さくらえびさんの映画レビュー・感想・評価

さくらえび

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雪之丞変化(1963年製作の映画)

4.3

両親の仇を討つために生きて、上方歌舞伎の女形になった雪之丞の復讐譚。

冒頭の歌舞伎のシーンが美しい。演目は『鷺娘』と言うらしい。長谷川一夫の色っぽい女形は見応えがありました。
雪之丞と恋に落ちる側室
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シベールの日曜日(1962年製作の映画)

4.1

心に傷を負った二人が恋をして、お互いの存在で傷を癒していく。純粋で微笑ましい恋愛。ただ年の差が離れていただけ。
記憶を失った帰還兵のピエールは純粋無垢な子供のようで、親に捨てられ孤独な少女フランソワー
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ゾンビ・リミット(2013年製作の映画)

4.4

ゾンビは数匹しか出てこない。それでも、歴としたゾンビ映画。面白かった。
ゾンビウイルスの発症を抑えるワクチンが開発された世界が舞台。ワクチンにより症状の発症が抑えられ、社会復帰した者たちをリターンドと
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ディセント(2005年製作の映画)

4.0

子供の頃のトラウマのせいで、狭い所が少し苦手。ケイビングの映像とかも見るのが怖い。そんな訳で、前半超怖い。これ程までに、閉塞感を感じる映像は中々ない。

さて、ここでどうでもいい疑問が一つ生まれた。僕
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メイズ・ランナー(2013年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

何故か子供の頃から迷路が好きでした。だから過度に迷路を期待した俺のミスと知りつつ、一言いいたい。
迷路攻略済みやん!ってね。
「よしこれから迷路入ろう!」
「ちょっと待ってくれ!これが迷路の全体図だよ
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アンダーワールド(2003年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ヴァンパイアvs狼男。やってることは人間とほぼ変わらない銃撃戦のやうに思えた。

ゼイ・コール・ハー・ワン・アイ〜血まみれの天使〜(1974年製作の映画)

4.0

スウェーデン産レイプリベンジ・ムービー。幼い頃にレイプされ声を失った少女が売春組織に拉致られ、薬漬けにされ、片目を潰される。文字にすると凄惨極まりなく見るに堪えないもののような気がするが、実際はそうで>>続きを読む

はなればなれに(2012年製作の映画)

4.3

彼女と喧嘩したカメラマンの男、パン屋のバイトを首になった女、主演女優に逃げられた舞台作家の男。たまたま出会った三人が潰れた旅館で一時の逃避行。

まず『はなればなれに』と言うタイトル。女1人、男2人の
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翼に賭ける命(1957年製作の映画)

4.3

ダグラス・サーク。メロドラマの巨匠と呼ばれてるんですって。
飛行機に魅せられ死の影と戯れる戦争の英雄ロジャー(ロバート・スタック)、彼を愛し報われない気持ちを抱き続けるラヴァーン(ドロシー・マローン)
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ブラックブック(2006年製作の映画)

4.7

ナチス占領下のオランダを生きた女ラヘルがイスラエルで昔の友達と偶然再会し過去を思い返すところから映画は始まる。

ナチスを一握りに悪とは描かず、レジスタンス達も正義とは限らない。迫害を受けながら、マル
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リトル・フォレスト 冬・春(2015年製作の映画)

4.1

『冬』
一年の中で最も厳しい季節。田舎ではなおさら。食と生はほぼイコールで、食と真剣に向き合うことは、人生と真剣に向き合うことに通じる。厳しい冬に入りより一層深く向き合うことが求められる。深く自省する
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眠狂四郎 炎情剣(1965年製作の映画)

4.0

シリーズ五作目
今作の狂四郎さんは優しめ。前作が鬼畜だった反動かな。狂四郎さん、シリーズ毎に性格がコロコロ変わる。
で、なんやかんや面倒見がいいので、九鬼水軍の末裔たちを巡ったいざこざに巻き込まれる。
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トーク・トゥ・ザ・デッド(2012年製作の映画)

3.3

クズな母親のせいでデリヘルで働いている小松彩夏が、突然弟を失ってしまう。どうしても弟ともう一度話したいと思ってた所に、死者と話せるアプリの噂が…。

監督は『リング0』や『予言』の鶴田法男。Jホラーの
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スキャナー・ダークリー(2006年製作の映画)

4.1

ディック原作。実写映像をトレースしてアニメーション化する技法を用いて作られたアニメ映画。

ディックの小説で度々テーマになる現実や存在の不確かさが、今回もテーマ。しかし、他の多くの作品のようにSF的な
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リトル・フォレスト 夏・秋(2014年製作の映画)

4.0

田舎で暮らし、食べる物を自分で作る。食べることと、生きることはとても近いことなんだと改めて思い出す。真剣に向き合って作った素材と料理の数々。その味を楽しみながら、人生に対しても真剣に向き合う。
厳しい
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三月のライオン(1992年製作の映画)

3.6

あまり趣味の合わない写真集なんだけど、ときどきハッとするくらい素敵な一枚があるから惰性でページをめくっている。そんな気分でした。

モスリン橋の、袂に潜む(2006年製作の映画)

