こういう倫理観の欠如した作品を見たかった。最初の40分で父親と母親を殺してギリシア神話のような悲劇として終わるのかなって思ってたら、主人公の見えない敵と戦ってる感覚に胸が締め付けられた。歳を重ねるごと>>続きを読む
村上淳がこの作品を始めてみた時、「北海道をこんなに広く撮れるのは三宅唱しかいない」的なことを言ってたけど、なんか腑に落ちた。雪が降る場所とモノクロの相性っていいのかな。
ある人にとって大切なものは他の>>続きを読む
多分1人ではご飯作らないだろうし、寝起きの感じ、気づいたら日が暮れているあたり日々の生活が予想できちゃう。こういう演出好きだな
77(2024)
石橋静河が浜辺でフラフラ歩いたりダンスするだけだった。ファンタジーっぽくて新鮮だった。バレエやってるだけあって体幹すごいな。最後の不安に満ちた顔で余韻
76(2024)
8mmなのがノスタルジックでいいな。あと、濱口竜介が若い!競馬場での会話から既に今の濱口っぽさ出てると感じた。馬を映すのは西部劇とかからのインスピレーションとか憧れからなのかな
75(2024)
登場人物の距離感がめちゃくちゃ好き。ぎこちなさがすごくリアルで純粋だった。DNAっていう壮大なものがどう関わってくるんだろうって思ってたけど、個別的で素朴なストーリーが心地よかった。林を下から見る映像>>続きを読む
ほとんど全員クズだけど、そこに焦点当てると案外理屈通ってる感あるのモヤモヤする。濱口監督が今撮ってるような演者の雰囲気はいつ頃出始めたのかな、少なくとも今作にはそんなもの感じなかった、情事と俯瞰で街を>>続きを読む
初めて来たキネマ旬報シアター!
時系列が分からなくなる展開で理解がやや追いつかなかった。足立智充演じる友人はおそらく亡くなってるんだろうな。スケボーとカーブミラー、ジャンプカットとディゾルブが印象的な>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
濱口作品で唯一観たことある『ハッピーアワー』の演者が数人出ていて「おっ!」ってなった。映像と音楽が綺麗だったのは確かだが、ストーリーが上手く解釈できてない。人物に対してではなく、もっと大きな人間をも包>>続きを読む
授業で扱うらしいので先に鑑賞。『ジャンヌ・ディエルマン…』っぽさがあるなと感じた。エイダにとってピアノは「声」であったはずなのになぜそれを海に捨てたり、序盤と比べて明らかに愛着を失ったんだろう。ベイン>>続きを読む
5、6年前にレンタルして見た記憶があるけどほぼ何も覚えてなかった。脚本がめちゃくちゃ秀逸だなと感じた。初期ノーランの無骨な映像と相まって好きにならざるを得ない。鑑賞中に思ったのは「この作品はあまりに論>>続きを読む
哀川翔とママチャリの相性が良すぎる。最初から最後まで言い表せない不穏さがあって緊張した。ちょっとした演出と役者の演技、長回しとダッチアングルによって生み出されるサスペンスが噛み合ってるなと感じた。スト>>続きを読む
マッティ・ペロンパーの写真が飾られてたのが哀愁を感じさせつつ、微笑ましかった。
主人公が記憶を失くす前と後では同じ人物のはずなのに別人かのようで興味深かった。大袈裟なことを言うと哲学に通じる部分がある>>続きを読む
ドキュメンタリーは扱ってるテーマに興味持って観るけど今回は何となく観た。
芸術活動を政治活動と結びつけるのよく分からないと思ってたけど、この映画を通して巨大な権力に抗う手段としてかなり有効なんだなと思>>続きを読む
高架下から撮る映像が綺麗すぎる。電車と光に反射した川面、あれ凄すぎるな。三宅唱ってやっぱり凄いんだなと改めて実感した。フィルム撮影っていうのもあって、ストーリーも優しく包み込んでくれる感じだけど、その>>続きを読む
ブータンって名前聞いたことあるけど、全くと言っていいほど何も知らないからとてもいい体験になった。ストーリー仕立てではあるけど現地の人とか土地、文化に思いを馳せることが出来た気がする。ルナナ村はとても小>>続きを読む
相変わらず時系列ごちゃごちゃだったし、量子力学のこと何も分からないから理解出来たかと言われると口ごもってしまう。ただ、オッペンハイマーの葛藤を感じることは出来た。アカデミー賞とテーマの話題性、日本公開>>続きを読む
終盤、満身創痍で車を運転するロキ刑事のシーンめちゃくちゃすごいな。車の光、フロントガラスを打つ雨、ぼんやりし始める視界。状況的にもサスペンスがあってハラハラする最高のシーンだった。ヒュー・ジャックマン>>続きを読む
