さくらえび

トータル・リコールのさくらえびのレビュー・感想・評価

トータル・リコール(1990年製作の映画)
4.0
ディック原作であり、自我や存在の不確かさをテーマにしたSF映画。そう考えると『ブレードランナー』に似ていて然るべき。そんな気がするが、監督はヴァーホーヴェン。見事に原作の雰囲気を払拭して、エロとグロのヴァーホーヴェン・ワールドを構築している。
テーマ性を保ちつつも、一見は単純なエンターテインメント。

おっぱい三つのミュータントは中々衝撃的。「手がもう一本欲しいぜ」という台詞を聞いて、口も使えばぴったりやんとか馬鹿なことを考えたけど、あれだって劣悪な環境で奇形であることを売り物にしているわけで、考えさせられるヴァーホーヴェン流の悪趣味だと思う。