3.8

ネットで無料配信中してたので鑑賞。
売春島を舞台に、島に囚われる人達の話。時代設定がいつ頃なのか定かではないが、島を訪れる記者のカメラから推定して5、60年代くらいかなと思われる。

この映画の舞台は
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ボディ・ジャック(2008年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ネットで無料配信中だったので鑑賞。意外と面白かったです。

↓かなりがっつりネタバレしてます。
まず、龍馬が現代に蘇る話かと思いきや、蘇るのは武市半平太!そして、敵役は因縁の岡田以蔵!アツいぜ!正義ぶ
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LUCY/ルーシー(2014年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

脳みそが活性化して100%になったら脳みそがなくなる映画。

『2001年宇宙の旅』を意識した猿から始まるオープニング。ルーシーが過去にさかのぼり猿と対面するシーンは猿を進化させたのはモノリスじゃなく
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別れの曲(1934年製作の映画)

3.8

ショパンの“別れの曲”がそう呼ばれるようになったのは、この映画の邦題がそうだったからだよ。-大林宣彦-
パッケージに書いてあったこの文句に惹かれて借りたが、見始めてから重大なことに気づく。あっ、俺ショ
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湖のランスロ(1974年製作の映画)

4.3

アルテュス(アーサー)王伝説の終幕をランスロ(ランスロット)を主役に据えてブレッソン流に描く。
騎士の首がはねられ血が吹き出すシーンから始まり、聖杯の騎士達による非道な行いが映し出されるオープニング。
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陸軍中野学校(1966年製作の映画)

4.0

実在したスパイ養成機関・陸軍中野学校を舞台に、その一期生達の入隊から卒業迄を描く。

前半はスパイになる為の授業が中心で、青春群像劇の様相を呈する。教官と生徒の熱い関係はスポ根モノのようで、帝国主義や
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モナリザ(1986年製作の映画)

4.1

♪Do you smile to tempt a lover, Mona Lisa?Or is this your way to hide a broken heart?
♪Are you warm,
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ぼんとリンちゃん(2014年製作の映画)

4.1

BLオタクの二人(ぼんとリンちゃん)がアニオタを引き連れて肉便器ちゃんって渾名のデリ嬢を地元に連れて帰ろうとする話。自分で書いてて、なんだこの混沌とした粗筋と思う。

タイトルバックはmarvel映画
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寄生獣(2014年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

原作と比べるとなんか薄っすいなーと言う印象でした。新一もマギーもノリが軽くて違和感を覚える。寄生獣達にも生々しさがなく軽い感じ。だから、全体的に緊張感もない。
全面的に押し出される母の愛も、なんか安く
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ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

4.1

お喋り好きでみんなを楽しませる法螺話が好きな親父、本当の話が知りたい息子。どちらが悪いでもなく、出来てしまった親子の歪み。
親父の法螺話を美しく幻想的な映像で描いている。特にパッケージ画像にも採用され
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ボーグマン(2013年製作の映画)

4.1

2013年のシッチェス映画祭グリンプリ作品。

心の隙間にボーグマン。
意味深なカットは多く映し出されるものの、核心に触れることはない。何処から来たのかボーグマン。何処へ行くのかボーグマン。
この映画
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ラストサマー(1997年製作の映画)

3.5

「親父の車借りてドライブしてる若者事故りがち。」
ホラー映画のお約束の一つですかね。
そんな感じのホラーのお約束が詰まった作品。
ホラー部分はお約束通りだけど、サスペンス部分でちょっとはずしにきてる。
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サバイバル・オブ・ザ・デッド(2009年製作の映画)

3.8

今回の主役は州兵くずれの人達。かなりの戦闘力なので、対ゾンビに関しては安心感がある。
ゾンビとの共存を図ろうとする意味では『死霊のえじき』との共通点も見える。ゾンビ映画は好きだけど、ゾンビとの共存って
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サベージ・キラー(2013年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

愛するに会うためにアメリカの荒野を一人ドライブする聾唖の少女が、現代においてもアパッチ族を敵視して迫害してる若者たちに遭遇し凌辱される。
そんな彼女にアパッチ族首長マンガス・コロラダスの亡霊が乗り移り
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ビリディアナ(1960年製作の映画)

4.0

堕落する聖女と、7つの大罪全てを犯しながらのさばる貧民。
神に繋がれた犬と、神の下で自由な犬。結局救われた犬はどちらか?

宗教的な表現が多く、解釈できない部分もあったけど、ブニュエルのシニカルな視点
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トータル・リコール(1990年製作の映画)

4.0

ディック原作であり、自我や存在の不確かさをテーマにしたSF映画。そう考えると『ブレードランナー』に似ていて然るべき。そんな気がするが、監督はヴァーホーヴェン。見事に原作の雰囲気を払拭して、エロとグロの>>続きを読む

氷の微笑(1992年製作の映画)

4.3

シャロン・ストーンのお股のシーンが超有名で、他の印象が薄くなってるいるが、サスペンスとしても十分面白い。とはいえ、犯人探しやトリック解明を楽しむような趣向ではない。
結局メインはエロだと思う!
怪しい
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