渡辺智子さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

雨月物語(1953年製作の映画)

4.0

花腐しの監督荒井晴彦さんは現代の雨月物語をやりたいのだと言ったらしいが確かに共通したモチーフがあるかな。どちらも怪談なのだけどこちらは一種の反戦映画とも観れる、森雅之と小沢栄太郎の兄弟は権力欲や物欲、>>続きを読む

日曜日が待ち遠しい!(1982年製作の映画)

3.0

モノクロで時代がかった映画なんで昔の映画かと思ったら何とトリュフォー監督の遺作なんだとかあんまり面白くないけどヒロインが中々魅力的だった、中年男のジャン・ルイ・トランテニャアンにそんなに魅力があるのか>>続きを読む

花腐し(2023年製作の映画)

3.7

花腐しとは花も腐らしちゃう梅雨の雨の事らしい、女優になるために東京に出てきた祥子が映画監督の桑山と心中してしまう。彼女と同棲してた二人の男(ポルノ映画の監督とシナリオライター志望の男)の会話劇で現在が>>続きを読む

ゼロの焦点(1961年製作の映画)

3.8

松本清張原作のサスペンス、まだ戦争の影が残ってた時代の悲しい話。震災に襲われてしまったが石川県のロケも素晴らしい。土曜ワイドや火サスの定番断崖での告白の原点みたいな作品。高千穂ひづるの幸薄な演技が素晴>>続きを読む

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

2.5

優秀な官僚が日本を救うのです、みたいな話は好きではないのでその点は大きなマイナスですwゴジラもしっぽゆっさゆっさしてるだけで怖さも感じない。放射線を🤢ところだけはよかったけどその後のご都合主義もゲンナ>>続きを読む

疑惑(1982年製作の映画)

4.0

保険金殺人か事故かそれとも・・・。某ドラマに触発されてみてみた。超絶大傑作でした。裁判物だけどむしろ被疑者の桃井かおりと弁護人岩下志麻の激突が面白い。証人も曲者ばかり。元々原作は両方男なのだけどそれじ>>続きを読む

春画先生(2023年製作の映画)

3.5

風変わりな春画の研究者芳賀一郎と知り合い彼の研究を手伝うようになった春野弓子の奇妙な体験。春画の蘊蓄もさりながら弓子の覚醒を描く映画だったというね

最前線(1957年製作の映画)

3.8

朝鮮戦争中、味方部隊がいるらしい髙地に撤退しようとする小隊の苦闘。途中ジープで逃げる大佐と軍曹と会い合流するが何かこの二人怪しい、色々な意味で。いかにも低予算の映画だけど砲撃を駆け抜けるとか地雷原突破>>続きを読む

近頃なぜかチャールストン(1981年製作の映画)

3.9

ひょんな事から戦中派の人々からなる邪馬台国という疑似国家に参加することになった次郎は労働大臣としてこきつかわれることになるがそのことで彼の実家の陰謀に巻き込まれることになる。豪華な昭和の名優の顔合わせ>>続きを読む

男はつらいよ 葛飾立志篇(1975年製作の映画)

3.4

冒頭出てくるアイドル時代の桜田淳子にびっくり、遂に寅さんロリコンカミングアウトかと思ったけどさすがにそれは(笑)後半は考古学を勉強する樫山文枝との話だけど直接振られるのは小林挂樹の方だった残念(笑)勉>>続きを読む

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

3.4

世界中を監視するシステムてすごいよね
本当にあったら大問題では。コナンの活躍ですべて水の泡に、メデタシメデタシ。てそんな映画じゃないし。しかし潜水艦も持ってる黒の組織てなんだろう、その割に潜入者もわか
>>続きを読む

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

3.7

ヌーベルバーグ派の旗手の一人フランソワ・トリュフォーの初長篇。トリュフォーの自伝的作品。クソガキだった主人公は学校にも親にも反抗的でイタズラばかりしているが映画だけは大好きで親に連れって行ってもらった>>続きを読む

