成瀬巳喜男監督芸道物映画の集大成。道頓堀五座が競う中、角座興行師古川ロッパは、日清戦争を題材とした新派劇で大当たりし、付人渡辺篤が割引券を街に配った案件に同業者志村喬が異議を挟んだが、儲け主義ではな…
>>続きを読む鶴八鶴次郎と合わせ鏡のよう。調子に乗っていたが心を入れ替え、芸を磨いて復活する舞台での長谷川一夫の見事な風格とそれを移動しながら捉えるショットの高揚感。戦中のプロパガンダに絶妙に含みを持たせる台詞の…
>>続きを読む「歌行灯」や「鶴八鶴次郎」を彷彿とさせる成瀬の芸人物。戦時中に撮られたため、設定や展開にツッコミ処があるが、提灯行列の幻想的な撮り方はマキノの提灯に引けを取らない美しさであり、大阪の芝居小屋の美しさ…
>>続きを読む傑作。成瀬巳喜男×八住利雄の芝居道でもあり、、。
やや斜めにキャメラを置き古川ロッパのバストカット→廊下側から引きでガラス障子や室内の障子の隙間に見える山田五十鈴をおさめたカットへ繋げる鮮やかさ。惚…
背中を見せる/見るの反復で貫かれている。明治27年日清戦争期の芝居小屋での人間模様を、昭和19年の現在地に見せる。時代の重々しさはそこには感じられない。むしろ瑞々しさを覚えて仕方ない。それは、背中を…
>>続きを読む人気の出てきた若い役者が天狗になり大成するのが難しいと考えた興行主が、幼馴染みの女義太夫の娘と別れさせ、東京に出て行くのを容認するが、役者は東京で苦労し成長して大阪に戻ってくる物語。メインキャストは…
>>続きを読む時勢的にプロパガンダ色が色濃く出ているにもかかわらず、終わり方は成瀬らしからぬとも言えるほどただただハッピーで朗らか。戦勝祝いの花火ショットと4人が会話をしている引きのショットが交互に。娘が戸を閉め…
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