ニャキヤマさんの映画レビュー・感想・評価

ニャキヤマ

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悪は存在しない(2023年製作の映画)

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濱口竜介監督最新作。
国内の監督では一番好きで、「ハッピーアワー」の後ぐらいに存在を知って、長編作品は全て観ております。
二日目に張り切って鑑賞し、客席も満席でした。

非常に皮肉が効いたタイトルだな
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愚行録(2017年製作の映画)

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石川慶監督長編デビュー作品。
他作品は鑑賞済みで、どれも素晴らしく本作のみ観てなかったので、この機会に拝見しました。
とても素晴らしく、デビュー作から恐ろしいクオリティーだと感じました。

また妻夫木
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辰巳(2023年製作の映画)

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「ケンとカズ」が素晴らしかったので鑑賞致しました。

冒頭「あれ?コレ藤原季節さんでは?」と思ってたら、エンドロールで答え合わせが出来て、そもそも「ケンとカズ」に出ており、「そういや、毎熊克哉さんもす
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貴公子(2023年製作の映画)

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監督作の「新しき世界」が大々好きなので、作品は極力追いかけて行きたいと思うのですが、職業監督の気質の方なのか割と「むむむ…」と印象が多く期待せず鑑賞したところ、めちゃくちゃバランスの取れたジャンル映画>>続きを読む

マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間(2023年製作の映画)

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オスカー長編ドキュメンタリー賞。
これがノミネートされたなら投票するしかないだろうなと思いますが、個人的にはコレに入れてアカデミーインテリ層が溜飲を下げる効果もなくはないと思うので、ノミネートしない方
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お!バカんす家族(2015年製作の映画)

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「D&D」の映画が面白く遡って「ゲームナイト」も素晴らしかったので、もう一つ同監督作の本作を鑑賞。

楽しかったのですが、上記2作が非常にバランス取れた作品だったのに対し、本作はちょい悪ノリ過ぎるかな
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異人たち(2023年製作の映画)

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山田太一原作でアンドリューヘイ監督最新作。
監督作は「さざなみ」以外観ていて、傾向としては主にマイノリティーの主人公が多く、社会的抑圧や生きづらさを中心に声高ではなく、そっと寄り添って描く作風がとても
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ミッシング(2024年製作の映画)

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完成披露試写会にて。

吉田恵輔監督作はにさんかく」以降は劇場で鑑賞済みです。
特に「麦子さんと」はめちゃくちゃ大好きな作品です。
作風は何というか器用に生きるができるであろう主人公が、その選択をしな
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机のなかみ(2006年製作の映画)

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先日吉田恵輔監督最新作の「ミッシング」完成披露試写にお邪魔し感銘を受けて、初期長編作を観たことないので、この際に鑑賞。

前半で監督の演出の片鱗を感じられるものの、後半の所謂「羅生門」スタイル演出が驚
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

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プロレスとの私の距離感は全日四天王世代で、特に超世代軍が大好きで、三沢・小橋対川田・田上は個人的にはドル箱カードで毎回楽しみにしてました。
なのでプロレスのメソッドもわかっているつもりですし、本作のタ
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ゲーム・ナイト(2018年製作の映画)

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「D&D」を見返してたら、やはり素晴らしい作品と思ったので、監督の前作を鑑賞しました。

ひたすら笑えてただただ楽しい100分間でした。
というか、監督の得意なフォーマット(外面だけが良い主人公が様々
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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クリストファーノーラン監督最新作。

公開まで色々あった経緯に「ありがと〜ビターズエンド!」という事で有り難く鑑賞出来ました(鑑賞後は紆余曲折は当然だと思いました)。
張り切ってレーザーIMAXで鑑賞
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美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

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ヴェネツィア国際映画祭最高賞(金獅子賞)受賞作品。
オピオイド危機を扱った作品。

とても素晴らしかったです。
最終的にパーソナリティーと、物語の結末が合致するストーリーテリングは上手いなと感動して"
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ペナルティループ(2024年製作の映画)

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「人数の町」も楽しかった荒木伸二監督最新作。

本作も大変楽しかったです。
序盤〜中盤のセリフの少なさにビックリして、映像と編集だけでストーリーテリングする演出はめちゃくちゃ映画センスに溢れていて素晴
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

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A24製作でオスカー作品賞と脚本賞ノミネート作品。

予告編を見る限り、「500日のサマー」や「花束みたいな恋をした」、「ブルーバレンタイン」みたいな"恋愛を題材にした"映画なのかなと思っていたら、ガ
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

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浅野いにお原作作品。

あのちゃんの有能さが十二分に伝わる映画でした。
この前出たフルアルバムもソレを感じましたが、声の演じ分けやエンドロールの書き下ろし曲も含めて、何と才能有り余る方なのでしょうか。
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

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リュックベンソン監督作。
というよりもケイレブ・ランドリー・ジョーンズ主演作品。

ケイレブさんは少し前に「ゴーストワールド」を見返した事もあり、ポスト"スティーブブシェミ"的な、出ているだけでマスト
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モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン(2022年製作の映画)

