Uえいさんの映画レビュー・感想・評価

Uえい

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駅馬車(1939年製作の映画)

3.5

すごかった、、!「ミークス・カットオフ」は西部が舞台になっていて、真っ先に未見だったこの作品を思い出した。西部劇といえば必ず名前を聞く作品で、ローズバーグという町に向かって移動する人々を描いたロードム>>続きを読む

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

3.4

「ファースト・カウ」と同じくアメリカ西部が舞台になっていて、三組の家族がミークという案内人を頼って西部を目指して移動していく過程を描く。ロードムービーと近いけど不思議な切り取り方が他作品にも共通してい>>続きを読む

ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

4.0

姉夫婦の家を追い出されたウェンディ(ミシェル・ウィリアムズ)と飼い犬のルーシーは、職を求めてアラスカに向かい旅をしていた。ある日、車が故障してしまったのをきっかけに悪い出来事が続く。

今作はがっつり
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.5

ケリー・ライカート監督の作品が5月で配信が終わってしまうとの噂があり、せっかくの機会なので未見の作品を見始めた。昔の友達と久しぶりにキャンプに行くという内容なのだが、この監督特有の哀愁というか、うまく>>続きを読む

JUMPING(1984年製作の映画)

-

手塚治虫の短編アニメーション作品で、一人称視点でジャンプしながら色々な場所に移動していく。

ジャンプするごとにヌルヌルと三次元的に画面が動いて、ついつい見入ってしまう。村、森、工場地帯、海、戦場、そ
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セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974年製作の映画)

4.0

映画祭で上映されている中で一番古い時期の作品。すごく自由で、それだけで感動する。パリで二人の女性が出会い、ある屋敷で起きた女の子の死を、不思議な魔術で防ごうと奔走する。

図書館司書のジュリーと、クラ
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.0

「エクス・マキナ」のアレックス・ガーランド監督最新作、しかも今年新作が公開されそう、と後から知った。傷心旅行で田舎の屋敷泊まる女性が、村の変な男たちに襲われるという村ホラーで、キモグロホラーといった感>>続きを読む

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.0

去年かなり評判が良かった本作が早くもアマプラに!ゲゲゲの鬼太郎の前日譚という内容で、目玉おやじが人間だった頃が描かれる。

驚いたのが、水木という原作者と同名の人物が登場する所だ。彼は勤め先の重要取引
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.5

モンスターバースは早くも5作目。アダム・ウィンガード監督になった前作から毛色が変わり、昭和ゴジラシリーズの様な雰囲気をそのままハリウッドでやってのける感じが今作でも続いていて、ただただ楽しかった。>>続きを読む

愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

-

なんか話題になってたっけという軽い気持ちで見始めだが、結構ハードな内容だった。

とある夫婦が子供を失い、悲しみに暮れているシーンから始まり、子どもとの思い出を振り返りながら、きっかけになった事件が明
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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

3.5

キューバからフロリダまでを64歳で泳いだ実話を元にした映画だ。還暦になったことを機に、28歳の時に失敗した夢を叶えるため、再びやる気の炎を燃やす。

モチベーションがどこからくるのか、ただただ元気な人
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大切なのは愛すること(1975年製作の映画)

3.5

アンジェイ・ズラウスキー監督は「ポゼッション」が大好きで、他は見た事がなかった。あの雰囲気は監督の作風だという事がわかり、他の作品が見たくなる。

かつて女優として一線で活躍していたナディーヌは、生活
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地獄:二つの生(2006年製作の映画)

3.0

ヨン・サンホ監督の短編アニメーション。この監督のアニメーションは一度見たら忘れられない独特さがある。今敏監督が好きらしいが、本作は「週刊ストーリーランド」っぽい不思議さもあった。

死んだら天国と地獄
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雪山の絆(2023年製作の映画)

4.0

J・A・バヨナ監督の映画は初めてだった。飛行機事故で雪山に取り残された青年たちの友情を超えた繋がりが描かれていて感動必至だ。

1972年に実際に起きた事故と、生存者の証言をまとめた本が原作になってい
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.5

やっと見る事ができたデヴィッド・フィンチャー最新作。見始めたら止まらなかった。妻を暴行された殺し屋が復讐するというテンプレの様なストーリーに、独特の抑制されたノワール調の雰囲気で、なんて事ないけど面白>>続きを読む

スマイル(2022年製作の映画)

2.5

話題になっていたので見てみた。ジャンプスケアが多く、劇場でアトラクション的に楽しむには良いけど、、という内容だった。良いこととして描かれる事が多い他者との関係が恐怖の対象として描かれていて面白い。>>続きを読む

こちらあみ子(2022年製作の映画)

4.0

頭痛くて寝れないなと思いながら見始めたら、かなりの良作でひっくり返った。森井勇佑監督は覚えておきたい。

あみ子は小学生で、人の気持ちを理解するのが苦手な所があり、問題児扱いをされていた。父の再婚相手
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パリでかくれんぼ(1995年製作の映画)

4.0

上映時間が3時間もあるけど、楽しくてあっという間。リヴェット監督のいつもの雰囲気で、三人の女性がパリで過ごす様を追いながら、隠された真実が明らかになっていく。緩いミュージカルでもあり、数回あるミュージ>>続きを読む

