人間さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ツィゴイネルワイゼン 4K デジタル完全修復版(1980年製作の映画)

4.5

話が全く分からない。見ていくうちにこれが現実なのか夢なのか狂わされていく感覚。浪漫って言われるだけあって西洋的な日本の姿があって不思議な感覚になった。ちょっと怖くもあったけど…違和感だらけで不気味>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.4

冒頭のワンシーンから「あ、これ絶対いい映画だ」って思った。臭い話かもしれないが残酷なほど純粋なキャサリン・クリンチの演技に心を打たれた。綺麗なアイルランドの風景とぎくしゃくしている家族のコントラストが>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.6

先行上映
近づきそうで近づかない2人の距離感が絶妙に描かれていた。『ビフォア・サンライズ』が好きな人は好きだと思う。A24が関わっていなかったらここまで話題になることはなかったんじゃないかなとも思う。
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

-

たまたま本屋で『太陽を盗んだ男』の脚本を手に入れたので鑑賞した。ストップモーションやジャンプカットを使って小気味よく話が進んでいくので時間を感じさせず楽しむことができた。当時の新宿、渋谷辺りが映ってい>>続きを読む

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

-

労働者三部作を観ていないことに気づいて鑑賞。『枯れ葉』と構成は似てる気がした。カティ・オウティネンが演じた女性の性格が少し違うくらい。でも面白い。カウリスマキ作品はストーリーは割と普通だけど、オフビー>>続きを読む

コラテラル(2004年製作の映画)

-

空撮できらびやかなLAを見せながらヴィンセントとマックスがやっていることが対比されることでよりやるせなさを感じる。ヴィンセントがラストに言うセリフで更にそれを感じる。トム・クルーズが悪役演じるの多分見>>続きを読む

ラ・シオタ駅への列車の到着(1895年製作の映画)

-

『瞳をとじて』でパラパラ漫画のように出てきた。今では割と普通という印象を受けるが、これが19世紀撮られたとは思えない。

44(2024)

瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.0

『ミツバチのささやき』と『エル・スール』よりもスペイン内戦に言及しているシーンは少なかった気がする。今作では『ラ・シオタ駅への列車の到着』の引用(?)やドライヤーについて話すなど映画の過去と記憶をなく>>続きを読む

疑惑の影(1942年製作の映画)

-

『エル・スール』にこの映画のポスターが出てきて気になって鑑賞した。相変わらずヒッチコックは面白い。疑惑が確信に近づく時のクローズアップとハラハラ感が最高すぎる。奇跡が疑惑になるの怖いな…

42(20
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すべての夜を思いだす(2022年製作の映画)

4.3

長回しが多く、多摩ニュータウンに流れるゆったりした時間を感じることが出来た。ワンシーン平均したら2、30秒くらいあるかな、わからんけど。あくまでも自分の解釈だが、都市化が進むにつれて人の匿名化、つまり>>続きを読む

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(1999年製作の映画)

-

大航海時代に端を発するスペインやアメリカからの支配という背景で生まれたキューバ音楽に矜恃をもっているように感じた。それは決して迎合しているわけじゃなくて…なんか心の底から音楽を楽しむことから来るものの>>続きを読む

ピクニック(1936年製作の映画)

-

水と生い茂る木々がとても綺麗。舟に乗るシーンはどれも綺麗でこれを撮るためにこの映画を作ったんじゃないかってレベル。アンリエットがピクニック先で出会った男性とキスした後に風が強くなって雲が動き始めるシー>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

-

誰から見ても分かる決定的な山場がないのに凄くいい。クラブのシーンはとても好きだったな、青白い光の感じが。バイト先の先輩が酔っ払った勢いで店長に向かって「好きです!!」って言うところめちゃくちゃ笑った。>>続きを読む

メトロポリス(1927年製作の映画)

5.0

メトロポリスの造形、人造人間誕生の瞬間、マリアが人造人間になったことで絶望する主人公、水浸しになり崩壊していく街を駆け巡る子供たちなど上げればいくらでも出てくる凄すぎるショット、シーンの数々。今まで観>>続きを読む

アタラント号(1934年製作の映画)

4.6

画面いっぱいに動いている人物や猫がとても印象に残った。上下左右、斜め、あらゆる方向から人物が行き来するのをとても楽しめた!ジュールおじさんのキャラクターと蓄音機の周りで群れる猫のショットがとても好き。>>続きを読む

田園に死す(1974年製作の映画)

-

あまりに前衛的すぎる。話の筋が全く見えないし、映像がカオスすぎる。不気味ではあるがどこか美しいとも感じる。雰囲気的には『8 1/2』っぽかったな。20年前の主人公と現在の主人公が将棋をさすシーンが好き>>続きを読む

ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争(2023年製作の映画)

-

写真、文章、映像とともに語られてた。理解不能というか第二次世界大戦や五月革命をリアルに経験したフランス人にしか分からないような…
ハンナ・アーレントやカフカ、アルジェリア戦争に言及しているあたりからも
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.1

矛盾するけど、一言で表すと「不愉快でありながらどこか痛快」。初アリ・アスター!ホラーが苦手だから敬遠してたけどめっちゃ面白かった。正直、旧約聖書とかこの作品の根底にあるものは全く分からなかったけど何故>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.2

