回想シーンでご飯3杯いける

ムーンナイトの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

ムーンナイト(2022年製作のドラマ)
4.0
解離性同一性障害を患う男が主人公。博物館で働くオタクのスティーヴンと、傭兵のマークという2人の人格がコラージュのように入れ替わる第1話の時点では、正直何が何だか分からない。

監督は「護送車の中で/クラッシュ」の独創的な映像で高い評価を受けたエジプトのモハメド・ディアブという事で、視聴者を混乱させるような演出は、いかにも彼らしい。

特に上手いと感じたのは、スティーヴンのシーンから物語をスタートさせている点。観た人なら分かると思うけど、これによってストーリーの全体像が、より分かり辛く、だからこそ後半で謎が解明していくカタルシスに繋がる。

他のマーベル作品とのクロスオーバーが一切無い点でも貴重な作品である。何の予備知識も無い状態で、エジプトという馴染みの無い土地を舞台に繰り広げられるエキセントリックなストーリーに、知的好奇心をくすぐられまくり!

オスカー・アイザックとイーサン・ホークという、演技派俳優がまさかのマーベル作品に出演という点でも、非常にユニークな作品だ。