さくらえび

湖のランスロのさくらえびのレビュー・感想・評価

湖のランスロ(1974年製作の映画)
4.3
アルテュス(アーサー)王伝説の終幕をランスロ(ランスロット)を主役に据えてブレッソン流に描く。
騎士の首がはねられ血が吹き出すシーンから始まり、聖杯の騎士達による非道な行いが映し出されるオープニング。これは騎士道精神の素晴らしさを謳う中世物語ではないと分かる。
不義の恋に悩み、一方で王への忠義を貫こうとするランスロ。騎士道と己の感情の間で揺れる騎士達の苦悩と無残な最後を捉えた作品。
アーサー王伝説についての知識がほぼ無いので見逃した点が多々あったと思う。色んな作品やキャラクターのモチーフになっているみたいなので少しづつ学びたいな。

僕はブレッソンの映画技法なんて語れないが、撮り方も音の使い方も独特のリズムがあり凄く好きだった。