ロッツォ國友

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~のロッツォ國友のレビュー・感想・評価

3.0
「大宮アルシェを潰して浦和アルシェを作るんだよ!」


武蔵野線で笑う日が来るとは……



まさかの茶番劇2作目!!!
正気なのかと思ったが、こんなしょうもない内容なのに製作にかけての熱量が尋常ではなく、映像としてのクオリティはめちゃくちゃ高くて意味不明だったな……

前回は横浜で観ちゃったけど、今作はちゃんと(?)埼玉県民の故郷、池袋で観てきました!!!



まず作品全体についてですが、大満足です!!!
内容も前回踏襲のままスケールアップしててよくできてた!ほんとくだらねえ!!

くだらなさやおふざけ具合も全く同じラインに納めてるのは何気にすごい。
全シーンの全てにおいて、一つも間に受けなくていい気軽さがひしひしと伝わってくる。
ぼーーっと見てられるし笑えるし、休日にぴったりやなぁ……大人気なのが納得の仕上がりだぜ。



内容的には関西のゴタゴタに首を突っ込みつつ、埼玉ネタはしっかりやり切る丁寧(?)な作風ですね。
大阪京都を批判するフリして滋賀を刺しまくるポジショニングに失笑w
(前作は千葉埼玉をバカにするポーズをとりながら群馬を轢き逃げしてたよね😡)


関西ネタが中心なので、面白かったけど実感はそんなにない感じだったかな。
これむしろ関西の劇場の方が反応良いのかな……大変気になる。

よく分からなくても失笑できるのはむしろ親切設計なのかな?


体感的には、大阪にも京都にももっと大量にネタがあるというか、より深く酷くやれた気がするので浅めな感じもしなくはないが、この辺は関東人(≒埼玉人)でも楽しめるラインに収めたのだろうか。
恐るべき埼玉化計画である。



にしてもこんな意味不明な内容なのに、無駄に豪華なキャストと無駄にクオリティの高いCGと無駄に手の込んだセットを、無駄によく考えられたシナリオで動かしており逆にスキがない。

プロット全体で見ても、もちろん滅茶苦茶なのは百も承知だが神話のような流れに仕上がっており、無駄に、よくできてる。

終盤のアレとコレがまさかの激突するくだりとかさ、ふざけつつも埼玉県のコレをアレと並べて負けないっていう構図にしてるわけでしょ。
郷土愛も感じるんだよなぁ。馬鹿馬鹿しいのになかなか熱いシーンだった。

普通にちゃんとした特撮じゃね?これ?
良い大人が何やってんだよホント。



ネタもどれも面白かったなぁーーー
とびたくんがマジで面白かった。
数年前、23区内に住んでた時に見た気がするんだけど…………じゃああれは、一体…………

比叡山延暦寺の話は全然知らなかったな。
勉強になりましたよ。
滋賀県かわいそうすぎるだろ。



お待ちかねの有名人対決は絶対もっとできたよね。
3倍くらい尺とってほしかったが、明確に話がストップするのと、前回よりも動きが多い(というかちゃんとやってる)ので削ったのかな。
もっと見たかった……


オチもなかなか良かったね。
埼玉県を冠する作品だし原作漫画もあるからアレですけど、解像度の高い埼玉煽り&愛のあるネタで締めててよくできてたかなと。

ネズミーランドにあそこまで肉薄するとはなかなかの猛者だよね。消されるぞ。



うん、まぁ、そんなところすか?
非常に気楽に楽しめる作品のまま、前作から正当にスケールアップした続編になっていて凄いと思いますよ。
2作目は事故るっていう呪いがある中で、最初から単独事故を起こしてあるからここから傷つく心配もないわけですな。

それでもネタがスベってたら終わりだけど、その辺のクオリティは確実に押さえてあって良かった。
うん、とても満足な続編ですよね。




……それはそれとして、「チャーリーとチョコレート工場の秘密」のパロディはなんだったんや………
年数も経ってて微妙に通じてない気がするし、真似る意味もわからないし、の割にはめちゃくちゃ本気でパロディやってるし、「え、なに…???」としか思えないが…ww

まぁ面白かったけどね。「菊次郎の夏」の悪夢シーンみたいな位置付けなんすかね。
ロッツォ國友

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