序盤のサスペンス、中盤の裁判劇、終盤の息子と妻の喪失感。どのフェーズも素晴らしかった。特に息子がシャワーを浴びるときカメラが徐々に引きになり孤独感を漂わせているシーンが好きだった。予告編からはサスペン>>続きを読む

ジンジャーとフレッド(1985年製作の映画)

3.3

『8 1/2』と2本立てで鑑賞。可愛らしいおばあちゃん(ジンジャーの物真似)とひょうきんなおじさん(フレッドの物真似)が大ヤラセ物真似番組でタップダンスしてる映画。『8 1/2』はフェリーニの作品の中>>続きを読む

8 1/2(1963年製作の映画)

4.1

フェデリコ・フェリーニ初鑑賞。数々の名監督がこの映画に影響を受けていると聞いてずっと観たいと思っていた。カロリーが高く、理解しようと身構えて観ていたが途中で諦めて作品に身を委ねて鑑賞してた。とにかく登>>続きを読む

エル・スール(1982年製作の映画)

3.8

『ミツバチのささやき』よりも難解な分、詩情豊かな作品だった。この作品を観て対比というか時の流れ方が美しいと思った。エストレーリャらが住むスペイン北部とスペイン南部の風土の違い、幼少期のエストレーリャが>>続きを読む

トラベラー(1974年製作の映画)

-

小さい頃1人でちょっと遠出した時を思い出させる作品だった。バスに乗った時の不安と興奮が入り交じった顔を見てとても共感できた。トリュフォーの『大人は判ってくれない』のように純粋でエネルギーに満ち溢れた子>>続きを読む

切腹(1962年製作の映画)

-

武士の精神を批判的に皮肉をもって映し出しているが、現代にも通じるものを感じた。伝統を重んじるあまりかえって障壁となるものが今日多いが、それは刀や髷のように具現化していない。この作品ではそれをめちゃくち>>続きを読む

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

2.9

これはフィクションです。
ミルクセーキの詩人良かった、なんか好き。
ジュリー・デルピーってゴダール作品、アベンジャーズにも出てるんだ、すげ

26(2024)

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.3

スペイン内戦やフランコ政権を暗に批判した作品っていうのを聞いたけど、その事情を詳しく知らないからか理解できないところがいくつかあった。あの機関車に乗っていた人達は戦地に赴く人なのか、機関車自体が何かの>>続きを読む

砂の器(1974年製作の映画)

4.4

橋本忍脚本のサスペンス映画だからストーリーが面白いのかなって思って観てたけれど、それ以上に映像が綺麗だった。技術的な面じゃなくて日本の風景美をひしひしと感じた。ストーリー的には犯人の動機がいまいちピン>>続きを読む

インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

-

設定とストーリーはとても面白いし、トニー・レオンとアンディ・ラウがかっこいい。しかし、主要キャラが死ぬシーンのスローモーションとあの音楽はとてもダサくておかしかった。終盤ヤンとラウが屋上で立ち会うシー>>続きを読む

ディーバ(1981年製作の映画)

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友達に教えてもらって、さらにたまたま読んでた『フランス映画史の誘惑』にも載ってたから鑑賞した。ディーバのテープと陰謀の証拠となるカセットのふたつがジュールを翻弄するさまがとても面白かった。ジュールが途>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

フィルムの淡くてざらついた映像がとても優しい。渋川清彦のカフェの外での演技がめちゃくちゃ良かったな…夜にぴったりな映画
安直かもしれないが、序盤山添くんがやたらプライドが高い人間に思えたのは部屋に学生
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

-

大塚明夫の心地いいナレーションと共に鑑賞。日本語のナレーションのおかげで分かりやすかった。この作品からあらゆるSF映画を連想できた。ほとんど静止画で紙芝居のような映画だったのも斬新だと思った。

20
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葬送のカーネーション(2022年製作の映画)

4.6

予告編を観てからずっと観たいと思っていた作品。まず自分の境遇や文化的な背景とは全く異なる物語を体験できてとても良かった。ハリメが牛乳を渡された時、『大人は判ってくれない』や『理由なき反抗』などで出た「>>続きを読む

(1960年製作の映画)

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久しぶりにこんなにハラハラする映画を観た。音と視線によって不安が蓄積していく、まさにサスペンス映画。ロランとマニュが地下通路をある程度歩いたとき、カメラが引いてる気がするんだけど自分だけかな…地下通路>>続きを読む

ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

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数年ぶりに観たけどやっぱり面白いな…
異国の地に埼玉県警のパトカーあったり、銃のエイム悪すぎたりツッコミどころあるけどそれもご愛嬌って感じで好き。カーチェイスとユーモラスなセリフがとてもいい。五右衛門
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水をかけられた散水夫(1895年製作の映画)

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トリュフォーの『あこがれ』を鑑賞して、もしかしてと思ったらやっぱりこの作品のオマージュがあった。クスッと笑えるのいいな…リュミエール兄弟すごい

16(2024)

あこがれ(1958年製作の映画)

4.3

5人の憎めないクソガキたちが面白い!途中『水をかけられた散水夫』のオマージュがあってトリュフォーの映画愛を感じられた!自転車のショットとか逆再生で実験映画的な側面も見られた。

15(2024)