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

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突然現れた巨大な宇宙船。アメリカ軍が母船に使った新型爆弾が甚大な被害をもたらす(宇宙船の攻撃ではないことに注意)3年間がたったが母船から時々偵察機を出してくるのみ、人々は普通の生活を送ってるのだが。日>>続きを読む

カルメン純情す(1952年製作の映画)

3.6

カラー映画で叙情味があった前作に比べてモノクロで変な映画になっている、相棒のマヤが子供をつくってカルメンの元に帰ってくるといきなり見ず知らずの家に捨てようとするw、ひどい話。その家の息子がまた変な前衛>>続きを読む

シティーハンター(2024年製作の映画)

3.7

原作は読んでないけどもっこりりょうちゃんは多少知ってる(笑)以前フランスで実写化されてたけど海外でも知名度あるんだろうか。いかにもマンガチックな話だけど、鈴木亮平が原点回帰みたいな役でそれだけでも満点>>続きを読む

カルメン故郷に帰る(1951年製作の映画)

3.7

日本初の実写カラー映画らしい、リマスターされてキレイになってて舞台の浅間山のあたりが美しい。内容は女寅さんみたいなお話。高峰秀子扮するストリッパー(本人は芸術家だと思ってる)のリリー・カルメン(本名キ>>続きを読む

二十四の瞳(1954年製作の映画)

3.8

初見かと思ったら最後の方だけテレビで見た気がした。小豆島の分校にやってくる教師のお話。生徒も先生もずっと歌ってる映画。貧しい日本、生徒も問題を抱えてたりするが主人公の大石先生には何も出来ない、一緒に泣>>続きを読む

骨までしゃぶる(1966年製作の映画)

3.8

吉原炎上とか幕末太陽伝等遊郭映画の系譜の作品、加藤泰監督得意のアップやローアングルの多用もあるし、主演の桜町弘子を初め加藤組の常連も登場して遊郭の性的搾取をコメディタッチだけどちゃんと描く。この時点で>>続きを読む

チャップリンの黄金狂時代(1925年製作の映画)

4.0

あまりにも有名なキングオブコメディの初長編映画らしい、といっても70分程度ですが。有名な靴をステーキみたいに食べるシーン、パンのダンス、山小屋が崖にに落ちそうになりあたふたするシーンは超有名。他にも細>>続きを読む

浮雲(1955年製作の映画)

3.8

ダメンズばかりに引っ掛かる高峰秀子、第二次大戦中インドネシアで当時役人だった森雅之に引っ掛かり帰ったら離婚するから一緒になろうと言われて日本に帰ってきたら・・・・。女癖の悪い森にまた騙される。まだ戦争>>続きを読む

女が階段を上る時(1960年製作の映画)

3.8

銀座のバーを舞台に雇われマダムをしている高峰秀子と周りの人間たちの人間喜劇的な映画。エース級の淡路千景が独立したため売上げが落ちてオーナーに責められ他店に移籍するのだが・・・・。兎に角主演の高峰秀子が>>続きを読む

博奕打ち 総長賭博(1968年製作の映画)

3.6

俺に任侠道なんてないよただのちんけな人殺しだ。なんてやくざの筋を通そうとしたばかりに悲劇を起こす鶴田浩二。最初から跡目を受けとけばこんなことにならなかったのに😅やくざ映画お得意の派手な立ち回りがないの>>続きを読む

サーカス(1928年製作の映画)

4.1

キングオブコメディの作品、冒頭のギャグの連発がすごい(笑)鏡の間のギャグはオーソン・ウエルズやブルース・リーより遥かに昔なのだ。後半は男はつらいよみたいになってテンションが落ちるが後の布石なのだろうか

夜の人々(1948年製作の映画)