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本日ドジャースの始球式に登場したチョンジョンソ主演作。

色々と惜しい作品だなと思いました。
お話は面白かっただけに演出と編集を変えれば、もっと良い作品になりそうだなと感じてしまいました。

フォロー
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

5.0

オスカー脚色賞受賞作品。
めちゃくちゃ面白かったです。”good!”よりも” interesting!”の方がニュアンスとして近しい印象です。
作品賞ノミニーされた作品では今のところ一番好きかもしれな
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

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ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の第二作目。
1作目は起承転結の「起」さえではない「K」ぐらいの内容(©️日比麻音子)で、ラストのゼンデイヤの「私たちの戦いはこれからよっ!」のセリフは思わず劇場で笑ってしまい
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

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金子修介監督作品。
監督作は小さい頃にお世話になっておりました。
「就職前線異常なし」「卒業旅行」「毎日が夏休み」は何回も観ましたし、特に「1999年の夏休み」は瑞々しさが映画的な相性の良さと相まって
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映画 ○月○日、区長になる女。(2024年製作の映画)

5.0

3か月前まで5年間ほど杉並区に住んでいたので、ずっと気になっていてようやく鑑賞。

素晴らしかったですし、とても勇気をもらえました。反応として正しいかわからないけど、泣いてしまいました。

監督がいち
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

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また邦題が……って思ったら、直訳なんですね、すません…。

と思い直しながら、意味深なタイトルと予告編でミステリーと思っていたら、がっつり法廷劇中心の人間ドラマでビックリしてしまいました。

主演?の
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

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ガイリッチー監督作。
劇場で鑑賞するのは「スナッチ」以来かと思います。というのも当時は「ガイリッチー?フフフ笑」みたいな鼻で一笑するような印象でした。

ジェイクギレンホール主演で評判も良く気になって
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犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

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まさかの三作目でいて、サプライズの青木崇高さんの飛び入り舞台挨拶付き上映でした。

ますます平松伸二さんの漫画に似てきたような印象です。

本作がわかりやすく1番ジャンルとしてのトンマナに沿った作り方
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WILL(2024年製作の映画)

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東出昌大さんのドキュメンタリー。
もう鬼籍に入った方やレジェンド級の人じゃない現役の人のドキュメンタリーって珍しいですよね。

東出さんこと"でっくん"は元々好きな役者で、デビュー作の「桐島〜」や"騒
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ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画(2013年製作の映画)

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ケリーライカート監督作品。

……なに!?このフザケた邦題!
ジェシーが主演だから「グランドイリュージョン」みたいクライムアクションに見せたかったんでしょうか。

しかし内容はケリーライカート監督作っ
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ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択(2016年製作の映画)

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ケリーライカート監督作品。

ポスターにある通り、3エピソードの作品ですが、交わるようで交わらない彼女たち。
そしてメインは3話目で、鑑賞後は本作の実質の主人公といえるリリー・グラッドストーンの物語だ
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

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アリアスター監督作。

鑑賞後「わかりにくっ!」と思いましたが、帰り道とぼとぼ歩きながら、頭の中で整理していたら色々ヒントが撒き散らせていて納得いく事が多々あり、良くも悪くも非常に真面目で誠実な監督だ
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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

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ケリーライカート監督作品。
時代が西部になろうが、その作家性が損なわれない物語。
というか、わかりやすくその魅力が投影されているのでは?と思うほどでした。

不穏な雰囲気がずっと漂っているのですが、何
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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

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ケリーライカート監督作品。
もはや慣れて来たので、大体予想通りでの展開ではありましたが、心地よく鑑賞できました。

私も芸大出身なので、個展前のイライラや「何で私だけこんなに…」感は非常に共感できます
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

三宅唱監督作。
「きみの鳥はうたえる」「ケイコ〜」も大変素晴らしかったですが、ソレらを越えてくるぐらい傑作だと思います(今年暫定ベスト!)。

「世界は善意に満ち溢れている」といったメッセージを受け取
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

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ビクトルエリセまさかの復帰作。
「ミツバチのささやき」「エルスール」は観ており、中でも「エルスール」は事あるごとに見返しております。

近年カウリスマキも復帰しており、世の中のただならぬ状況に危機感を
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

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また邦題が……。

アンドリューヘイやセリーヌシアマ監督作品(特に「秘密の森の、その向こう」を凄く想起しました)のような、目の前にある出来事を淡々と映し出しストーリーテリングする作品で、とても良かった
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カラーパープル(2023年製作の映画)

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スピルバーグ監督作リメイク作品。
オリジナルは未見。

非常に"真っ当"で感動的な作品ではないでしょうか。
差別や女性への抑圧を描いてはあるのですが、(環境による)人としての生きづらさに主題を置いてい
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

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韓国大ヒット映画。

「見えない目撃者」のような息の詰まるサスペンスかと想像していましが(ある意味そうなのですが)、何というか大味…ところどころ「ん?」と飲み込めない展開が横行するもののストーリーテリ
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