はぐれけんきゅういん

日本のいちばん長い日のはぐれけんきゅういんのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)
-
終戦記念日は終わってしまいましたが。

ポツダム宣言受諾までのグダグダな会議によって人命が軽んじられていく様には、恐ろしさと怒りと虚しさで感情がぐちゃぐちゃになりました。そしてこのコロナ禍において思うことは、日本という国は人命を軽んじてきたことへの反省などもう忘れてしまったのだなと。

ストーリーの軸が宮城事件に移ってからは役者の狂気溢れる演技に感服していました。戦争を経験した方、戦争を経験した大人を間近で見てきた方が演じているからこその迫力なのかもしれません。冷静に考えたら何一つまともな根拠もないのに精神論だけで「なにが終戦だ!」「本土決戦だ!」と暴れ、クーデターを起こそうとする彼らには一体何が見えていたのか。もう考えることすら本当はやめてしまっていたのではないか。

古い映画ですがテンポが良く観やすい映画でした。良い映像って結局センスの良し悪しなんだなぁ。