【良ちゃんの弱虫!】
小津安二郎監督のサイレント作品。1933年の映画で、急遽製作を始め、9日間で撮りあげた47分間の短い作品。
〈あらすじ〉
学生の良一(江川宇礼雄)は、姉のちか子(岡田嘉子…
小津安二郎監督の小品乍ら、ローアングル、対面の特徴的クローズアップ等、小津作品らしい画面のポジションが確立された記念碑的傑作。学生生活を満喫する弟江川宇礼雄をタイピストと翻訳のアルバイトで二人っきり…
>>続きを読む小津が「東京」の二文字にこめた暗さは、一九三〇年代にあっては、とりわけ「東京の女」に色濃く浸透している。「東京」の二文字の背後には、金銭をめぐる厄介な問題が横たわっており、父親や母親、あるいはそれに…
>>続きを読む冒頭、瓶→お釜→食器と映るシーンの美しさにひゃー!ってなるし、ルビッチの映画が劇中に出てきてヒャハー!ってなって。その上ストーリーにウソだろー!!ってびっくり。やっぱりすげーな小津安二郎。岡田嘉子さ…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
(35mm/英字幕)
守秘義務の観念が無いのが悪い。
誤解を恐れないならば「社会学的な映画」であるだろう。
田中絹代の涙が印象に残る。『サンダカン八番娼館 望郷』(1974)に次ぐアクトかもしれ…
働いて学生の弟を養っている姉が、
実は酒場で働いていたことを知って絶望した弟が自殺する話。
姉、あるいは母、または恋人の思いや苦労を知らずに、
逆上した弟や息子や彼氏が女性を虐げるみたいな話は
映…
陰翳強く寒さに漏れる吐息の白さがうら寂しい。時折挟まれる物単体のショットや、人の居ない空間を映したショット、背後から二人を奥に据えて物を手前に捉えたショットなどなんとも物悲しい。
悲しい話だがとても…
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