産業化の影響により故郷を離れる決断を迫られる主人公達。満洲生まれで自分に故郷はないと考えてきた山田洋次が人々が故郷を離れる当時の時代の流れを苦々しく見ていたのが伝わってくる。自分にも故郷がないから山…
>>続きを読む瀬戸内海の小島で石の運搬の仕事をしている一家が、時代の波にのまれ、職を手放し島を離れるまでを描いた作品。
「石船」と呼ばれる、石の運搬をする小舟のことは本作ではじめて知った。
石船が積んできた石を…
自然豊かな瀬戸内海の小島で砕石運搬船を生業とする夫婦がいた。
決して裕福ではないが家族5人が慎ましやかに幸せに暮らしていた。
時代は高度成長期。
変わりゆく時代に翻弄されながらも精一杯生きる家族…
寅さんファミリーが出ているというだけでも嬉しかったが、渥美さん(作品内では松下さん)が物を売る!という設定にテンションが上がった。
共に木造船で仕事をしてきた夫婦の日に焼けた肌。島の風景。心に染み…
制作年1972年。まさにその時代が今や郷愁であり、懐かしさの中にある。
思えば当時と現在では、故郷のイメージも大きく変容している。高度成長期の流れにあっての地方とさらなる過疎化や高齢化が進んでしま…
このレビューはネタバレを含みます
民子三部作の中では一番暗くて滅入る。全体として静かで怒りと哀しさに満ちている。民子は「家族」の時に増して逞しい。
倍賞千恵子が船を操縦する時の凛々しい横顔が印象に残る。
(ちなみに、民子はこの次の「…
ドキュメントタッチというだけあって劇映画では絶対やらないカメラワークがちょっとだけ新鮮。内容は微妙に既視感と郷愁に誘われる島の描写。渥美清が出るとアフリカ(ブワナ・トシの歌)でも本作の瀬戸内海でも寅…
>>続きを読む松竹株式会社