ろくさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

YOYOCHU SEXと代々木忠の世界(2010年製作の映画)

2.7

みんな「ほんとうの自分」というのを求めすぎだよ。

代々木忠といって知っている人がいるだろうか。確かに面白い人物だ、AVの監督であるが、その一方で性の伝道者だとも思う。若いころは代々木の生き方みたいな
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卓球温泉(1998年製作の映画)

2.3

牧瀬見たくて久々に観たけど、箸にも棒にもかからないストーリーだなぁ。すまん。

見所があまりなくすいすいと話が進んでしまっていつの間にか、あれ終わりだよって感じで見ていた。そもそも最後の卓球シーンのあ
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僕が愛したすべての君へ(2022年製作の映画)

3.5

此れを後に見る。「僕君」

ハヤカワSFの展開は同様なれど、「君僕」が篤い「相手への想い」だとしたらこっちは静かな「相手への想い」なるほどそう来たかです。ただ少し文句を言わせてもらえばこれを二本作った
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君を愛したひとりの僕へ(2022年製作の映画)

3.8

全二部作。どっちから見てもいいらしいんで僕はこっちから。「君僕」。

原作は積読中。持っているが読んでない(ドヤァ)。でも映画観て思うのはハヤカワロマンチックSFの系譜じゃんと突っ込む。

まあもとも
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NAGASAKI・1945 〜アンゼラスの鐘〜(2005年製作の映画)

2.8

「火垂るの墓」や「この世界の片隅に」になれなかった戦争映画。

いや、結構刺さるんだよ。でもそれは「映画」が刺さるのではなく「原爆」が刺さるの。原爆と言う巨大な「事件」の前では僕らはかしこまらなくては
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バービー(2023年製作の映画)

3.1

うーん、まず喋りすぎです。

結局、「伝えたいこと」があるために「映画」を利用しているんです。それが僕には納得いかない。この映画はあきらかなプロパガンダではないですか。確かに女性の権利、わかります。ア
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その鼓動に耳をあてよ(2023年製作の映画)

4.3

リアルコードブルーですよ。

体の調子が悪いなって時に行っても「よくわからない」と言われてしまい困っている50代です。だからかこんなお医者さん見るとおおって気になりますねえ。スペシャリストも大事だけど
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赫い髪の女(1979年製作の映画)

4.0

冒頭の幹線道路のシーンから宮下順子が歩いており、そのままタイトルがドーンってこれだけでもう僕にとっては大傑作なの。さらにはあのドライブインの佇まい。それはこの時代の「貧しさ」を一手に表現しているんだよ>>続きを読む

Single8(2023年製作の映画)

4.0

こんなに上手くいかなかったよ。

高校のころ映画研究部に在籍していたが、文化祭で映画を撮るようになった。この映画ほど上手くいかなかったけど(最後の編集なんかぐだぐだだった)それでもひたすら「懐かしい」
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(本)噂のストリッパー(1982年製作の映画)

3.5

森田芳光の初期作を。

「伊豆の踊子」はノマドである遊興民と将来を嘱望された学生と言う「相容れない」二人だからこそ名作になったと思っている。

この映画でもそう。主役のグロリア(岡本)は決して「こちら
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遠くへ,もっと遠くへ(2022年製作の映画)

3.0

(多く見ているわけではないけど)いまおか映画は女性がとんでもなくかわいく描かれる。

「葵ちゃんはやらせてくれない」でも「甲州街道から愛をこめて」でもそうなんだけど、とにかく主演の女子が「可愛い」。お
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妻の秘蜜~夕暮れてなお~(2016年製作の映画)

4.0

城定は実は日本映画(しかも定番)の圧倒的ファンではないかと思う時がある。

以前「派遣家庭教師の事件簿」を観たとき、「これは黒澤の『羅生門』ではないか」と思ったものだけど、それを鑑みて観ればこの作品は
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17歳は止まらない(2023年製作の映画)

3.6

音楽もだっさださ、ストーリーもべったべたなのになぜか見れてしまう不思議な映画。観ているときは「これは令和の映画でなく昭和のドラマだろ」って突っ込んでしまったけど、考えたらもう僕は令和的な「なんでも深く>>続きを読む

甘いお酒でうがい(2019年製作の映画)

3.3

僕らの世界は断片(フラグメンツ)があるだけかもしれない。

一見繋がっているように見えて実際はただ「断片」が集合しているだけなんだ。その場、その場があるだけ。僕らの世界はその断片が集合して「繋がってい
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百日紅 Miss HOKUSAI(2014年製作の映画)

2.7

うーん、僕が杉浦日向子の大ファンだからもあるからだろうけど、どうも納得しないんですよ。

そもそも杉浦の漫画ってのは「余白」にあると思っている。大きな余白はそのまま考える余白も増やしてくれる。僕は余白
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レディ加賀(2023年製作の映画)

3.5

映画ばかり見ている人間に何が出来るんだって感じだけど売上の一部が義捐金になるらしいのでそれならって鑑賞。

一度だけ石川に行ったことがある。当時珍スポめぐりに嵌っていて加賀大仏とハニベ岩窟院がどうして
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

こんなの嫌いにならないに決まっているじゃん。もう展開から結末までだーいすき!

