蓮實さんが絶賛するケリー・ライカートのデビュー作。
銃をなくした刑事の父と、それを拾った娘とのすれ違い。
眠たくなるだろうなと思っていたけど、かなり観やすかった。
この時代はジャームッシュもタランテ>>続きを読む
軽やかな笑いと、尾を引く恐ろしさの共存。これぞ濱口映画。
『ハッピーアワー』や『ドライブマイカー』のような、これはすごいものを見たという大作も好きだけど、
自分は『偶然と想像』のような軽やかな作品に>>続きを読む
元カノから手紙が来て、今カノが突然消える話。『500日のサマー』を二人同時進行でやるような映画だった。
山田監督作品で、広告畑の人間としてはみておいた方がいいなと思ってたやつ。
「医者の不養生」とい>>続きを読む
”数学は楽譜だ。読めても意味がない。君には音楽が聴こえるか?”
この映画自体が「楽譜のような映画」だと感じた。
一つ目の理由は、単純に音が主役の映画だから。
劇場だからこそ体験できる無音と衝撃波。>>続きを読む
大評判を聞きつけて観た良作ノワール。期待を超えてよかった。
崖から人を突き落とす男を目撃した3人の少年少女のジュヴナイル。
将来の活躍を感じさせる新しい役者たちの芝居に、サイコパス×三枚目の天才・岡>>続きを読む
かなり眠ってしまったので見直そうと思いつつ…まだ行けてない。
前半のフリ(設定の説明)がかなり静的で長いからそこで力尽きて、裁判が始まってからの大きな声で目覚めて、そこからはかなり面白く観た。
実>>続きを読む
赤ちゃんの脳を移植された「見た目は大人・頭脳は子供」な女性が、世界を旅しながら学習をしていく逆コナンくん的な物語。オスカー候補だけあっていまだに満席。
手放しに最高!と言える作品ではないけれど、チャ>>続きを読む
「映画は救いや癒しなんかじゃない」と蓮實さんが言っていたけど、この映画にはそれに近いものがあって、滅多に味わえない多幸感に包まれながら観てた。観終わってからカラオケに行って、紅から歩いて帰ろうまで劇中>>続きを読む
伝説のカルト映画で、タランティーノも惚れたそう。
昔に池田千尋監督に薦められたことがあるけど、ようやく観られた。
●豊かな映像表現
エログロ描写が多い一方で、この時代の邦画はやっぱり映像として豊か>>続きを読む
オスカーの有力候補を試写会で。
一見するとかなりオーソドックスな恋愛映画だけど、コロナ禍の人恋しさを経験してきたほぼ全人類に薦められる。
『東京ラブストーリー』を現代の韓国に置き換えたようなベーシッ>>続きを読む
チョコが大嫌いな子供だったので、恥ずかしながら初見。大人になってようやくチョコを克服しつつある。
「善良であれ」「家族を大事に」というすごくまっすぐなテーマで、貧乏一家の優しい少年が工場への旅を経て>>続きを読む
after6 junction試写にて。昔から好きな宇多丸さんが数メートル先で話してて舞い上がった。
アリアスターの新境地とも言えるコメディ(心配性の男が酷い目に遭い続ける物語)でゲラゲラ笑った。>>続きを読む
伝説のハガキ職人・ツチヤタカユキの自伝小説の映画化。
創作や人間関係の苦しさへの共感はあったけど、あまりつかみどころがなかった…。
『キングオブコメディ』や『ジョーカー』の再来だと聞いていたので、あ>>続きを読む
令和版『悪女について』。あるいは『(500)日のサマー』を恋愛から関係者に置き換えた物語というべきか。
つまり、羅生門スタイルで視点を変えて、時系列も飛び飛びで真相が明かされていく。
「なぜ消えたか>>続きを読む
なんとも心地よくて愛おしい映画。
ここで描かれてるものを「丁寧な暮らし」ということで括りたくないし、むしろ「孤独」や「喪失感」が魅力になっている作品だと思うけど、生理的に心地いいと思える描写(脚本・芝>>続きを読む
「戦国BLバカ殿」。アウトレイジやソナチネのような重厚感を期待していたら、ギャグに振り切った映画で驚いた。
『アマデウス』のモーツァルトのように、織田信長を誇張してかなりの狂人として描いている。「男>>続きを読む
劇場で観て「これが歴史に残る映画の力か…」と思った。村上春樹の「時の洗礼」の定義である30年は経過していないものの、オールナイト3本上映の中でも正直別格に感じた。
「胸糞映画」の代表格として知られる>>続きを読む
知的障がい者のふりをして人々の偽善を暴こうとする集団を映したモキュメンタリー作品。
すごく露悪的で不謹慎な作品で、チンポムの展示に行ったときと似た心のざわつきを覚えたけれど、同時にとても考えさせられた>>続きを読む