3.8

フィルムノワール、男女の逃走劇。拳銃魔みたいな映画かと思ったけど女は直接犯罪を犯すわけではない。ボウイは刑務所を脱獄して仲間と銀行強盗して逃走先で知り合った女キーチと逃亡することにする。バスの停留所の>>続きを読む

車夫遊侠伝 喧嘩辰(1964年製作の映画)

3.8

東京から大阪にやってきた人力車の車夫でやくざな辰の活躍を描く。明治の大阪の雰囲気がよく出てました、知らないんだけ ど(笑)ローアングル、長回しは健在で人力車を下からとるシーンとか桜町弘子のアップのバッ>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

4.0

不思議な作品なんですが悪名高いチリのカルト教団、元ナチスの連中がつくってピノチェト政権とも繋がっていたコロニアの事件が背景にあるそうです。ワーグナーの曲が大きくフューチャーされるののもそのせいです。奇>>続きを読む

カケラ(2009年製作の映画)

3.6

満島ひかりの大学生は彼氏に二股かけられてるの知りながらぐずぐず関係を続けているがメディカルアーティスト(この職業をはじめて知った、体の欠損を特殊メイクでサポートする仕事)の女性と知り合い彼女にひかれて>>続きを読む

蛇の道(1998年製作の映画)

2.8

娘が殺された男が組織に復讐しようとする、それを手伝う謎の塾講師という謎めいた話。ひょっとしてこいつらは危ないビデオ作ってたのでは?😭というお話。廃工場とか殺人のずっと流れてるナレーション、ゴルフ場とか>>続きを読む

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

3.8

ネタに困ると前日譚かよとあんまり興味なかったけど評判が良いので見てみました。あの悪魔の子供はどうして生まれたのかを描く話。初作のオマージュなシーンもあったけど何とあの作品とかあの作品とかのオマージュも>>続きを読む

ドラキュラ/デメテル号最期の航海(2023年製作の映画)

3.3

有名なホラー小説の一部だけを映画化した作品。指摘されるようにエイリアンとか遊星からの物体X風だけど原作がそうなんだね。冒頭の港の場面とか結構お金かかってそう。船の演出も悪くない。ぬドラキュラが怪物めい>>続きを読む

寄生獣(2014年製作の映画)

3.5

韓国版を見たので日本版も見てみました、前編後編まとめての感想。冒頭の
ナレーションが日韓同じでこれが伏線なんです。韓国版は多分また序盤でホラー的な部分が多いけど日本版は哲学的な問答が多くなります、特に
>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

2.9

小説読んでますがほぼ原作に忠実な映画化でした。ただ原作の叙述トリックみたいなのは映像では無理なのでその点は残念。しかしラストは小説より良かった。探偵役のゲスな所が消されていて岡山天音が単なるエキセント>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.9

NHKのドキュメントやNetflixのドキュメントをみていって良かった。伝記映画なんだけど時制をばらして描いてるけどテネットなんかよりずっと分かりやすい。恐ろしい悪魔の兵器を完成させてしまった科学者の>>続きを読む

ストロベリーナイト(2013年製作の映画)

3.0

全くドラマも小説も目にしたことがないのに何故かみた。暴力団組員の連続殺人事件を追う女刑事姫川と同じような境遇の暴力団幹部の牧田との禁断の恋?を描く。大沢たかおがあんまりやくざに見えなかったしなんで姫川>>続きを読む

予告犯(2015年製作の映画)

2.9

いじめ、貧困、派遣社員、産廃、ネット世論操作、外国人労働者等々、今の時代を切り取ったような映画だった。ただ主演の戸田恵梨香さんの演技がオーバーアクトすぎてちょっとひいてしまったかな(笑)生田斗真だけ犠>>続きを読む

映画 聲の形(2016年製作の映画)

4.0

小学生のころ聾唖の少女西宮を苛めた報いかその後苛められ高校でも無視されて死のうとするやしょうがその前にその後の西宮が気になって・・・・。気にはなってたけどなぜか未見でした。いや、良いアニメでした。原作>>続きを読む