同列で対極。まず、芸道物で溝口の幼馴染み川口が原作、山田五十鈴が出演してるとなると『残菊物語』と比べたくなる。まして両者が新派劇で重要な位置を占める題材なのだからそれを知っている人は…
>>続きを読む浄瑠璃新内節鶴賀鶴八鶴次郎は若くして名人会に登壇する才気溢れる二人組。山田五十鈴が透き通るように美しく可憐。気丈だが和解すると途端に少女のように紅潮する。長谷川一夫はあまりに感情的。成瀬映画の男は本…
>>続きを読むくっついたり離れたりじれったい二人が可愛い。
大人の少女漫画的な成瀬作品。
すーぐくだらないことで痴話喧嘩としか言いようがない喧嘩を始めるので、だんだんそれが面白くなってきてついつい笑ってしまう。…