新年一発目の映画はクロード・シャブロルの『肉屋』でした。かなりの傑作で満足です。物語より先行して増4度音程や半音でぶつかった不穏な音楽が鳴っていたり、カットバックにより男女を分断させる試みが印象的だ…
>>続きを読む長閑な田舎町、
闇夜に不穏にゆらめく、
PTSDの業火、
純愛なる腹切、
涙と接吻、
無情なる夜明け、
失意の能面、、、
「美しきセルジュ」を想起させるようなフランスの美しい田舎町、
ステファーヌ…
ペリゴール地方(現ドルドーニュ県)はラスコー洞窟で有名な田舎町。チェリーのブランデー漬けを口に含みながら不安で落涙、その後気を紛らわそうとオードランの煙草にヤンヌがライターで火を付ける。そのライター…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
実は羊肉の花束は人肉だったとか、犯行がバレたポポールがエレーヌに罪を着せるとか……
そんな展開はまるでなくヌルっと終わる。シャブロルである。
令和の世の中。
「肉屋!」なんて、捻りも飾り気もないタ…
おもろーーーい。寝台に載せて運ばれる瀕死のジャン・ヤンヌとそれを見守るステファーヌ・オードランの顔の切り返しのときオードランがほんのり笑うカットが一瞬だけあって「なぜ?」という奇妙な印象を残すが、死…
>>続きを読むいつも通り何も知らずに観て。
恋愛ものと思いきや……恋愛ものだった。
シャブロル監督の対象との距離感がいい按配でさ。くどくなくてドライな感覚。
凄く映画的な瞬間がいくつもあって、とても良かった。 …
サスペンスとロマンスの境界線を取っ払い、ヌーヴェルバーグとヒッチコックを合わせたような作品だった。って、なんのこっちゃ笑。独特な作風でした。
連続殺人事件を扱いながらも、どうでもいいかのようにサラ…
調理準備場面の活劇性!食事を省略してシトロエン到着へ繋げる編集にも興奮。ステファーヌ・オードランの行ったり来たり戸締りアクション、電灯の点灯/消灯に伴い出現/消失する影のようなジャン・ヤンヌの校内侵…
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