愛していると伝えて(1977年製作の映画)

3.5

クロード・ミレール監督は初めて見た。去年映画祭がやってたみたいで、チェックしておけばよかったなと後悔した。本作はパトリシア・ハイスミス原作の映画化で、度を越したストーカーの狂気が幻想的に描かれる。>>続きを読む

ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.0

随分前に原作は読んでいて、エロ漫画にしては不思議な雰囲気があり、なんともカテゴライズできない独特な印象だった。予告を見た段階で原作そのまんまのイメージで期待していた。

オウム真理教的な「ニコニコ人生
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.5

バーンスタインは去年「ター」で知った程度で、あまり興味のあるテーマでは無かったけど、音楽は勿論のこと、撮影や映像のグレーディング、演技などが上質で素晴らしかった。

本作はバーンスタインと妻フェリシア
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正欲(2023年製作の映画)

2.5

去年末見逃してしまっていたので配信されていて嬉しい。タイトルは性欲の捩りだが、その通り性の正しさについて、超特殊な性癖を中心に描かれていた。

冒頭、桐生(新垣結衣)が寝るベットが水没するイメージが描
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人類SOS!(1962年製作の映画)

2.5

原作はジョン・ウィンダムの「トリフィド時代」というSF小説でベストセラーだったらしい。天変地異と地球侵略の二つの軸で展開する終末SFで、B級臭がするものの結構作り込まれていた。

何百年かに一度の流星
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.0

老人が単身大勢の敵と戦う映画で、「ドント・ブリーズ」や「ラスト・スタンド」などと似ていて、爽快で普通に楽しいやつ。

第二次大戦中のフィンランドで起きたラップランド戦争が背景にある。フィンランドとドイ
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THE FALLS(1980年製作の映画)

2.0

グリーナウェイ監督の初期長編作品で、かなり尖った作りになっている。実験映画やアート映画的要素が強すぎるのと、上映時間が長いのもあり、なかなかハードな鑑賞体験だった。

VUE(未知の暴力的事象)の被害
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アッテンバーグ(2010年製作の映画)

3.5

グリーク・ウィアード・ウェーブを代表する映画で気になっていた。ツァンガリ監督は自分でスタジオを立ち上げていて、ランティモスの「籠の中の乙女」や「アルプス」を製作している。逆に本作はランティモスが製作、>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.0

アカデミー賞の脚色賞を受賞して気になっていた。監督のコード・ジェファーソンはドラマ版「ウォッチメン」でエミー賞の脚本賞も取っていて、なるほど面白い訳だと納得した。

主人公モンクは黒人の小説家で、人種
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恋は光(2022年製作の映画)

2.9

普段は見ないジャンルの映画だけど去年上映時に好評だったみたいで気になっていた。見てみると、文章で表現する台詞をそのまま発声していて違和感がすごく、戯画的に見えた。

とある大学生たちの恋愛模様を描いて
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Saltburn(2023年製作の映画)

3.0

「バービー」出演の記憶も新しいエメラルド・フェネル監督の最新作をやっと見た。「テオレマ」や「聖なる鹿殺し」的乱入者モノの映画で、主演のバリー・コーガンの演技が圧倒的!

オックスフォード大学に入学した
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

本作は、オッペンハイマーが戦後の赤狩りによる聴聞会を通して、原爆の開発、そして使用に至るまでを回想していく形で語られる。またその後、水爆推進派でオッピーを表舞台から消すために暗躍した政治家ストローズの>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

3.0

やっとアマプラに帰ってきた!ちょっと前に上映していた気がしたけどいつの間にかアマプラに追加されていた本作。評判通り主演の杉咲花の演技がすごく、魅力的だがどこか空虚で突き放すような眼差しに「少女ムシェッ>>続きを読む

私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

3.0

73年のチェコが舞台で、とある事件を起こす22歳の少女オルガを描く。実在の人物がモデルになっていて、「ヴィオレット・ノジェール」や秋葉原通り魔事件を扱った「ぼっちゃん」を思い出す。

オルガは裕福な家
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.9

ようやく見れたが、噂通りの良い映画だった!モスクワから最北端に向かう寝台電車の中で、相席した二人の変わりゆく心情が描かれる。フィンランドの映画監督といえばカウリスマキだが、ユホ・クオスマネン(覚えにく>>続きを読む

美しき仕事 4Kレストア版(1999年製作の映画)

3.5

横浜まで遠出した甲斐があり、ドゥニ監督を生で見れて嬉し過ぎた。スクリーンも大きく、良い体験が出来た。

ジブチで訓練をするフランス軍の外国人部隊を描いていて、照りつける日差しと砂漠、そして海のコントラ
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Tuesday(原題)(2015年製作の映画)

-

「aftersun」のシャーロット・ウェルズ監督の短編。日本語字幕がないので雰囲気で見てみた。

主人公は高校生くらいの女の子だ。どうやら両親は離婚していて、母と再婚相手のもとで暮らしている様子。毎週
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ラルジャン(1983年製作の映画)

3.5

前から気になっていたブレッソンの遺作。タイトルの意味は"お金"で、ニセ札から物語が始まる。

ある青年は友人に借金を返すため、写真店でニセ札を使い現金を得る。その偽札は別の支払いに当てられ、イヴォンは
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