少年が"男"に変容していく性徴の複雑さの描き方が凄まじい。自然と獲得していくのではなく、大人や周囲の男たちとの関わりから女性への欲求を獲得させられていく過程、"男"という醜く不気味な生き物が仕上がっ…
>>続きを読む天国は小さき者のためにある
聖体拝受は口に含むこと、豆鉄砲を構える、三人乗りの自転車、草原は必然的に現れる、2人が並びながら何を話したかは明かされない、海がそこにある予感、予感は成就しない、ダンスを…
「ママと娼婦」を経てユスターシュは本作に向かった訳で。少年少女の草原でのカットバックは確実にジャン=ピエール・レオとフランソワーズルブランのカットバックから引き継がれてる。草原ではかなり大きめな環境…
>>続きを読む祖母のもと友達と共にのびのび暮らしていたのに、母から性急に大人として働くことを強いられ、搾取され。しかし、子供扱いをされ続けいかにも窮屈な日々である。
ただその日々での交流や目にする光景は彼に現実を…
少年3人乗りの自転車のショット素晴らしいな。キスをするところ素晴らしいな。
性の目覚めとそれを拒否されるところ。拒否されてもくじけない(何回もチャレンジする)。いまの時代に見るとあやうい感じがするん…
再見。遠征した田舎町での姉妹を追跡する場面が素晴らしい。ヒッチコック的サスペンス。距離を縮めるまでの時間、合流したあとの戸惑い、逆に仲間が追跡してこないかという不安、希望を断念したかのような遅れと意…
>>続きを読むフランソワ・トリュフォーの『大人は判ってくれない』のように、監督自身が少年時代を描いた作品。
祖母との生活の穏やかさ、実の母親と恋人との生活での息苦しさと、思春期へ突入するもどかしさなどが、同情や共…
トリュフォーとタチの融合としか思えない牧歌的な前半パートに対し、母に引き取られてから際立つネグレクトに辟易する。
沸き立つ欲情を肯定するユスターシュらしさはあって、女性も基本的には拒絶しないが本番…
© Les Films du Losange