約7時間という長さに驚くが全10話の連続活劇なのでドラマに近かった。ヴァンピールという盗賊団と、それを追う新聞記者フィリップの物語なのだが、100年以上前の作品なので流石に古さが目立った。ただ、とても>>続きを読む
カンヌでパルムドールを受賞し、アカデミー賞にもノミネートされ注目の作品。夫の死をきっかけに、妻に殺人の容疑がかけられる法廷ミステリーで、ビジュアル的な面白さは無いものの、今の時代の本質を突く内容の傑作>>続きを読む
ZOOというネオンの前で二人の子供がダルメシアンを引っ張るシーンから始まり、その美しさに度肝を抜かれた。その後も超奇妙な話が炸裂し、ついていくのがやっとだったが、映像は美しい。
「英国式庭園殺人事件>>続きを読む
初グリーナウェイはなんといっても映像が衝撃だった。17世紀のイギリスを舞台に、宮廷画家が絵を描いていくのだが、ショットの構図が絵画的でキューブリックのように完璧主義的な雰囲気を感じた。舞台の建物や庭、>>続きを読む
ちょこちょこと言及される事が多い本作だが、なんだか見る気になれない状態が続いていた。原作者はパトリシア・ハイスミスで、「見知らぬ乗客」や「アメリカの友人」も映画化されていて有名だ。本作は「リプリー」と>>続きを読む
18世紀フランスを舞台に、嗅覚が並外れている男が処刑されるまでの顛末が描かれた映画だった。特にラストの処刑シーンが色んな意味で凄すぎて必見。そこだけでなく、全体的に美術が凄い。原作は85年に大ヒットし>>続きを読む
上映時間が4時間近くありずっと敬遠してきた本作をようやく見た。ある画家が"美しき諍い女"という絵画を完成させるまでの過程を追った映画で、演劇など芸術を完成させる過程を描くリヴェットの十八番のテーマが描>>続きを読む
ドワイヨン映画を見ているぞ!という感覚にどっぷり浸かった。ある夫婦と妻の恋人の女性という三角関係を中心に、感情そのままをストレートにヒステリックにぶつけ合う様を見せつけられた。
アルマ(ジェーン・バ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ホアキンフェニックス演じるボーという中年男が母親の葬式に向かうが、道中におかしな出来事が次々起こるという不条理コメディだったのだが、参考にしたという同ジャンルの映画をコラージュしたかのような作りになっ>>続きを読む
「ボーはおそれている」予習シリーズはこれが一旦最後かな。久しぶりにジョン・カーペンター監督の作品を見たが、クトゥルフのアーカムの町を探すような話から、現実と空想がない混ぜになる超展開がめちゃくちゃ面白>>続きを読む
「ボーはおそれている」の予習として、早く見たい。オーストラリアの田舎町で全財産ギャンブルで溶かした男がやけになってビールとバイオレンスにまみれる悪夢のような映画で、見た後へとへとになって少し体調悪くな>>続きを読む
「ボーはおそれている」の予習として。首が痛くなった青年と、それを治そうとする家族の映画だった。何それ!と思うが面白かった。
台湾の映画で、三越前のエスカレーターから始まる。97年当時の風景は日本に近>>続きを読む
「ボーはおそれている」は公開始まってしまったけどまだ見に行けないので予習中。主人公が死後に裁判にかけられるというヘンテコすぎる設定だが、そんな中で普通のラブストーリーが描かれていて面白すぎる。
主人>>続きを読む
リヴェットの闘病中に製作され、悲しくも遺作になってしまった。しかし、リヴェットの演劇などの主題は変わらず、力強い作品だった。原題は富嶽三十六景をオマージュしており、直訳だと「ピク・サン・ルー三十六景」>>続きを読む
びっくりするほど分からなかった笑。ゴダール自身が主人公の白痴を演じていて、ジャック・タチっぽいおバカなコメディだった。しかし、音楽をレコーディングするミュージシャンが並行して描かれていて、むむむとなっ>>続きを読む
「ボーはおそれている」の予習として、参考にしたらしい本作を見てみた。ある男が次々に災難にあっていく不条理コメディだった。
主人公ラリーは学校で物理を教えていた。昇進の判断が迫る中、妻から知り合いの男>>続きを読む
何だかアマプラ配信開始時に盛り上がっていたので気になって見てみた。これは第二次世界大戦前後のダンツィヒをとある子供の目線で映した硬派な物語だった。ただ、その子供が曲者過ぎて不思議な魅力があった。
ド>>続きを読む
「ボーはおそれている」で参考にした作品の一つらしく見てみた。監督のガイ・マディンはカナダの実験映画で有名でカルト的な人気があるらしい。
遊園地の様な場所でお客さんの質問を何でも当ててしまうというメン>>続きを読む
