ロッツォ國友

ARGYLLE/アーガイルのロッツォ國友のレビュー・感想・評価

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)
3.8
「俺だけが唯一、お前を殺そうとしてないだろ!!」


おバカ映画が始まります!!!!!!



なんか知らんけどやたらセクシーなデュア・リパとヘンリー・カヴィル(いつもスティーブカレルと間違えて混乱しちゃうんだよね。皆さんもコレあるでしょう?ないですか?ないですね。すみません。)から、最初から本当にふざける気満々なのがありありと伝わってきて大変気持ちがいい。

設定もストーリーも分かったような分かんないような感じだったけど、ま、画面が楽しいから良っか!
オールオッケー👌👌



良くも悪くも監督の趣味全開の悪趣味なおバカ映画なので、好き嫌いは超分かれそうですね。

謎に強い謎スパイ、趣味の悪いギャグ、やたら金色の装飾、頭の破壊、変な色の煙、変に凝った酒の趣味、危険な"ダンス"と、「キングスマンの監督が作った映画」に対して期待しがちなあらゆる要素がマジで全部出てきて笑っちまう。
ただただ今回は、たまたま「キングスマンの映画じゃない」という、本当にそれだけであとはいつも通りである。
安心である。


彼が映画に撮りたいもの・好きなものが全然変わってないだけかもしれないが、それがそのままファンサになっているのがいいね。
安心である。


「実はスパイでしたーー!!!!」だけでずっと映画作ってるよね。
マジで突飛なスパイ映画が大好きなんだろうね。俺も好きだよ。
安心である。



キャストもさいこうだなーーキングスマンからまさかあの二人が出るなんて!!w
今回はカメオマスコットサービス係って感じですね。
なんか、仲良いんだろうねw


ブライス・ダラス・ハワードも最高に良いね!
サムもそうだけど、一作目当時のタロン・エガートン(今はエジャトンって言われてない?そっちが正しいのか?)みたいな感じの発掘されたての若者ではなく、ナイスなミドルエイジがああいう感じのアクティブスパイアクションをやるあたり、そっちの方が趣味なのかもしらんな。

個人的には彼女は前半の見た目の方が好きだけど、クライマックスもセクシーでよろしい。
体型に関して自分の趣味も含めて言及しすぎるとフォロワーが居なくなるので避けるが、「どう見ても無理のあるアクション」が逆に清涼感を際立たせている。

終盤はどこに転ぶやら若干の不安はよぎったものの、とはいえ絶対に変な展開(意味深な暗いバッドエンドみたいなやつ)にはならないという妙な安心感があったから落ち着いて楽しめました。
安心である。


まぁ、流石に年齢に見合ってない気がするアクションが出まくってはいたけれども、ファンタジー性が強まってて良いんじゃないかしら。
若者がやるより面白いし。
そもそもこれ全部、大人の悪ふざけだよね。



また本作の褒めるべき点として、ちゃんとこれまでとは違う新しいアクションを出そうとしている点を挙げたい。

なにせ、時は2024年。
良いのか悪いのか、人類が思いつく突飛なアクションはほぼ全ネタやり尽くした感がある。

何を放映しようがレビューには必ず「○○(映画名)みたい」というのが出るに決まっている。
しかし、誰も悪くない。

どうしても絶対ネタが被るんだよ。
どのモチーフを使っても先例となる映画がチラつくのだから、これまでに存在しなかった(してたらすまん)組み合わせでの魅せ方をやるしかない。
なのでまぁ、必然的にリアリティよりもバカバカしさと画的な真新しさを突き詰めた場面にならざるを得ない。

その点、彼のふざけた作風にはある意味とてもマッチしている。
良いです良いです。十分でありんす。


もう50年くらい経ったら、逆に王道アクションを正面からやって人々を驚かせられたりするんじゃないかと思っています。
俺は観れないかもしれないが。。。



猫ちゃんに関しては……監督は愛猫を出せて大満足なんだろうけど、猫の扱い的には乱雑(もちろん人の扱いはもっと乱雑)なので下手に猫で宣伝できないところがあり、扱いづらいとは思うw
猫好きが観たら普通に怒るようなアレなのでちょっと猫好きの優しい日本人向きじゃないかもしんない。

が、まぁ…人の命が粗末にされているおバカ映画だし、人の命が粗末に扱われていることを全スルーしなければ出てこない主張になるし、見るからにCG加工だし、別にコレでいいんじゃねって思いますね。
変な映画なんですからそもそもが。



あとCGクオリティについてはそんなに良くない気が…ちょいちょいチープさが勝るだろうか?

俳優遣いは超良い感じなのにCG遣いはすげえ微妙に思えた。
もうちょっとブラッシュアップできそうな部分が多く出てきたと思う。

が!こんなスタンスの映画だしリアルにするために頑張るようなものでもないので、効率よく力を抜いた結果かもしれん。
CGの完成度云々は彼らの方がよほど詳しかろうしね。わざとかもな。



マシュー・ヴォーンさま映画として大満足の完成度でした!!!
趣味悪いし意味わかんないし最高。
安心である。

ていうか、新規タイトルでもやっぱり「実はスパイでしたーー!!!!」な話だったので、ずっとこんな感じでやっていくつもりなんだろうかw
ロッツォ國友

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