ニャキヤマ

瞳をとじてのニャキヤマのレビュー・感想・評価

瞳をとじて(2023年製作の映画)
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ビクトルエリセまさかの復帰作。
「ミツバチのささやき」「エルスール」は観ており、中でも「エルスール」は事あるごとに見返しております。

近年カウリスマキも復帰しており、世の中のただならぬ状況に危機感を抱いておるのでしょうか。

本作のサブタイトルは"失われた時を求めて"といったところでしょうか。そしてタイトルも「これしかない!」という印象を受けました。

何となく本作が発するメッセージは「芸術は他人の人生を助くのか?」といった感じに受け取りました(そして監督はソレを肯定的に捉えていると思います)。

序盤の劇中劇とスロースターターに「え?劇場間違えたかな?」と危惧してしまいましたが、中盤にドライブがかかって加速していき、そして至高のラストカットは思わずため息が出てしまいました。

「面白かった!」「考えさせられた!」というよりも、この作品に触れられた事でとても豊かな気持ちになった気がします。
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