TSUTAYAが近所にあった頃ずーっと貸出中だった因縁の作品。やっとアマプラに追加されたのでようやく見ることができた。
うる星やつらの設定の中で夢を巡る多重構造を描いた、噂に違わず傑作だった。原作は>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
待ちに待ったエリセ監督の最新作。3時間近い上映時間だったが一瞬だった。そして、監督のフィルモグラフィーや背後にあるスペインの歴史などが一瞬で吹き抜けていった感覚だった。「バビロン」の最後で映画を通して>>続きを読む
紀子三部作もこれで見終わってしまった。今回は前作「晩春」と似ているあらすじで、紀子が結婚して家族の元を去るまでが描かれる。しかし前作よりシリアスさは薄く、子供たちのいたずらや、紀子と友達とのおふざけな>>続きを読む
「東京物語」が良すぎたので紀子三部作を遡って見はじめた。今作は父娘が中心に据えられ、「東京物語」同様に家族の欠落と、残された家族が離れていく様子が描かれていた。
主人公紀子は、母を失った父の世話をし>>続きを読む
直近だとカウリスマキ、ヴェンダース監督など、いろんな監督から名前があがる小津監督だが、見たことが無かった。そろそろ見ないとなと義務感強めの状態で見始めてしまったのだが、知らないはずの郷愁を感じ、重いテ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
がっつりネタバレをしなくては語れない映画だ。とある田舎の村を舞台に、近くの森に住む何かが人間に危害を加え始める。プロローグとして森で何者かに襲われるシーンがあるのだが、これがありきたりなチープな演出で>>続きを読む
休暇で帰郷する前の男と、苔を研究する学者のラブストーリーなのだが、優しくて凄くいい映画だった。
建設現場で働くステファンは長期休暇に入り、母国ルーマニアに帰ろうとしていた。車の修理など、帰国の準備を>>続きを読む
何でかわからないけど注目されているバス・ドゥヴォス監督の作品を見に行った。これが、ちょっと眠くなるけど面白かった。
ベルギーのブリュッセル(アケルマンの
「ジャンヌ・ディエルマン〜」を思い出す)が舞>>続きを読む
シャブロル監督唯一の戦争映画らしい。ナチス占領下のフランスが舞台で、レジスタンスとそれを支援する住民と、ゲシュタポなどナチス側とのいざこざが描かれる。
舞台になっている村は丁度、ヴィシー政権下の地域>>続きを読む
デビッド・リンチの初期短編の一つで、この頃から個性が爆発していて凄い。
白黒の実写と手書きのアニメーションがつなぎ合わされた実験的な作風で、ベットで眠る女性(リンチの妻ペギーが演じる)の悪夢が描かれ>>続きを読む
去年「エブエブ」で本作をパロディしたシーンがあり気になっていて、ようやく見れた。大人の男女の付かず離れずの恋愛模様が描かれていた。お互い結婚していながらも不倫的に惹かれ合う様は「ロスト・イン・トランス>>続きを読む
「恋する惑星」「天使の涙」の舞台は香港だったが、今回はなんとアルゼンチン。そして冒頭から男同士の濃密なラブシーンから始まる。一歩引いて見始めたが、描いている内容は前作までに描いていた内容と変わらない恋>>続きを読む
待ちに待ったランティモスの新作。相変わらずヘンテコな世界が堪能できて大満足だった。
医学博士のゴドウィンは、自殺した妊婦の新鮮な死体を手に入れ、胎児の脳を母に移植して復活させた。彼女はベラと名付けら>>続きを読む
タイトルのジャガーの眼は宝石の名前で、それを偶然手に入れた女に、各国のスパイが襲いかかる。一見007などの硬派なスパイモノを連想するが、パロディなどおふざけ感万歳で最高に面白かった。
列車内である男>>続きを読む
前作「恋する惑星」のオムニバスの一編になるはずだった作品で、前作同様、当時の香港を舞台に、前半後半で異なる二組の男女の恋模様を描いている。
前半はコンビで殺し屋をしている男女が描かれる。二人は同じマ>>続きを読む
去年4Kが上映されていた時にすごい人気だったので気になっていた。
ミュージックビデオの様なおしゃれでかっこいい雰囲気で、岩井俊二監督などを連想する。30年前の映画とは思えない瑞々しさだった。
前半>>続きを読む
おじいちゃんが絵を描く姿を追うドキュメンタリー風の変な映画だった。だけどすごく味わい深い。
主人公アントニオは画家で、住むアパートの庭にあるマルメロの木を油絵で描こうとしていた。かなり拘りが強く、木>>続きを読む
ヘンテコだけど超ユニークな映画だった。現実と劇中劇がメビウスの輪のように入れ替わっていき、なんだか分からないけどハッピーな気分になる。
おばあちゃんが主人公でレオノールという引退した有名映画監督だっ>>続きを読む