バービーランドの日常が一通り描かれた後、女性性Fと男性性Mがせめぎあうリアルワールドの世界に移っていきます。
そこは時にF成分に傾き、時にM成分が濃くなるもののFとMはヘテロ化したままの世界です。
おそらくはFとMのモノ化が帰結先だと思うのですが、ことはそうそう単純でないようです。
難しいことはさておき、やはりグロリアのスピーチが印象に残りました。
正確には思い出せませんが、「エンターテイメントは多様なものであってエンジョイするのみ、理論武装する対象ではない」といった趣旨の言及が後半にあったかと思います。
エンターテイメントを映画に置き換えれば、まさにその通り、映画の見方そのものを言っています。
もちろん論理的に眺める目も必要ですが、まずはエンジョイすること。
意味付けと価値付けは別物、それが再確認できたスピーチ、映画でした。