いやー面白いわこれは。キアロスタミの底知れなさを改めて感じられる怪作。
単なる疑似恋愛と言うかごっこ遊びの内容としても攻めてて面白いんだけど、知らないはずの言語を使い始めたり、存在しない記憶が現実に…
アッバス・キアロスタミ監督が初めて母国イランを離れ、ジュリエット・ビノシュを主演にした風変わりなラブストーリー。
ちなみにお相手はイギリス人のウィリアム・シメル。本業がバリトン歌手でオペラの舞台で…
全くの他人が夫婦に間違われたことから、疑似夫婦を楽しもうとする二人。
ところがこれが現実になっていき、遂にはケンカまで始める始末。
途中などあれ遊びじゃなかったの?と思ったが、終盤はまるっきり夫婦…
舞台はイタリアのトスカーナ
「贋作」を題材に本を書いたイジリス人作家の男
彼のファンでフランス人の古物商店主の女性
2人は1日限りのトスカーナの観光に。
ひょんなことから夫婦に間違えられた2人は、本…
上野の国立西洋美術館の入口に、ロダンの彫刻がいくつかある。
こういった像は、彫刻家が造った原型に、別の職人がブロンズを流し込んで鋳造しており、『地獄の門』に至っては世界に7体も存在する。
そしてその…
2人の会話から垣間見えるキアロスタミの哲学、芸術論、ジェンダー論。
芸術作品の贋作のように、夫婦の関係が本物であるのか、偽りであるのかの境界線が次第に薄れていく様子が奇妙で心地よい。
キアロスタミ…