最初のロープウェイのトンネルから言葉に出来ない凄さを感じた。「やっと濱口竜介を観れた!」って感動した。第二幕に出てくる有馬の滝の迫力が凄い、釘付けになった。一幕目と二幕目の映像は「静」な凄さが目立って>>続きを読む
加害者を恨んで、被害者を悼みましょうとかいう短絡的な作品じゃなくて被害者であり、加害者でもある若者への赦しについての映画だった。宗教が争いを生むという側面から批判の声もある一方で必ず誰かの拠り所になっ>>続きを読む
動物園を扱って人間中心主義の批判を映しているように感じられた。動物を分類したり、腐敗を観察するという倫理的に問題なことを平然とやる人間たちの愚かさ。さらには片足のアルバを対称的でないとしてもう片方の足>>続きを読む
これがスクリューボール・コメディなのか…ハチャメチャでドタバタだな。ずっとバカ殿みたいな感じで最初は主人公が不憫すぎて可哀想って思ってたけど、後半から笑えてくるほどアホすぎた。豹はどうやって撮ったんだ>>続きを読む
クザンの面影がありすぎる松田優作がかっこよかった(逆だけど)。話よりも松田優作に惚れ惚れする。車追いかけるシーンはツッコミどころあるけど面白かったな。なかなか観る機会のない映画だからスクリーンで観れて>>続きを読む
『フェイブルマンズ』でジョン・フォードが「地平線が画面の真ん中にあるのはだめだ、つまらねぇ。上か下にあるのがいい画だ。」的なこと言ってて印象的だったのを思い出して初のジョン・フォードを鑑賞!先住民の描>>続きを読む
圧巻の画力。1番最初の海からの戦闘機で鳥肌たった。「さようなら皆さんさようなら!」のセリフ入れて欲しかったな…最後典子の首元にアザがあったのはなんだろうな。
ゴジラとの初対峙を何度も会話に挿しこんでく>>続きを読む
鈴木清順に慣れたせいかあの世界観が心地よくなってきた。今作は『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』よりも物語調だったが、理解できないところがあった。それを差し置いても造形美っていいのか分からないけど生々し>>続きを読む
コメディの中にサスペンスが見出されるストーリーが面白い。職務中に酒を飲むことでどんどんやばい方向に行くのは予想できるし、人間関係の崩壊とか死すらイメージできるからこそハラハラする。序盤から中盤辺りまで>>続きを読む
めちゃくちゃ面白かった。『ツィゴイネルワイゼン』と同じく不思議な世界観だったけど、不思議とこっちは面白く感じられた。男女のしがらみが実験的(?)な映像とともに映し出されるのが衝撃的だった。原田芳雄の豪>>続きを読む
話が全く分からない。見ていくうちにこれが現実なのか夢なのか狂わされていく感覚。浪漫って言われるだけあって西洋的な日本の姿があって不思議な感覚になった。ちょっと怖くもあったけど…違和感だらけで不気味>>続きを読む
冒頭のワンシーンから「あ、これ絶対いい映画だ」って思った。臭い話かもしれないが残酷なほど純粋なキャサリン・クリンチの演技に心を打たれた。綺麗なアイルランドの風景とぎくしゃくしている家族のコントラストが>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
先行上映
近づきそうで近づかない2人の距離感が絶妙に描かれていた。『ビフォア・サンライズ』が好きな人は好きだと思う。A24が関わっていなかったらここまで話題になることはなかったんじゃないかなとも思う。>>続きを読む
たまたま本屋で『太陽を盗んだ男』の脚本を手に入れたので鑑賞した。ストップモーションやジャンプカットを使って小気味よく話が進んでいくので時間を感じさせず楽しむことができた。当時の新宿、渋谷辺りが映ってい>>続きを読む
労働者三部作を観ていないことに気づいて鑑賞。『枯れ葉』と構成は似てる気がした。カティ・オウティネンが演じた女性の性格が少し違うくらい。でも面白い。カウリスマキ作品はストーリーは割と普通だけど、オフビー>>続きを読む
空撮できらびやかなLAを見せながらヴィンセントとマックスがやっていることが対比されることでよりやるせなさを感じる。ヴィンセントがラストに言うセリフで更にそれを感じる。トム・クルーズが悪役演じるの多分見>>続きを読む
『瞳をとじて』でパラパラ漫画のように出てきた。今では割と普通という印象を受けるが、これが19世紀撮られたとは思えない。
44(2024)
『ミツバチのささやき』と『エル・スール』よりもスペイン内戦に言及しているシーンは少なかった気がする。今作では『ラ・シオタ駅への列車の到着』の引用(?)やドライヤーについて話すなど映画の過去と記憶をなく>>続きを読む