信仰の厚い街の娘が油田で働く「よそ者」と結婚するが、二人に大きな試練が訪れて、彼女を応援する姉と医者を巻き込んでいく物語。
トリアー「黄金の心3部作」オールナイト上映にて。保坂大輔さんが映画美学校時代>>続きを読む
街の権力者である叔父を仕事先として頼って移住したら、マジでヤバいやつかも…という物語。
「オセージ族連続怪死事件」という実際の事件に基づいた「負の遺産」的な映画。前情報なしで見たから、事実と知ってエン>>続きを読む
トンチキジャパン映画好き。大先輩が「カリフォルニアロールを許容することから新しいカルチャーは生まれる」という話をしてたけど、異国の撮影監督が日本で素敵な画を撮りがちなのもそれだと思う。オープニングの漢>>続きを読む
初めてみるタイプのストップモーション。映像の中で3次元と2次元が融合している新鮮な表現。
不連続性を活かしたワンカットの設定になっているのもすごくて、トランジションが部屋を移動することで行われているの>>続きを読む
「早すぎた傑作」と言われる恋愛群像劇。複数のタスクに引き裂かれて、一人の人間と向き合うことが許されない、寂しい都会の物語。
観客もその「寂しさ」を追体験させられる形になっていて、登場人物の名前すらも>>続きを読む
坂元さん濱口さん今泉さん三宅さん…が敬愛するカサヴェテス。特に今作は塩田さんの『映画術』で読んでからずっと気になっていたけど、DVDも配信もなくてみる術がない中で、上映してくれたStrangerありが>>続きを読む
何かと分断を生むような作品になっていて悲しい。「リトマス紙」的な作品だと言われて"Barbie Breakups"(カップルの別れ)が現象化していたり、Xで某感想が袋叩きにされていたり(もちろん非はあ>>続きを読む
深夜25時から上映で新宿の巨大スクリーンがほぼ満席。さすが宮崎駿。
劇場でジブリを観るのおそらく『千と千尋』以来で、結局はほぼ観てるものの「ジブリに育てられた」みたいな人間ではないけど、それでも集大>>続きを読む
「映さない」是枝映画の真骨頂。映画館を出てから数時間話し込んで満足したので、レビューに書き残さずにしばらく時間が経ってしまった。
●わからないから観る
是枝さんから「"わからないから観る"というのが>>続きを読む
映画としての深みに圧倒されて、「もっと奥底まで咀嚼したいからもう一回観よう」と思ったまま、忙しくて1ヶ月以上経ってしまった...。
『バーニング』や『サスペリア』を何度も観に行った学生時代のように、心>>続きを読む
ナーメテーター案件。目黒くんのファンに連れられて観たけど良い映画だった。
「シンデレラ」型の身分違いの恋愛(軍人と不遇の令嬢=実質は使用人)に、
「ハンターハンター」的な念能力(異能)を組み合わせて>>続きを読む
美しい3DCGのワールドを味わえるだけで結構楽しい。「スーパーマリオサンシャイン」の世代だから3D世界のマリオにも慣れているはずだけど、やっぱり2Dの印象が強いゲーム。「ペーパーマリオRPG」とかもめ>>続きを読む
神回。黒の組織との絡みも多くて、危険度がずっと高い。
過去のコナン映画は駄作(手抜きのコメディをサッカーボールで強引に締めるタイプ)も多いけど、評価通りの面白さ。
これ以上ない絶体絶命のピンチ(決定>>続きを読む
やる気が出るお仕事映画。広告関係者はもちろん、プレゼンの機会があるようなビジネスマン全員に薦められる。
「ナイキがどのようにジョーダンを口説いたか?」(=エアジョーダンがどのように生まれたか?)を描>>続きを読む
前作とは独立した物語とは知らずに観たけど、やはり脚本の力だけで押し切る強引さが好き。
あえてデジタル画面のみという制約によって、ワンシチュエーションもののようなボールドな作品になるの教訓があるな〜。創>>続きを読む
オールタイムベスト級の作品のリメイクなので、原作を観直して万全の状態でみた。黒澤版を愛しすぎている人間からすると不満も残るけど、リメイクとしては成功だと思うし感動もした。
黒澤版からの主な変更点は3>>続きを読む
悪徳マネージャーの視点から描かれた、エルヴィスの伝記映画。
ビートルズやストーンズと違ってほとんど通ってこなかったのもあるけれど、終盤の実際の映像が一番胸を打つので、果たしてフィクション映画として描く>>続きを読む
ナンセンスを極めた『ブラッシュアップライフ』。
「冴えない女性のありえたかもしれない別の人生」を通して「身近な関係性の葛藤やありがたみ」を「コメディ系出身の男性脚本家」が描くという共通点だらけで驚く。>>続きを読む