まず観ていて思ったのは手塚治虫のメルモちゃんね。あれは手塚の屈折した性癖が出ているけど、本作品はヨルゴス・ランティモスの
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こはく(2019年製作の映画)

2.3

芸人だって主役を張るぜシリーズ⑤(final)

服を着ているアキラ100%を初めてみた気がする。

まあ演技はそれほどよくなく心も感動することもなく、最後は苦笑しか出ず、最後には何見せられているんだ
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うた魂(たま)♪(2008年製作の映画)

3.7

芸人だって主役を張るぜシリーズ④

イイハナシだなー。

というわけで今回はガレッジセールゴリが夏帆とともに主役を張る映画。意外とコメディだけどゴリはそんなに面白いことはしていない。感動させる役。むし
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サクらんぼの恋(2018年製作の映画)

4.0

芸人だって主役を張るぜウィーク③

宮川いってQ大輔である。

ストーリーべったべたなんでどうかなと思っているけどとにかく桜井ユキのかわいさに負けた一作。いや好きですよ。

話はもてない童貞(だからさ
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純喫茶磯辺(2008年製作の映画)

3.8

芸人だって主役を張るぜウィーク②

宮迫です!

今ではすっかり元芸人であり、焼肉屋のオーナ―でしかない宮迫だけど、演技はなかなかいいものを持っている。これは持論だけど芸人さんはたいてい「自分に実は自
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ノーマーク爆牌党(2018年製作の映画)

3.5

芸人だって主役を張るぜウィーク①

今回は芸人主役の映画観ましたシリーズです。芸人さんだってシリアスやります、演技はります。まずは珍しいノンスタイル石田から。

うーん、全体的にナルシストな役なんでこ
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縄文にハマる人々(2018年製作の映画)

3.5

わからないから楽しい。でも危険だ。

実は山内丸山遺跡を観に青森に行ったことがある。行ってまずあまりの物見胡坐の大きさに吃驚した。そしてこの時代が現在よりもずっとずっと長いことにいろいろと考えたものだ
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.9

小学生のころ、友人のI君が苦手だった。

I君はすぐ動物をいじめる少年だった。トンボの首にひもをつけて飛ばし、そのままひもを思いっきり引っ張ってみたり(当然トンボはその勢いで首だけ切れることになる)、
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

原作はほぼ読んでますし、水道橋のゴールデン・カムイ展まで行ったんですけど……中途半端かなぁ。

いやアシリパの山田杏奈や白石の矢本悠馬、尾形の眞栄田なんかは良かったんだけど、なんせ主役の山崎賢人が……
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RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

3.8

前半はサスペンスホラーのよくある感じなんでそれほど心動かされなかったけど、最後近くにとんでもない大ドンデンを持ってくるんでそれだけでもアゲ。

観てない人もいるだろうからそれほど言えないけど、「観客の
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東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

3.0

奇蹟も魔法もあるんやで(©まどかマギカ)

クリスマスの奇蹟がテーマだから「まさかこんな」ってのが多すぎてもいいんだけど少々多すぎ漣な感じがしていまいち乗り切れなかった。すまない。えー、えーの連続を楽
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嗚呼!おんなたち 猥歌(1981年製作の映画)

4.5

シュキナベイビナァ⑤(LAST!)

結局内田裕也とはなんだったんだろうか問題である。

「内田裕也恰好いい!」というセリフもたまに聞くけどほんとうだろうか。いつも高い声でシュキナベイベーと訳わからな
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十階のモスキート(1983年製作の映画)

4.0

シュキナベイビナァ④

内田裕也は屑ばかりやればいいんだよ。

此れと「コミック雑誌なんかいらない」、それに「水のないプール」を合わせて勝手に「ユーヤ三部作」だと思っている(「魚からダイオキシン」はど
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総長を護れ(2010年製作の映画)

2.6

シュキナベイビナァ③

後期高齢者内田裕也。

まあ中身はvシネ思ったこと言ってしまう作品なんでポンコツです。もうこれ以上ないくらいポンコツです。でもわれらがユーヤが出ているんですから観ないでかですよ
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水のないプール(1982年製作の映画)

3.3

シュキナベイビナァ②

若松孝二おなじみの「犯罪者にも五分の魂」なれど、もう中盤の内田裕也の目線が怖くてヘンタイでたまらないの。

①風呂あがりの自分の娘の裸をこれ以上ないくらい凝視する内田裕也。
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コミック雑誌なんかいらない!(1986年製作の映画)

4.2

シュキナベイビナァ①

内田裕也アゲウィーク。北野武の暴力性に惹かれる方も多いと思うけど、その嚆矢は内田裕也だと思っている。眼が笑ってないんだよ。いつも虚空を見つめているようで。そしてあの甲高い声がま
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Gメン(2023年製作の映画)

4.0

あああ、「BE BOP」じゃないですか。「湘爆」でないですか。「多古西」じゃないですか。「ルーキーズ」でないですか。こんなバカ映画嫌いでないですよ。

もともと作者の小沢としおと言えばヤンキー書かせた
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

2.7

いまいち乗れず。

笑いの映画は嫌いではないんだ。「笑う招き猫」なんか大好きだし(なぜこの映画を配信してくれないんだ。また見たいのに)、「浅草キッド」も世間の文句もなんのそので好き。ドラマだと「タイガ
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アメリ(2001年製作の映画)

4.5

職業柄「作文」を書かすことがある(正直インプットもしてないのに「嫌嫌」アウトプットをさせるのにはうんざりなのだが)。

で題材が無題になればなるほど、文化祭や体育祭、修学旅行、部活の大会のオンパレード
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.8

50過ぎてから「死ぬ」ってことをリアルに考えるようになってしまった。

たまに心臓あたりが痛かったり(筋肉痛)、頭が痛かったりすると心配でしょうがない。先日も頭に違和感ありさらに指先が痺れていたので脳
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