Uえい

パリでかくれんぼのUえいのレビュー・感想・評価

パリでかくれんぼ(1995年製作の映画)
4.0
上映時間が3時間もあるけど、楽しくてあっという間。リヴェット監督のいつもの雰囲気で、三人の女性がパリで過ごす様を追いながら、隠された真実が明らかになっていく。緩いミュージカルでもあり、数回あるミュージカルシーンの幸福感が最高だった。

ニノン(ナタリー・リシャール)はポン引きなどで生計を立てていたが逃亡し、バイク便の職を得た。手癖が悪く事務所の金をくすね、誤魔化すために舞台演出家のローランドとキスをする。

ルイーズ(マリアンヌ・デニクール)は5年間の昏睡状態から目覚め、その間に亡くなった叔母の家を受け継いだ。ローランドは叔母の友人で、家具などを舞台で使うために買い取っていたが、その中に父親の秘密が隠されていた。

イダ(ローレンス・コート)は田舎からパリにやってきて図書館司書として働いていた。彼女は養子で、歌の記憶から、実の親を探していた。

三人がそれぞれ自由に活動する。それだけなのに、ダンスホールやスケートでのダイナミックな動きもあり、見ていてハッピーな気持ちになる。

そして、謎のクラブへの招待や親の秘密などが絡み合う。デビッド・リンチ的とも言える陰謀めいた内容なのに、明るくて楽しいのがすごく良い。終わり方もオープンで、また彼女たちに会いにいきたいと思えた。
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